心中を断る話。

「一緒に死んで。」
「やだよ。それって別に私じゃなくてもいいんでしょ。たまたまここに私がいるだけで、別の人がいたら同じこというんでしょ。」
キィンと沈黙する。
予想以上にわたしは苛立っているらしい。
「だったらお前じゃないと一緒に死にたくない。くらいの勢いで来てもらわないと。」
結局、君は何も言わなかった。