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「一見‟らしからぬ”クズってる人」が主役として描かれる今の時代が素晴らしい

『ドラゴン桜』の桜木先生の言葉・行動には
毎回刺さるものがありした。

教育者としては一見、横暴・乱暴に見えるその存在
先生らしからぬ(=クズってる♪)がまさに満載な教育者なのですが

懇切丁寧に先にする『説明』は一切与えない。
ただ黙って、行動する。
だから生徒は、

自分で気づき、掴む

**

丁寧に手取り足取りしてくれる人が「優しい人」と思いがちだけど

心配してるってことは
信じてないってことだし。

あなたのためよ、と代わりに問題を解決してあげたり
答えを先に教えてあげたりするのは
相手の成長のチャンスを奪ってるわけだし。

あなたのためよ、と言いながら実は
自分のしてあげたい感を満たしているだけだったり

その方が早い、めんどくさくない、と実は思っていたりするもので。

やっぱり、一見クズってる人の方が
本当は深く優しいことに気づく。


最近のドラマや映画で描かれる主人公って
そういう人が多くないですか?

見るからにスーパーマン✨カッコいいヒーロー💛と言うよりは

同じ正義の味方でも

一見冷酷で冷徹でクズ野郎かと思いきや
言ってることの本質はすこぶる正しかったり、
優しさはめちゃくちゃ深かったりする。




「自分の人生だ、お前が決めろ」
「誰かに認められるために東大に行くんじゃない。自分のために行け」


桜木先生の言葉や振る舞いには
親であり、経営者である私にとって「ハッ」とする瞬間が幾度もあります。


教師たるもの
親たるもの
上司たるもの

こうでなければならないと思い込んで
こうあるべきと信じてそのようにしている姿が
物事の本質からいつのまにか外れており

あなたのためなのよと言いながら
じつは自分が
他者からの評価を気にしていたり
常に正解を出さなくてはならないと思い込んでいたり
いい人でいなければならないと思っていたり・・・

そんな「本物ではない優しさ」が私の心秘めていることの多さに
改めて気づかされます。


さてさて今日は、そんな桜木先生の言葉の一つ

「お前ら、人の心配してる暇あったら
自分に集中しろ!」

を実体験のお話。

*********

うちの新入社員くん達
今、自動車学校に通っています。

バスは1時間に1本しかない村ですので😂
田舎で暮らすには運転免許は必需品です。

自動車学校に行くにも不便です。
車で行っても1時間近くかかります。
自動車学校の送迎バスですら、始発と最終以外は村内までは来てくれません。

田舎に住む者の宿命です。


だからこそ、車を手に入れた時の不自由感から解放される感覚は

至福の時です。


先日第一段階の筆記試験の日を迎えました。
その試験日にある一人のスタッフが体験したお話。

この彼には不思議な魅力がありまして♪

ちょっと一見チャラい一面もあるのに、仕事はとても丁寧。
それでいて時々こぼれ出る、おっちょこちょい。

実に愛嬌満点なんです。
俗にいう、憎めない人😊

これがすでに『彼らしい』と定着していて。

彼はよく、
知らない人に話しかけられてしまうのだそう♪


どうも彼の愛嬌あるスマイルが
ついつい話しかけたくなってしまうオーラを発しているようなのです。


この試験の日も全然知らない人から声をかけられたんだって。

「今日が初めてなの?」
「今日はきっと、この問題が出るよ」

聞けばこの方、なんともう10回目なんだそうで💦

たくさん書き込みがしてあるテキストを見せ、
丁寧にいろんなことを教えてくれる。

そして、

「よかったらこの本、持っていきなよ」
「いいです、いいです、大事なものだから」
「いいからいいから😊」

時間が来て試験会場に入り、いざ試験開始。

すると、
その方が教えてくれた問題がいくつも出題されている。

合格発表の時間。

見事合格!


「お礼を言わなくちゃ!」
彼は、その親切な方の姿を探します。

「あー、いたいた!ありがとうございました。
あなたに教えていただいた問題がいっぱい出ました!」

「そう?よかった!受かったの?」
「はい!」

「それはよかった♩

・・僕はまたダメだったんだけどね」


えーーーーーーー!


