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海外の映画祭のランクについて③

前回、「FIAPF(国際映画製作者連盟)」の4つの分類について書きました。

今回は、その4つの分類の中の①「Competitive Feature Film Festivals(長編コンペティション映画祭)」についての説明をしていければと思います。

情報が、FIAPFの公式HPでも2020年のものしか出ていないので、2020年のものになります。

この①に入っているのが、世界の映画祭の事を良く知らない人でも知っている、カンヌ、ベルリン、ヴェネツィアの3大映画祭になります。

以下、「Competitive Feature Film Festivals(長編コンペティション映画祭)」として公認を受けている映画祭です。

・ベルリン
・モスクワ → FIAPF未承認
・カンヌ
・上海
・カルロヴィ・ヴァリ
・ロカルノ
・モントリオール
・ヴェネツィア
・サンセバスチャン
・ワルシャワ
・東京
・タリン
・カイロ
・インド(ゴア)
・マルデルプラタ

私が以前調べた時は13か14だったのですが、2021年には15に増えていましたが、2022年現在、ロシアによるウクライナ侵攻を受け、FIAPFがモスクワ国際映画祭の承認を取り消したため、15から14に減りました。

これが「世界14大映画祭」と言われるものになります。

今や世界中で映画祭の数は、正確な数ははっきりしませんが、最低4,000以上、果ては10,000を超えると言われています。
10,000ではないとしても、少なくとも4,000を超える映画祭の中で、その中で選ばれたたった14の映画祭という事は、これらの映画祭で入選するだけでも難しく、価値のある事だと言えるのではないでしょうか。

ちなみに、長編コンペティション映画祭とありますが、長編映画しか受け付けていない訳ではなく、中には短編を受け付けているところも多くあります。

しかし、ここ数年モントリオールは公認は受けているものの、休止(延期)しているようです。公式サイトも開かない状態です。

ここで間違えそうになるのが、モントリオールヌーボーシネマ映画祭(Festival du Nouveau Cinema)ではないという事。

こちらの映画祭も50年続く歴史ある映画祭で、アカデミー賞公認映画祭ではありますが、モントリオール世界映画祭(Festival des Films du Monde - Montréal)は、1977~2018年の41年間行われている映画祭です。

ヌーボーシネマ映画祭については、こんな記事もありました。

2021年は、ヴェネチア国際映画祭に、山下つぼみ監督の『かの山』、サン・セバスティアン国際映画祭に、杉田協士監督の『春原さんのうた』、タリン・ブラックナイト映画祭に、平林勇監督の『6 Legs』と、水尻自子監督の『不安な体』、ワルシャワ国際映画祭とインド国際映画祭(ゴア)に、金子雅和監督の『リング・ワンダリング』がノミネートされました。

これらは本当に快挙な事で、お金を出せば賞がもらえるけど、全然聞いた事のない映画ばかりが上映される怪しい映画祭(○ースとか、○○リ○○とか)の事はよくメディアに載りますが、本来はこれらFIAPFの公認映画祭の事をもっときちんと報道されて然るべきだと思います。

特に、金子雅和監督の『リング・ワンダリング』はインド国際映画祭(ゴア)の最高賞となる金孔雀賞を受賞されています。
世界14大映画祭のひとつで上映されるだけでもなかなか無い事なのに、最高賞を得る事がどんなに難しく偉大な事か。
もっと、映画が好きな人に伝わって欲しいです。

話を戻して、私は、今まで短編映画を制作してきていて、応募に関しても短編映画に絞って調べてきました。

以上の映画祭についても、短編映画が応募できる所とそうでないところがあります。

以下が、短編映画の応募を受け付けている映画祭と、調べられた限りのそれぞれの映画祭のプレミア規定や応募可能作品尺と応募料金、そして応募期間です。大体例年そう変わらないのですが、コロナの影響で応募期間が延びたりする事もありますのでご注意ください。
大体の目安としていただければ。

ただ、これらの情報については詳しく別サイトにも載っているので、そちらを参考にしていただいても大丈夫です。
※こちらではそこでは書かれていない映画祭にも触れています。

いやあ、しかし、このペースだとFIAPFの説明を終えるだけでいつまでかかるのやら。

ゆるりと続きます。

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