エヴァンゲリオンから学ぶ「伝説」の作り方
ユーシロです。
7月6日にエヴァンゲリオンが「続0706作戦」を始動し、アニメファンにとっては大盛り上がりしたことでしょう。
1995年のアニメ放送から26年経ちましたが、人気アニメ作品の一つとして、そのポジションは不動のままです。
なぜ、世代問わず人気が出ているのでしょうか? それはピークエンドの法則が働いているんです。
ピークエンドの法則というのは、
人はピーク(最高)とエンド(最後)の印象が一番強く残る
というものです。
先程のエヴァンゲリオンなんかは、まさにその典型です。
あれは「使徒」という敵と戦う少年・少女たちの葛藤と、戦いシーンで、とてつもない盛り上がりを見せます。
そして、最後の最後、キャラクターたちが主人公の碇シンジを囲み、一人一人が「おめでとう」と言いながら、最後はシンジが「ありがとう」と微笑んで、物語は終了を迎えます。
視聴者としては
「ええええええ!?」
「ちょ、使徒の正体は何なんだよ!? え、え、どうなんのこれから?」
という「おあずけ」状態のまま、アニメを終了させられた気分になります。
そこからですね、エヴァンゲリオンが「伝説」になったのは。
最終話の話題が学校や会社などで話題になり、今でも本当の最後を知りたい人も多いです。私もその中の一人です。
でも、これってよく考えたら不思議じゃないですか?
アニメが終了したのに、そこから人気が沸騰してるんですよ?
で、ここがピークエンドの法則のキモで、ファンが「もっと!もっと!」という気持ちを抑えきれずに、勝手に布教活動を始めてるんです。
「あのあと、皆はどうなったのか?」
「使徒はどうなったのか?」
「本当の最終回が出るんじゃないか?」
とネット上でも議論され、その盛り上がりからエヴァンゲリオンのアニメやマンガを鑑賞したり、読んでみようとなった人も多い。
もし、話がそのままダラダラ続いてしまっていたら、あれ以上の盛り上がりは出せなかったでしょうから、ここまで伝説にはならなかったはずです。
おそらく、180度違うネガティブな評価の方が多くなったでしょう。
このピークエンドの法則は、営業セールスでも、十分に活用することができます。
例えばお客さんとの製品説明の場面。
客を前にトークが盛り上がっていたとしましょう。そしたら、そこでスッと引くんです。
客が
「え、もう終わっちゃうの?」
「もっと聞きたいのに!!」
と感じた場面、つまり盛り上がりが「ピーク」に達した時点で身を引く。
すると、相手はその後ずっとその余韻を引きずることになり、その人のことが気になって仕方がなくなります。
上手くいかないセールスマンは、ピークを超えてもダラダラ話してしまい、面接官を引かせてしまいます。
自分の中の「この人ともっと話したい!」と言う欲望をこらえきれないんです。
その結果、相手には「あの人と話して疲れたな」という印象だけが残ってしまいます。
子育てにしても、子どもに「もっと教えて!もっと知りたい!」と感じさせれば、子どもは率先して勉強します。
そのために、一番いいところで切り上げるんです。
ビジネスでも、人間関係でも、相手に「もっと!もっと!」と思わせた方が、必ず主導権を握ります。
音楽業界でも、
マイケル・ジャクソン、ビートルズ、QUEEN、尾崎豊
いずれも「もっと聴きたかった!」というところで、メンバーが亡くなっています。
伝説になっているバンドやアーティストの共通点は、絶頂期に解散、もしくはメンバーがいなくなることです。
ぜひ、日々の行動でも、「ピークエンドの法則」を意識してみて下さい。相手からの食いつきが、全然違ってきますよ。
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