なんだか申し訳ない気持ちになった彼は、
丁寧にお礼を言って別れました。


そして、帰りの電車の中で気づきます。

「あーーーーー!本、返してない!」


名前も知らないその方にどうやって返したらよいものか💧
その方の努力の結晶のテキストは今、
彼の手にあります・・・

********

自分の方が何回も落ちてるのに
全く知らない他人の事を心配して

大事な大事なテキストまで貸してくれて

なのに自分はまた落ちてしまう・・💧


きっとあなたは心の優しい方なのですね💛
伝わってきますよ~!

わかります、その気持ち。
自分のことはさておいて
なんだか不安そうに見えるこの人を救ってあげたい、助けてあげたいと

そう思ってくださったんでしょう。

素晴らしい行いです。

けれど、けれどね、
あなた自身もとにかく筆記試験に受からないと

・・・第二段階に進めないのだよー💧


*********


仲間を心配する東大専科の生徒たちに、桜木先生は言います。

「お前ら、人の事心配してる暇あったら
自分に集中しろ!」


瞬間的に、以前の私を思い出しました。

ナース時代も、女将になってからも
家のため、会社のため、スタッフのため、お客様のため、周りの人のため

自分のことは置き去りにして
全部後回しにして

まずは人のためにすることが当然のことだと思っていました。

それこそが正しいと思っていました。
良い事だと思っていました。
正義だと思っていました。

自分最優先なんて、クズのすることだと思っていました。

気の進まないお誘いも、
誘ってくれた方の気持ちを考えると断ることなどできない、できっこない!

壁にぶつかって立ち止まっている後輩や部下をみれば
「あとは私がやっとくから。大丈夫よ♩」とついつい言ってしまう。
自分のことだけでもホントはアップアップな癖してね。


でもね


自分のことをちゃんと守れない人間が
人のことなど守れない
のですよ、やっぱり。

痛みをもたらす人間関係に苦しみ続けるのは
自分を罰するのと同じこと
だし

誰かを失望させまいとして生きると
自分を失望させて生きることになる
のですよ、確かに。

心配はマイナスのエネルギーでしかないし

誰かの代わりに問題を解決してあげようとするのは
相手から成長のチャンスを奪い
自分からはエネルギーを奪って
心と体に病気を招くことになるんです。


「クズにでもならなきゃ自分最優先になんかできない」

あなたがもしそう感じ、
すぐに自ら誰かのために腕まくりしてしまう
任せとけ!癖があるのなら

思い切って
クズになってしまえばいいのよ✨


それはクズでも何でもなくて

自分を主軸に置いて生きれることこそが
本来の自分の自然な姿なのだと気づくから。

ホントは自分が求めてる、自分の姿だとわかるから。

それしたところでね、
案外誰にも迷惑かけないし、困らないのだよ😊

無理して格好つけてる方が
意外と周りに迷惑かけてたりするのよ♪

人のためと理由をつけて
「だって、仕方ないじゃないか」と自分に正当な言い訳をして
自分から逃げてるだけなのだと

本当は知っているんだもの。


とはいえ!

学校1の秀才といわれる藤井くんは
東大を落ちました。

けれど彼は

試験当日、からまれているケンタをみないフリはできませんでした。

助けたい!と
助ける!と決め

「自分に集中しろ!」と桜木先生に言われていたことは百も承知でケンタを助けに行き
右手をケガしてしまいます。

それでも「そんな自分がうれしくて」と泣きます。

だから、後悔しない。

自分で決めたことだから。

ケンタのために、じゃない。
だから「お前のせいで」とはならないわけですね。

自分が主軸とはそういうことです。


一見「らしからぬ」ように見える
クズってる人の方が
本当の優しい人

最近のドラマの主人公がこんな人達ばかりなのは
その『本質を捉える人』が多い証拠。

飾られた見た目がいいものではなく
本質を見抜き、そこの価値に気づく力がアップしている証拠。

素晴らしい時代ですね😊

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