ヨルシカ盗作レビュー追記

盗作を聴いていくうえで新たに気付いたこと、思ったことを書き残していくページ。随時更新(するかもしれない)。

夜行について
サビの後半部分の「波立つ夏原、涙尽きぬまま泣くや日暮は夕、夕、夕」のところ。今までは、ナの音で韻を踏むのは百人一首に選ばれている大納言公任の「滝の音は絶えて久しくなりぬれど名こそ流れてなほ聞こえけれ」に通ずるところがあるなと思っていたが、最後の夕を重ねるところでは韻を踏もうとしないのが微妙だとも思っていた。日暮と夕という近い言葉の取り合わせというのも微妙な気がしていたが、おそらく日暮はセミのヒグラシと、夕はyou(=あなた)をかけているのだろうと気づいた。セミは幼虫のときも含めればそこそこ長生きするが一般的には短命の象徴だ。それにヒグラシは夏にもいるらしいが普通晩夏や秋をイメージするし、どこか哀しい鳴き声が特徴的だ。夕をyouとかけることで早くに亡くなってしまった彼女への思いが溢れてくるのが(わかる人には)暗に伝わるし、日暮が枕詞のようになっているのがしみじみしていて良い。

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