死を想う2

死のシミュレーション

 日頃、死について考えていることを、ゆるゆると書いていきます。
 今回は、死のシミュレーションについて。

 今日、電車に乗っているときに突然、胸が痛く、息が苦しくなりました。どうやら過呼吸だったようなのですが、原因となるような出来事がなく急だったので「私に何が起きたんだ!」ととても動揺してしまいました。
 こういうときに、私はよく「死のシミュレーション」をします。「もしこのまま死ぬとして……」とやり残したことはないかなどを考えるのです。風邪をひいたときや、怪我をしたときにもよく行います。
 また、特に苦しいことがないときでも、気が向いたときに死のシミュレーションをします。そして、「まだあれをやっていないのに!」と思ったことに取り組んでいきます。
「死を体験して生き方を考える」といったイベントがあるそうですが、ひょっとしたら、それに近いものなのかもしれません。

 今日も「苦しい! 息ができない!」と動揺しながら、いつものように死のシミュレーションをしました。まず始めに、苦しさを減らそうと思って、以前読んだ高柳和江さんの『続・死に方のコツ』の内容を実践しようと思い立ちました。「苦しい!」「痛い!」と思うともっと苦しくなるかもしれないので、ゆっくり呼吸をして「大丈夫、大丈夫」と心の中で繰り返します。

 そうしたら少し心に余裕が出てきたので、次に、もし仮に、このまま息が出来なくなって死ぬとして、今やるべきことは何だろうかと考えてみました。そして「最後に親にお礼を言いたい」と思ったので、「ありがとう! 愛してる!」と連絡しました。具合が悪かったので、それが限界でした。
 私は死のシミュレーションをするとき、「家族にお礼を言わなきゃ!」と思い立つことが多いので、私の親は、子供から急に「ありがとう! 愛してる!」と連絡が来ることを不審に思っているかもしれません。ですが、日常生活の中で、直接そのようなことを伝えることはあまりないので、良い機会かなと思っています。

 その次は、このまま死んだとして、後悔することは何だろうかと考えました。家族のことや、仕事のことなどを思い出して、「まだ、あれもあれもやっていない!」と思いました。そうすると、「まだまだ死ねない!」という気持ちが湧いてくると同時に、「自分で、そんなにやりたくないと思っていたことも、実はこんなにやりたかったのか……!」という気付きがありました。

 そして最後に、私はすぐ悲観的になるところがあるのですが、今まで死について考えてきた中で、前向きになることが大切だと感じていたので、それを実践してみようと思いました。この、突然息が苦しくなった出来事を「死について色々と考える機会が得られて良かったなー!」と捉え直していきます。口角も上げます。それを続けていると、だんだん元気になってきました。

 今回、久しぶりに死のシミュレーションをしてみて感じたことは、以前よりも「これをしよう!」「あれを考えよう!」というのがスムーズに沢山でてくるようになったということです。きっと、色々な本を読んだり、人と話したりして考えたことが、役に立っているのではないかと思います。

 毎日死のことばかり考えていて、暗い気持ちになることもありますが、それもきっと無駄ではないと思うので、実際に死の間際に立ったとき、自分なりの最善を尽くせるように、これからももっと死について考えていきたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?