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Dark Urban Boysgroup "In The Mist" ~霧の中から抜ける時~

どうも皆さん、YU-TOです。

"梅雨本番"といった陽気が続いている今日この頃。

この時期はやる気が起きないことを天候のせいにしてしまいがちになるが、自分の気持ちは意外な程に軽やかだ。

それは、長年に渡ってリリースを企てていたにも関わらず、全く行動が起こせないでいたDark Urban Boysgroupのリリースに向けての作業をようやく終えられた事が大きな理由の1つで、「ああ、やっと出せるんだな。」という実感を毎日噛み締めている。

このnoteでは何度も言及しているが、8月2日に配信される『CREMATION[URN SIDE]』は、9年前に制作が開始されていたにも関わらず、リリースが頓挫してしまった自分にとって"いわく付き"な作品である。

フライヤー改訂版

そして、そんないわく付き作品のリリースに向けて7月は毎週1本ずつ全収録曲のMUSIC VIDEOを公開していく"5 SONGS 5VIDEOS"キャンペーンを実施していく予定だ。

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その第1弾となる楽曲が、本日公開された"In The Mist"である。

長かった、本当に。

やっとこの曲を発表する事が出来た。

それだけで、もう自分の中では十分というか、満足のいく事なのだが、やはり多くの人に聴いてもらいたいという気持ちも拭いきれない。

しかし、聴いてもらったところでもう2度とDark Urban Boysgroupをやる事は無いだろうし、1回くらいはライブをやりたい気持ちはあるけども、それが実現する可能性は極めて低いだろう。

でも、それで良いのだ。

先月の25日、自分は34歳の誕生日を迎えた。

普通に、ちゃんと、真剣に、続けてやっていたら、Dark Urban Boysgroupというバンドはもっと大きくなっていたのだろうか?。

現状のDark Urban Boysgroupは、配信の再生数、YouTubeの再生数、SNSのフォロワー数、全てにおいてお世辞にも良いとは言えない数字しか出せていない。

Dark Urban Boysgroup関連の投稿は、自分のSNSで最もエンゲージメントが低い投稿だ。

つまり、現代においてそれは「誰にも求められていない」という事になる。

もちろん、0ではない。

しかし、自分個人がやってるバンドの事に興味を持っている人は極めて少ないという現実がある事は確かだ。

「この年になっても、俺はこんなもんか。」

ふと、そんな思いにかられてしまう事が最近多々ある。それはいつだってDark Urban Boysgroup関連の発信をした時だ。

「そんなネガティブに考えなくても、、」と思われるかもしれないが、これが現実。

ただ、だからって"リリースしない"という選択肢があるかと言ったら、それは無い。

この作品をリリースするモチベーションは、それとはもっと違うところにある。

「お前らがどう思うか知らんけど、この音楽めっちゃカッコよくない?。」という初期衝動というか、「なんかヤベー音楽が出来てるな!。」という制作で感じた興奮を世に出したいというだけというのが、この『CREMATION[URN SIDE]』をリリースする原動力なのだ。

"良い球は投げるけど、誰にキャッチしてもらえるかは考えてない"

みたいな感じだろうか?。

「そんなんじゃダメだよ。」って?。

そんな事、百も承知だ。

ただ、投げないと試合には確実に負ける。音楽で言うならば「誰にも聴いてもらえない」という事だ。

でも、分からないなりにも投げれば、それを誰かが拾ってくれる可能性は確実に1%以上は上がる。

どんなに計算して投げても拾ってもらえない球もあるし、当てずっぽうで投げたものをナイスアシストで拾ってもらえる事もある。

だから、売れる見込みがなくても、採算取れない事が確実でも(まあ原盤&MV制作費、URN SIDEに関してはほぼ0円だけど 笑)、とりあえずは投げてみる。

この作品は、そんな作品なのだ。

というか、、、、物凄く話が脱線してしまった(苦笑)。

話を"In The Mist"に戻そう。

この"In The Mist"、お聴き頂いてどう思われただろうか?。

この曲をフルで聴いた時、こう思わなかっただろうか?

