たいち君の場合(3)
あの夜の出来事の後、たいち君に急に彼女ができた。僕が知っている相手で、かつて同じサークルにいて、確か僕と同じタイミングか、少し遅れて辞めた女の子(仮名・みどりちゃん)だった。彼女も違う大学から、僕のいたサークルに入っていた。彼がどのような理由で彼女を選んだのか(同様に、彼もどのようにして、彼女から選ばれたのか)は判らないのだけれども、少なくとも「見た目」の点だけで言えば、彼女には大変失礼なのだけれども、とてもアンバランスだった。成宮君似(少し崩した感じ)と小柄・寸胴・エラが張