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人生にいつもサザンオールスターズ

本日のオモコロブロス!が、サザンオールスターズ好きにはたまらない最高の記事だった。

記事内のアルバムや曲名を見ていると、人生の走馬灯みたいなものが脳裏に流れはじめたので何事かと慌ててしまった。
どうやらサザンオールスターズ(および桑田佳祐)の曲たちはそれくらい色濃く私の人生に染みついているらしい。
いてもたってもいられなくなったのでこれを書いている。
大好きな曲の数々とともに私の人生を振り返ってみたい。

乳幼児期

そもそも私のファン歴がどれくらいになるか、かなりあやふやだ。
なんせ私が誕生した1995年にはサザンはデビューしてすでに17年が経っている。

乳児のころのホームビデオに「悲しい気持ち(Just a man in love) 」「いつか何処かで(I FEEL THE ECHO) 」に合わせて横ノリし、喃語を絶叫している私の姿が残っている。
サザンは幅広い年齢層に愛されているため”世代”を限定するのは難しいが、親はリアルタイムでサザンのデビューを見ているので「第一世代」といえる。
その親がCDを買って流していたのだろう。
まさにサザンを子守歌として育ってきた。

小学生

車で出かけるときはだいたいサザンが流れていた。
アルバム『海のYeah!!』と『バラッド3』だ。
「!」多いなとか、ハート型の夕日かわいいけど少し不気味、なんて思いながらCDケースをパカパカしたり歌詞カードを読んでみたりして、いつも車酔いしていたのでありありと覚えている。

「♪ 今何時? そうねだいだいね~」
「勝手にシンドバッド」
のサビがくると家族みんなで歌った。歌ってしまうよ。「胸さわぎの腰つき」は「胸さわぎ残しつつ」だと思ってたけど。

私が心を奪われたのは「エロティカ・セブン」
まさにアダルトなウルトラマン登場というようなイントロがめちゃくちゃかっこいい。正義と悪、どっちともとれるような雰囲気が小学生にはたまらなかった。
「エロティカ・セブン」は曲名に「エロ」って入ってるし曲が始まって早々に「乳房」と言っていたりするので親の前で歌うのはなんとなく違うなと控えていた。(事実、当時の私が思っている何倍もエロい歌である。)
でも「マンピーのG★SPOT」のエロには気づけなかった。
大声で「じーーすぱッ!」と歌っていた。どうりで親が乗ってこないわけだよ。

中学生

思春期を迎え、色んな知識も身につき、サザンの歌詞の趣深さが謎解きのように解明されてきた頃。
と、同時に女子校に入学し、恋愛が一気に遠い存在になった頃。
「LOVE AFFAIR~秘密のデート」がすごい好きだった。
海辺をデートしているようなまぶしくて爽やかなメロディーに「恋したいなあ~♡」なんて思っていた。
これが不倫の曲だと気づくのはもう少し後のことである。

通学中の電車で小学校の同級生の男子を見かけたとき「波乗りジョニー」を聴いていた。
別に何とも思っていない子だったが、制服を着てどこか男らしくなっていた彼。同年代の男子から遮断されて暮らしている私。
そこへ桑田が「♪同じ波はもう来ない 逃がしたくない」。
なぜか背中を押されてしまい、しばらくの間は彼のことをうっすら好きだった。

高校生

「みんなのうた」ばかり聴いている時期があった。
ウォークマンをゲットし「恋のジャック・ナイフ」をイヤホンで聴くと、イントロが左右の耳に交互に流れて、体に電流が走るような衝撃を覚えた。
この曲は疾走感のあるメロディーもだが、歌詞がとにかくかっこよくて好きだ。
歌詞を一行読むたびしびれと感嘆でため息が出てしまう。

宵待ちの波に乗ってみるなり 心乱れて 愛の突風(かぜ)真に受けた

この一文から始まるのすごすぎる!!
「夢に消えたジュリア」もせつないし歌詞が美しくて好き。
とにかくサザンの歌詞に心奪われた時期だった。

心奪われすぎて当時はやっていたアメブロの日記タイトルを毎回サザンの歌詞から引用し、友達からキモがられた。
他人と同じが嫌で、そんな自分にも陶酔していた。
でも絶対かっこいい!今でもそうしたくなる。

高校在学中に東日本大震災があった。
東京に住んでいる私は大きな被害は受けなかったが、震災の夜は帰れず学校に泊まった。
休校になり、外に出られず、たびたび計画停電になり、不安で鬱屈とした日々を過ごした。
サザンや桑田の曲をかたっぱしから聴いていって、第一世代の親より詳しくなった。

しばらくして「明日へのマーチ」がCMソングとして流れた。
初めて聴いた時、希望にあふれた優しいメロディーと前向きな歌詞に涙が出た。
母もいたく気に入ったようでよく口ずさんでいた。

大学生

部活の試合に向かう早朝の電車ではいつも「BOHBO NO.5」を聴いて気持ちを奮い立たせていた。
アップテンポで闘志がメラメラとわいてくるようなメロディーだ。

部活で出会い付き合った彼氏は、サザンも桑田も好きでよく知っていた。
女子校ではなかなか出会えなかったコアなサザン好きに出会えて嬉しかった。
彼のひとり暮らしの部屋で「匂艶THE NIGHT CLUB」「C調言葉に御用心」「そんなヒロシに騙されて」などをかけてふざけてディスコ風に踊った。
中学生時代からの夢だった、鎌倉や江の島へのデートがついに叶った。

部活、卒論、就活の時期が重なった。
忙しさに心がすさむ。そういう時は決まって「Soul Bomber(21世紀の精神爆破魔)」「質量とエネルギーの等価性」を聴いた。
一緒に暴れてくれるような無骨なビートが心地よかった。

社会人

会社で仲良くなった男子たちもサザンが好きだった。
自分で稼いだ金で仲間たちと旅行に出かけ、車中でサザンかけて合唱した。
帰りの車で「希望の轍」を聴きながらまだ帰りたくないなーと思った。

彼氏にプロポーズされ、夫になった。
結婚式はもちろん「明日晴れるかな」を流した。

実家でインコを飼い始めた。
かしこい子で「いとしのエリー」を流すとカゴに戻った。
その子は昨年、私の掌の上で息を引き取った。
今でも「いとしのエリー」はまだ聴けない。

妊娠をした。不安でつくったTwitterのママ垢は「チャコの海岸物語」の歌詞から名前を取ってアカウント名にした。
なかなか寝ない息子を暗闇で抱きながら「夏をあきらめて」を歌って聴かせゆらゆらする。(今思うと子守歌には渋すぎる。)

新型コロナでまた鬱屈とした日々を過ごした。
サザンが無観客リモートライブ「Keep Smilin’ ~皆さん、ありがとうございます‼~」を開催してくれたので家から参戦した。
アンコールラストは「みんなのうた」だった。
”みんな”に自分も含まれていると感じられた。



熱量のままに書いたらめっちゃ長くなってしまった。
聴きながら書いていたので、次から次へと思い出してしまってとまらない。

もちろんサザン以外にも色んな音楽を聴いてきたけれど、こんなにも人生に染みついているというか、ずっと一緒にいるのはサザンだけだと思う。
きっと本当に走馬灯のBGMはサザンなんだろう。
これからもどんな曲が私の人生のそばにいてくれるのか楽しみだ。

明日は息子と「君こそスターだ」を歌って踊ろうかな。

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