見出し画像

辛辣レビューに割と真面目に返答してみた

どうも皆さん、YU-TOです。

THOUSAND EYESニューアルバム『BETRAYER』発売から約2週間が経ち、続々と各方面から感想が届けられている今日この頃。

ありがたいことに、大半は「正に最高傑作!」というような好意的感想で、中には自分のドラミングに対して言及してくれる人もいたりして、とても嬉しい。

本当に「そんなに細かいところまで聴き込んでくれているのか!」と頭が下がるほどに、自分のドラミングがこの作品に与えた影響を敏感に感じ取ってくれている人も多く、正にドラマー冥利に尽きるというやつです。

ただ先日、2つほどなかなか辛辣な意見のレビューを目にしてしまった。

もちろん、この2週間弱の間「ちょっとイマイチだったなぁ」みたいな感想もちょこちょこ見かけはしましたよ。

でも、今回のレビューはもう "YU-TO" という名前を出して、物凄く具体的に自分のドラミングにフォーカスを当てて批判するものだったから、これには少々びっくりしてしまいました。

いやもう本当、「遂に来たか、、、!」と。

「これが、俗に言う "アンチ" というものなのか、、、!?」と、もはや怒りやショックよりも先に嬉しさと興奮が溢れ出してしまい、"批判されているのに胸躍る" という変態的高揚感にソワソワさせられながら1日を過ごしてしまった(笑)。

いやもちろん、一生懸命叩いてレコーディングした作品や、自分が築きあげてきたドラミングスタイルを公衆の面前で批判されるというのは、怒りを感じる部分はありますよ?。

しかも、今回は書かれた場所が流動的に情報が流れるSNSではなく、作品の売り上げに直結しかねないAmazonレビューですからね。

そんな場所で、"YU-TO" という名前をわざわざ出して批判するんですから、少々大袈裟に言ってしまえば "悪意" みたいなものも感じてしまいますよねぇ、はい。

いやぁー、でも嫌いじゃない(笑)。

別に「意見してくれてありがたい!」とか、そういうことを思うほど自分は出来た人間ではないですけど、批判を公の場に書かれるということは、例えネガティブでも自分のドラミングが "人に行動を起こさせるエネルギー" を持ったものであるということの証明でもあるわけで。

だって、作品に収められたドラミングを聴いて、「これはけしからん!」と心がざわついて居ても立っても居られなくなった結果として、「レビューで批判を書き残したろ!」と思ったわけですよね?。

愛の反対は、"否定" じゃなくて "無関心" ですから。

どんな目的があって書いたのかは知らないですけど、少なくとも "YU-TO" という名前を出している以上は自分に関心を持ってくれているということだから、それはある意味では "愛" であるわけで、、、というの言い過ぎか?(笑)。

いやしかし、ボーカリストが変わったのならまだしも、いちドラマーが変わったというだけで批判されるって結構な事ですよ。

ドラマーでも、そういう "爪痕" のようなものを残せるんだなと改めて気付かせてくれましたね。

そんな感じで前置きが長くなってしまいましたが、本日の記事では "YU-TO初アンチ誕生記念企画" として、Amazonサイトに書かれた批判的レビューを抜粋し、この場を借りて丁寧に返答してみたいと思います!

真面目ながらも、少々ふざけたテンションで書いていくので、あまり深刻には受け止めないでくださいね(笑)。

さて、最初の辛辣レビューはこちらでございます。

"メタル好き” さんのレビュー

いやもうなかなかの長文で、語尾に付く"・・・" が何とも哀愁的な、ガッカリ感が存分に伝わってくるレビューです。

比較対象として自分が影響を受けている樋口さんを持ってくる辺り、もしかして自分の記事とかを読んでくれているのかしら、、、?。まあそれいいや(笑)。

箇所箇所抜粋して返答させて頂きますね。

メロディックスピードメタルやメロディックスピードデスラッシュメタル?(笑)のドラマーって基本的に華麗なツーバスですよね…。
Yu-toさんのドラムはワンバスでツインペダル…。

