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シュウメイギク ~この世のものとは思えない花~

今の季節可憐な花を咲かせているシュウメイギク。

「キク」と名前はつきますがキク科の植物ではなく、キンポウゲ科の有毒植物です。


私は植物の科の中でどの科が一番好きかと聞かれたら(この質問マニアックすぎて聞かれたことはないのですが (笑))、迷わず一番はキンポウゲ科。ちなみに2番目はサトイモ科です。


キンポウゲ科の植物には本当に美しくて存在感のある花が多く、しかもほとんどの植物がかなりディープな毒をもっていて、とても魅了されます。


有名なトリカブトなんかもキンポウゲ科の植物で、八ヶ岳ではよく自生しているのを見かけましたが、見るたびに惹き込まれていました。


さてシュウメイギクは、学名はAnemone hupehensis var. japonica、英名もJapanese anemoneと、あたかも日本原産のような印象を受けますが、中国原産で日本に定着した帰化植物です。最近外来植物排除の動きをよく見かけますが、古い時代に外国からやってきて日本に居ついた植物は実はたくさんいます。シュウメイギクもそんな植物のうちの一つです。

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元の名前は漢字で書くと「秋冥菊」。「秋に咲く、この世のものとは思えない美しい菊」という意味です。ただ「冥」という漢字の印象が日本ではあまりよくないため、いつのころからか「秋明菊」という漢字を当てるようになりました。

とても美しい花という印象ですが、花びらのように見えるのは萼片で、花びらは退化しています。


そんなトリッキーなところもシュウメイギクの魅力の一つだなあとおっもうのです。


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