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【実験】DAWのバウンスは音が悪い?!⓵ ProToolsの書き出しとマスターレコーダーでの録音を比較してみた!

巷で「DAWのバウンスはプレイバック時と音が変わる」なんて言われてますよね。今回はProTools(投稿時点での最新版 2021.7.0)のオフラインバウンスとTASCAMのDA-3000で生成されるwavファイルの中身が違うのかそうでないのか、検証してみることにしました!

以前から私自身、この問題はとても気になっていたのですが、ずっと検証するのを忘れていました(汗
(LogicとCubaseはまた今度やります)

検証方法

⓵ 3分程度の2mix音源にiZotope Ozone9 のEQとMaximizerをインサート
⓶ オフラインバウンスして1つ目のwavファイルを生成(48kHz 24bit)
⓷ MOTU UltraLite mk5 のspdif端子からDA-3000へデジタルで出力、⓶と同じサンプルレート、ビットレートで録音して2つ目のwavファイルを生成
⓸ 両ファイルをProToolsに取り込みサンプル単位で位置を合わせ片方をインバート

結果

両者に音質的な違いはありませんでした!(逆相をぶつけたら99%消えました)

ん?99%???

3分間の音源の中で、二箇所だけプチっというノイズが残りました
このノイズは一体なんでしょうね...
おそらくProTools→オーディオIF→DA-3000 の過程のどこかで一瞬だけデータ送信の遅れや欠損が発生してるんじゃないかと私は予想してます (DA-3000のクロックソースはオーディオIFのspdifから出ているクロックに設定してます)
あくまで予想です。もしかしたらオフラインバウンスの方に問題があることもあり得るかもしれません(多分ない)


あとがき

この実験結果に私自身とっても安心してます(笑)
というのも最近、サンプルレートコンバートやディザーのことに関してネットで色々と調べごとをしていたのですが、その時にProToolsとかCubaseのバウンスは音が悪いみたいな都市伝説を久々に見かけて不安になってしまいまして... 多くのスタジオが採用してるProToolsでそんなことはないだろうと思いつつも、精神衛生上良くないのでさっさと検証して答えを出しておきたかったんです。

検証方法の⓵にEQとMaximizerをインサートしているのは、出来るだけ実際ありそうなシチュエーションで確かめたかったからです。
オフラインバウンスとプレイバックでは入力波形に対するプラグインの演算も変わったりするのでは?という懸念です。
結果、二箇所のノイズ以外は波形データが全く同じだったのでオフラインバウンスでもプレイバックでもプラグインの演算は同じということですね。
ただ、プラグインの数を増やしてCPU負荷が高い状態で実験したら結果が変わるかもしれません。

私は普段、Cubaseで作曲、ProToolsでミックスという使い分けをしてることもあって、Cubaseのパラアウトはよく使っています。(正式名称、マルチチャンネル書き出し というやつですね)
CubaseのパラアウトはStereo Outチャンネルのミックスダウンに比べて書き出し速度が異常に速いので音質が犠牲にされてないか心配になってしまうんですよ。私の耳で聴き比べた感じだとパラアウト後の音が劣化しているという感じはないですが一応確認しておこうということで。

今度の検証ではCubaseのパラアウトとStereo OutのミックスダウンとプレイバックでDA-3000で録音した音の3ファイルの比較をしたいと思います。


次の記事:【実験】DAWのバウンスは音が悪い?!⓶ Cubase10.5 Proの書き出しとマスターレコーダーでの録音を比較してみた!
https://note.com/yu_semi/n/n3349f324e69f



それでは、良きDTMライフを!

(ヘッダー画像はTASCAMの公式ページからお借りしました)
TASCAM公式ページ:https://tascam.jp/jp/product/da-3000/top

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