うーん、まあそうですよねー。

何を持って "華麗" とするかは分からないですけれど、特に海外メタルバンドは派手な2バスセットであることが多いです。

自分が10代の頃は、やっぱり2バスセットに憧れていました。

確かに自分もその頃は、ドラマーが2バスセットじゃないとテンション下がったりしていましたし、逆にド派手なカッコ良い2バスセットというだけで、「きっとこの人は凄いドラマーなんだ、、!」と感じてしまったりしていたので、心中はお察し出来ます。

ただ、高校の頃に始めたデスメタルバンドで、セッティングをどうしようかと考えた時に、その当時、周りが割と多点セットで演っている人が多かったこともあり、「俺は敢えて減らしてみようかな?」という風に他との違いを出そうとして、今のセッティングに落ち着いてしまった次第です。

確かに、ライブ会場に入った時、真ん中にドーンと2バスセットが鎮座している方がカッコ良いと思いますし、MVとかだと、特に引きのショットの時に「ドラムセットが小さいと映えないな」と感じる時もあります。

ただやっぱり高校生時代からワンバス3点セットでやっているということで、どうにもこのスタイルが仕上がりすぎてしまい、今更2バスに変更するのも何だかなーという。

ワンバス3点セットだとセッティングに時間が掛かりませんし、そのほうが運搬も楽で小回りが利いて、なんだかんだで色々な場面で得をすることの方が多かったので、個人的には2バスよりもワンバスの方が物理的な利点が多かったんです。

あと、自分は "セット負け" と呼んでるんですけど、2バスだと余程身体が大きい人じゃないと体がセットに隠れてしまって、叩いてる姿が客席からあまり見えなくなるという部分なんかも要因だったりします。

そこまで身長大きくないですからね、わたくし。

あとは、Travis Barkerみたいなパンク界隈のドラマーだとか、ハードコアからの影響を受けている事も大きいかもしれません。そっち界隈はワンバスセッティングが主流なので。

正統派なメタルドラマーとしては亜流な部類に入るかもしれませんが、"ハードコアな見た目でメタルを叩く" みたいなイメージが自分は好きだったりもするので、そこが伝わらない人には伝わらないのかもしれないですね。

まあ、割とニッチなスタイルを狙ってしまってるので仕方ないっす(笑)。

LOUDNESSの樋口さんはジョン・ボーナムのようにパワーヒッター道を貫く為に、ワンバスでシングルペダルでやってるから凄いんであって…。
ワンバスでツインペダルにしてやる意味って良く分からないんですよね…。

パワーヒッター道を貫くことと、ワンバスシングルペダルであることに関連性はあまり無いと思いますよ。

確かにツインペダルだと、ヘッドの真ん中を叩けないから多少音が変わることもありますが、正直そこまでの差はありません。ツインペダル使っててもパワフルな音を出す人はたくさんいますしね。

ちなみに、前任者のFUMIYAさんも含めて、ツーバスセッティングでもツインペダルで片方のバスドラムを連打している方も多いです。

2つのバスドラムを鳴らすということは、片方のバスドラムが鳴りっぱなしのままでもう片方のバスドラムを鳴らすことになるので、音が濁るから粒が出にくいんですよ。叩いているうちにチューニングも緩んでくるので、音を均等にするのもほぼ不可能ですし。

2つのバスドラムを鳴らす迫力もあるにはあるのですが、THOUSAND EYESの楽曲のスピードでそれをやってしまうと、かなり音の輪郭がぼやけちゃうかなと。

なので、仮に2バスセッティングにしたとしても、自分もツインペダルで片方のバスドラムしか鳴らさないと思います(笑)。

パワーを重視したいのに、スピードも捨てきれないからツインペダル?…。だったら、ツーバスでやった方が断然良いと思いますよね…。

「ツインペダルに先祖殺されたんですか?」ってくらいにツインペダルが嫌いみたいですね(笑)。

うーん、自分の読解力だと何を仰りたいのか汲み取れない部分も多々あるのですが、パワーとスピードの両立は意識していますし、実際これは本当に難しいです。

本気でパワー重視でいくのなら、2バスにするというよりはタムやバスドラムのサイズを大きくして、シンバルも20インチとかのクラッシュを使って、1発1発をしっかりと鳴らせるように手数も今より減らす方向にするかなーと。

