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ハードなリソースとソフトなリソースの4象限

リソースを、物や体力や健康な体やお金等のハードなリソースと、知識や経験や知恵や技術や人脈のようなソフトなリソースに分ける。
そして、ハードなリソースの寡多でとった軸と、ソフトなリソースの寡多でとった軸で、4象限を作る。リソースの寡多は相対的なものと捉えてほしい。


若い頃のように体力があるけどお金や知識がない状況(①)、お金も持っているし頭もいい人(②)、パン屋を開きたいけど土地も知識もない状況(③)、資産はあるけど有効活用する知恵がない状況(④)、のように様々なケースを①②③④に分類する。

③のハードなリソースもソフトなリソースも少ないケースは厳しい。その状況を打破できる確率は低い。小さなきっかけや気づきによって、アート的に状況を打破する必要がある。運の要素が強く、論理があまり役立たない。

②のハードなリソースもソフトなリソースも多いケースは、良い思いをしたり成果を得られることはほぼ確定している。あとは、どれだけたくさんの良い思いができるか、どれだけ大きな成果を得られるかということを考える。人や企業によっては、真価が問われるケースである。リソースを無駄遣いしてしまったり、フルに使いきれなかったりすることも多い。

①のハードなリソースは少ないがソフトなリソースは多いケースは、ソフトなリソースを活かし、論理的に考えて、過去の経験を活かし、少ないリソースを効果的に使うことで成果が得られる。実行する時間よりも、思考する時間をより多くとる方が良い。

④のハードなリソースは多いがソフトなリソースは少ないケースは、ハードを活かしてたくさん試行錯誤することで、ソフトなリソースを増やすと良い。考える時間よりも、実行する時間をより多くとる方が良い。実行によって獲得できる知識や知恵やスキルをできるだけ多くなるように、実行の仕方にはこだわった方が良い。

①と④はやるべきことがはっきりしている。①はよく考えて実行することでソフトなリソースによってハードなリソースを生み出すことで①に移行できる。④では、たくさん実行し知恵やスキルを獲得することで、ハードなリソースによってソフトなリソースを生み出すことができ、①に移行できる。心得さえあれば、あまり悩むことはないだろう。

一方で、②と③の場合はやるべきことがはっきりせず、もどかしい思いをすることも多い。そんなときにどう振る舞えば良いのだろうか?

大体のゲームには、簡単なものから難しいものまで、様々な階級がある。地元の大学より東大に受かる方が難しいし、時価総額100億円の会社を作るより1兆円の会社を作る方が難しいし、地元の豪族になるよりも全国統一する方が難しい。


②のハードなリソースもソフトなリソースも多い状況では、1個上の階級に挑戦するのも良い選択肢の1つだ。もちろん、余裕を満喫したり、小休止して内省したり、幸せを噛み締めるという選択肢も良いかもしれない。1つ上の階級に挑戦することで、活力を維持できるかもしれないし、より大きな成果を手に入れられるかもしれないが、失敗するかもしれない。

③のハードなリソースもソフトなリソースも少ない状況では、階級を1つ落とすのも良いかもしれない。階級を落とすことで、相対的にリソースがある状況を作り、自分の力を確かめたり、足りないところを補強したりできる。
大抵のゲームでは、階級に重なりがある。階級3でトップまで上り詰めると階級4に上げても良い位置でエントリーできる。階級4で苦しくても、階級3ではそこそこ余裕がある状態でエントリーできる。階級を落とすのはプライドが邪魔するかもしれないが、下の階級で力を補強した上で、また階級を上げるのも長期的にみると悪くない。

柔軟に階級を上げ下げすることができれば、①②③④全てのケースで、やるべきことが明確になって、活力が湧いてくるのではないかと思う。
また、今エントリーしているゲームで自分が①②③④のどこにいるのか、1個下の階級と1個上の階級はどのようなところなのかを認識するのは、自分のためや会社のためや家族のためになるんじゃないかなと思う。

これは、ただの認知フレームワークなので、当然、例外もたくさんあるだろう。ハマるときにこれを使って認知して、やるべきことを明確にするとよいかもしれない。


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