「スクリーム無いのかよwww」って。

その通り。

スラッシュビートのメタルリフ全開で、2バスシンクロフレーズも多用する"In The Mist"だが、ボーカルは日本語詞メロディのみの完全な歌もの。

それが、"In The Mist"という曲の最大の特徴であると思う。

ボーカルのTatsuは元々R&Bなどのポップな音楽をやっていて、スクリームをするタイプのボーカリストではなかった。

「スクリームボーカルしか想像付かない曲だけど、出来ないものは仕方ない。」と思いながら制作していたのだが、意外な程にハマってしまって異様に興奮した事を今でも覚えている。

「いや、むしろ単純にスクリーム乗るより新しいぞ!、これ!。」って。

というか、よくぞメタルはおろかバンド経験すら無いTatsuが、こんな曲調にこんなボーカルを乗せられたなと感心してしまう。

それはベースのKawakenさんも同じで、「"どんなスクリームが乗ったのか?"と思ってスタジオに出向いたら、全編クリーンボーカルでビックリした。」と当時を振り返って語っている。

Tatsuはもう歌う事から引退していて、MVにも本人の希望で出演していないが、「スゲェ奴だな、、、。」と感じる気持ちは、今でも変わらない。

音楽的にはギターリフは初期Bullet For My ValentineAll That Remains等みたいな00年代中期メタルコア勢からの影響が色濃く出ているが、"日本語詞で歌うラウド"という点で、実はONE OK ROCKからの影響も割とあったりもする。

ただ、その影響って「こうなりたい!。」という類のものではなく、「これをグチャグチャにしたい!。」という捻くれた類の影響で、、、(笑)。

2012年当時は、ONE OK ROCKが"The Beginning"でシーンを席巻していた真っ只中。

"嫌でも耳にするサウンド"というか、「どいつもこいつも、ワンオクワンオクうるせーなー!。」という気持ちがあった時期なのだが(笑)、そのカッコ良さは横目で睨む形ながらも十分に理解出来た。

だから、「ワンオクみたいなサウンドにエクストリームメタルの要素を取り入れて、もっとブルータルに出来ないものだろうか?」という発想がDark Urban Boysgroupのサウンドを形作る根底としてあったのだ。

あとはDEAD BY APRILも大好きだったし、当時はまだそこまで表に出てきていなかったものの、ISSUESもデビューしていた時期で、この2バンドのような"ポップミュージック的ヘヴィサウンド"をやりたいとも考えていた気がする。

あと、確実に大きな影響を受けているのがPay money To my Pain

彼らの音楽はデビュー当時からずっと追いかけていたのだが、デスメタルをプレイする事を主軸にしていた自分は「こういうメロディアスさがある音楽は大好きだけど、自分のバンドじゃ出来ないよな、、。」というコンプレックスをずっと抱えていた。

しかし、Tatsuがメロディに特化したボーカリストだったので、"PTPみたいなサウンドが出来るかもしれない"という楽しみが、Dark Urban Boysgroupを結成した際に自分の中で大きくあったし、少し種は違うけれども、その影響を消化した音楽が作れてたんじゃないかとは感じている。

あと、"In The Mist"の歌詞の大部分は自分が書いていて、2012年に自分に降りかかった"割と辛い出来事"がそのまま反映された歌詞となっている。

何があったかはこの場では書かないが(苦笑)、精神のバランスを崩し、1人部屋でもがき苦しみ、止めどなく涙が流れてくるような毎日を繰り返し過ごしていた。

今考えると起こった事は大したことではなかったし、「数年後、もっとヤベー事がお前に降りかかるぞ」とも当時の自分に言ってやりたいのだが、、、(笑)。

でもやはり、この時が人生で1番とも言えるくらいに辛かった。

そういう気持ちの揺れ動きって、起こった出来事の大きさというよりかは自分の中での捉え方というか、心の耐性によるところが大きいと思うから。

今は「サイコパスなのか?。」と自分に対して思ってしまうくらいに耐性が付いたが(いや、そうでもないか 笑)、当時はやっぱり若かったんだなと、振り返ってみたら思う。

視界がずっと霞んでいるような目でしか世間を見れず、「何で自分だけが?。」という思いに駆られる毎日で、歌詞にもある通り、霧の中を彷徨っているような日々を過ごしていた2012年。

気付けばこの曲自体もそんな具合に、霧に埋もれて誰の目にも届かないような曲になってしまっていた。

そんな"In The Mist"を、ようやく霧に中から抜け出させて人の目(耳)に届ける事が出来たのだ。

今の自分は、もう次のPhaseに向けて動き出している。

だから、すでに気持ちのベクトルはこの後の活動に向かっており、Dark Urban Boysgroupの事など、もう正直どうでも良いのだ(おいっ笑)。

進み続けるというのは、そういうこと。

霧なんて、歩き続けてればそのうち無くなる。

むしろ、待ってりゃそのうち晴れるかもしれない。

心の傷なんて、ちゃんと生きてりゃそのうち忘れる。

"In The Mist"は、今の自分にとってそういう曲です。

そんな、自分のくだらない傷をかっ飛ばす、Dark Urban Boysgroup(2012)流のスラッシュソング"In The Mist"。

8月2日に配信開始です。

沢山聴いてくださいね。


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