スピード重視でいくならバスドラム、何なら全部の太鼓にトリガーを入れて最小の力で粒立ちよく叩けるようにするだろうし、、。

正直、自分でもどっちにも振り切れてないと感じる部分はありますし、そこら辺はまだまだ試行錯誤している最中です。

あんまり的確な返答にならなかったっすな(笑)。

当然ドラムが個性がなくなり、普通のロックバンドみたいに感じられてしまい、彼等の正統派ヘビーメタルスタイルを弱くしてしまいますよね。

収録されているドラミングに個性を感じられなかったのなら、それは残念です。

「自分のスタイルはこれだ!」というのもあるし、解説を書いて下さっている前田さんや、他のファンの方を含めて、その個性を認めてくれていたりもするのですが、中にはその個性を感じられない方もいらっしゃるわけで、そこは仕方がないのかなと。

ただ、"普通のロックバンドみたいに感じた" というのは興味深い意見でした。

というのも、今回の作品では "メタル" というよりは "ロック" を意識した部分も多々あって、特に"Bastard Angel" ではメタルというよりはパンクの疾走感を感じさせるフレーズを入れ込んだパートなんかもあったりするので、そういう部分に違和感を感じたのかもしれません。

ただ、個人的には正統派ヘヴィメタルのドラムって "ロックドラム" が基調になっているものだと思っているので、逆に今回のアルバムの方が今までよりも正統派に寄ったんじゃないかなと感じていたんですけどね。

まあ、音楽なんて人それぞれ感じ方が違うので、こういうすれ違いは仕方ないよなとは思います。

前作の続きの世界を期待していた私にとっては、正にBetrayerだったわけです。

上手い(笑)。ある意味、制作者の意図通り(笑)。

点数つけるなら、75点と言う感じですかね。
ドラムって大事ですよね。メタルですから

テストで取っても絶妙に嬉しくない微妙な点数(笑)。

確かにドラムは大事ですね。

とにかく、「他は良いけどドラムはダメだ!」という思いがレビューからヒシヒシと伝わってきます(笑)。

ただ、あなたが "ダメ" と感じる部分は、ある意味自分にとっての個性でもあると思うので、そこは敢えて温めていこうかなと。

とりあえず、僕のことは嫌いでもツインペダルのことは嫌いにならないであげて下さい(笑)。

さて、次のレビューはこちら。

"中年スラッシャー" さんのレビュー

もうタイトルが "ドラム" っていうところと、短く簡素にまとめた文章がなかなかに冷徹で、冷め切ってしまった心の声が聴こえてきますね(笑)。

手数足数も少なめ、迫力にかけてしまう

うーん、個人的には手数足数=迫力ではないと思っているのですが、ここはもう "価値観の違い" というありきたりな言葉で完結してしまうのかなと。

他のレビューでも、"ドラムが単調になった" と書かれているのですが、もうこれに関しては、制作の段階から予想していたというか、必ずそういう意見も出てくるだろうなとは思っていました。

今回は、テクニック的に難しいことや、あからさまにドラムが派手に聴こえるようなことは一切叩いていないですし、今回はそういう部分じゃないところで勝負しようと思って制作に臨んだので。

実際レコーディングでも、フレーズがどうというよりも、"ビートのノリをどう出すか" という事を重視しながら録っていきましたし、エンジニアのヒロさんやリーダーKOUTAさんにも、そういう観点からテイクのディレクションをしてもらいました。

