死を想う2

『樹木希林 120の遺言』を読んで

 死について、日頃考えていることを、ゆるゆると書いていきます。
 今回は、『樹木希林 120の遺言』を読んだので、その感想を書きたいと思います。ただの感想なので、内容にはあまり触れませんが、一応ネタバレ注意です。

 買ってきたその日に、1日で全部読みました。良いなぁと思って、数日後に『一切なりゆき』も読みました。そのくらい素敵な内容でした。

 私の印象に残ったのは、「欲をなくすこと」。すごい。私は欲深い人間なので、いつも無い物ねだりをしてしまいます。無い物ねだりというより、ある物を失いたくないという方が正確でしょうか。とにかく変化を望みません。執着がある。「なくなるくらいなら、最初から要らない」ということで、ペットは飼いたくないし、物もなるべく買いたくありません。買ってしまうと捨てられません。生まれてきた以上、死にたくありません。なかなか謙虚に、今あるものに感謝できません。
 どうやったら色々なものに対する執着をなくせるのか、さっぱり分かりませんが、本の中でも「自分で考えてよ」と書かれていたので、度々思い出して、考えてみたいと思います。
 ものへの執着心が強い私ですが、シンプルに生きていきたいとは思います。物を減らしたり、人に謝罪したり、しっかりと終活をできるのが、がんの良いところだと本に書かれていましたが、普段から物を増やさず、物を最後まで使い切る生き方は、本当に尊敬します。私は物を捨てられないので、あまり買わないようにしたいです。

 それから、自分自身をどこか他人のように扱っていて、老いも病も死も、面白がれるのがすごいなと思います。自分の体が動かなくなっていくのを、「あら、こんなに動かなくなっていくのね」と面白がる。「老いることが面白く、若返りたいと思わない」どうやったらその境地に行けるのか? 生きている間にその思考に辿り着けるかどうかは分かりませんが、老いは避けられないので、少しでも明るく考えられるようになったら良いなと思います。

 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?