やっぱり "ビートの良さ" みたいなのって、派手なフレージングに比べると聴き手に凄さが伝わりにくいとは思いますね。

特にメタルドラムのハイパーな部分を求めている人からすると、今回のドラムでは確かに物足りないと思う。

プレイにしろサウンドにしろ、今回のドラミングはそういうハイパーなドラムとは向いているベクトルがあまりにも違いすぎるから。

ただ、その "違うベクトル" で今回のドラミングに迫力を感じてくれている人も多くいるみたいだから、そこはもう本当に好みの問題。

でも、「今回のドラムは単調だ!」感じてしまう人達の気持ちは理解できますよ。「まあ、そりゃあそう聴こえる人にはそう聴こえるよな」みたいな。

特に楽器に詳しくない人ならなおさらで。

まあでも、実は意外と難しいことやってるんだけどね、、、。そう聴かせてないだけで、、ボソボソ。

まあ、「お口(お耳)に合わなくて申し訳ないです」としか言えませんね。

ツーバスでもないようなので残念 やはりこのバンドはツーバスじゃないと

皆んな、ツーバス好きだなぁ〜(笑)。

やっぱこれって音がどうのというよりか、見栄えってことなんですかね?。
確かに普通の理屈で言ったら、ツーバスセットが合うバンドだとは思います。

前にいたバンドとかでも「ツーバスにしないの?」なんてことをメンバーに言われたこともありましたが、自分がツーバスにすることは、多分もう一生無いかと。

"少ない点数で何とかしてみる" というのが、曲がりなりにもドラムを20年以上叩き続けて見つけた自分のプレイスタイルだったし、その良さが伝わらないことも多かったけど、伝わっていると感じたことも同じ分だけ、いや、それ以上に多かったから。

だから、自分は一生「ツーバスじゃないのかよ?」とイチャモンを付けられるメタルドラマーでいようかなと思っています(笑)。

捻くれてるけど、それもある意味では個性だとも思うし。

"派手=個性的"という訳では決してないし、たとえ伝わりにくかったとしても、ツーバスだとか手数足数だとか、そういう分かりやすい面以外での個性の出し方もあるという信念みたいなのを、自分は持っていたりもするので。

何よりもTHOUSAND EYESは、自分のそういう部分を買ってくれているバンドだと思ってます。

実際、THOUSAND EYESのメンバーから「ツーバスにしないの?」と言われたことは1度もないですから。

「もっとスティック回しやったら?」とはAKIRAさんに言われているけど(笑)。

まとめ


全ての人に好かれることは出来ない。

もうこれは、楽しく人生を生きるために胸に刻み込んでおかなくちゃいけない鉄則なんじゃないかと。

どんなにこちらが "最高傑作" と謳ったところで、耳に合わない人には合わないし、こちらの意図とは全然違った解釈をされてしまうこともある。

最初に書いた通り、ああいった場で名指しされて自分のプレイを批判されるのは決して良い気分ではないけれど、人に向けて何かをするのに、多かれ少なかれ批判は常に付き纏ってくるものだと思ってます。

そこにいちいち反応していてはキリが無いとは思うけれど、何せ今回は "アンチ発生記念企画" なので(笑)。

ただ批判に対して「分かってない!」と悪態をつくだけなら誰でもできるけど、こういう形で批判レビューに真面目に返答してみるというのもなかなか斬新だし、やってて面白いなと思ったんですけど、どうでしたかね?。

割とグレーゾーンな企画で、批判が増えてきたら流石にめんどくさいから今回で終わる企画かもしれないですけど(笑)。

基本的に自分は、批判や陰口を叩かれても、「まあ、良いか」と受け流してしまうタイプの人間なのですが、今回は個人名付きの投稿だったし、数も2つと少なかったので、ちょっと記事ネタとして使わせてもらうかと魔が差してしまいまして(笑)、こんな少々危なっかしい記事を書いてしまった次第です。

今回のレビューは誹謗中傷の部類には入らないと思っていますし、貴重ないち意見として捉えているので、今回のレビューを書いたお2人を特定して訴えたりだとか、通報したりする意思は全くないことは一応お伝えしておきます。

むしろ、自分のプレイスタイルを客観視出来る良い機会になりました。

そして、自分のドラムプレイを理解してくれて、SNS等でポジティブな反応をくれた人に改めて感謝します。

本当はそういう意見を拾ったりして記事を書いても良かったのだけど、何かそれはそれで恥ずかしいなと(笑)。

まだ発表から2週間弱、これからも色々なご意見お待ちしております。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?