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NuuというGuardianクラスの新ヒーロー

はじめましてのひとははじめまして、YU-KIです。

さて、前回はGuardianであるVictorについて表現価値やFatigueを絡めて適当に紹介しましたが、ご評価いただき誠にありがとうございます。DromaiがLL到達前であり、DromaiがLL到達によって環境が大きく変わりいささか細部で齟齬を起こしておりますが、まあ参考記録程度にはなるかと思います。

さて、霧隠の秘境の発売を控え、国内では初めてとなるWorld PremiereとCallingが開催され大盛況であったと聞いております。そんな新しい霧隠の秘境で新しく使えるようになるGuardianのヒーローをご紹介したいと思います!

サキュバス花魁・・・属性盛り盛り

MysticAssassinと書いてありますが、Fatigue適性も高く、Mysticカードは青カードシナジーと高い防御性能を持つのでGuardianと言って過言では無いと思います。というわけで、霧隠の秘境後の環境ではVictorの立ち位置もあまりよくなく、真面目にGuardianを使おうとなるとBravoに立ち戻りアグロ寄りなプレイを求められる様相を呈してきましたので、新しいGuardianの可能性を考えたいと思います。想定フォーマットはCCです。


Fatigueから見た新ヒーローの雑感

Nuu,NewHope

べっぴんさんが多くてヘビーヒッターとは大違いの霧隠の秘境ですが、能力は見た目とは裏腹に嫌らしいものが多いです。もともと、GuardianクラスはFatigueを含めてロングゲームよりのプレイになると同時に、切り返しの際の派手さ(ClippringClashやTestOfStrength)があるので、相応のいやらしさもあったのですが、Nuuはさらに鬱陶しい能力、そしてMysticタレントが持っているロングゲーム適正により新しいGuardianが来たのかと錯覚できそうです。

相手に選択を強要し手札を刈り取るカタチをしている

なお、ここで断っておきますが、あくまでGuardian視点でのNuuの雑感であります。私はAssassinクラスは素人ですのでご容赦ください。なおVictorでUzuriに(強い人を除いて)負けたことはほとんどありません。

Victor冬の時代

この世は春ばかりではない。そう、Victorには冬の時代到来の予感です。懸念事項でありましたTekrovossenが流行ることはなさそうですが、なにより新規の二人(NuuとEnigma)に対してかなり不利な立ち位置となり、もはや、Guardianを使うなら彼女の軍門に降るべきでは・・・いかついおっさんやむさ苦しいおっさんより可愛いお姉さんのほうが・・・

EnigmaもなかなかGuardian力が高い

サキュバスの戦い方

Fatigueのおさらい

Fatigueのおさらいとして前回、前々回辺りで触れた内容をもう一度箇条書きしておきます。

相手に防御を強要する攻撃を「圧がある」と定義する。例えば、Command and Conquer(以下、CnC)は防御しなければアーセナルを破壊されるために、かなりの圧がある。

防御しなくても良いのかい?

表現価値はカード1枚から得られる点数で、与えたダメージ、防いだダメージ、得られたライフ、得られたリソースの点数から使用したリソースの点数を引いたものである(本来はアクションポイントも数えるが、次の話の障害になるのでそれはなしにする)。ほとんどの赤アタックアクションカードは4点の価値があり、防御に使えばカードはだいたい3点の価値しかない。

イニング表現価値(ターン表現価値)は配られた4枚すべてで得られた表現価値の合計であり、それらで与えたダメージや防いだダメージの合計で表される。14点が一つの目標となる。

Fatigueとは相手のデッキの強度を低下させる戦略である。デッキの強度とはデッキの残っている表現価値の総数と定義する。

・仮に相手のデッキのカードが全て青の場合、青アタックの攻撃時の表現価値はだいたい2点しかなく、相手は1ターンの攻撃では最大8点の表現価しかない。平常時に13-4点あるものが8点しかないので防ぐのも容易であり、相手は毎ターン4-5点のライフアドバンテージを損しているも同然である。

・Fatigueを目標に行動する場合に、自身の表現価値を上げるよりも相手の表現価値を下げるほうが良い。その方法は相手に防御してもらうことだ。なぜなら、赤の攻撃は4点の価値があるが、防御は3点の価値しかない。また、そのためにはこちらは攻撃を行う必要がある。その攻撃には圧があることが望ましい。攻撃に移る際にはその前のターンに相手からダメージを受ける可能性が高く、初期ライフは多いほうがFatigue向きである。つまり、防具の防御値が高いヒーローほどFatigue適正がある。

Victorは盾を持つと、最大で防具の防御値合計は14点ある

・本来、防御には3点の価値しか発生しないため、防御を多くすると相対的な表現価値が低くなるためFatigue戦略としては適しているとは言えないが、VictorはTestOfStrengthやTrounceでブロックの際にカードを1枚引くことができ、合計7点以上の価値を叩き出すので、防御時も相対的な表現価値が低下しないためFatigue適正が非常に高い。

防御時に7点以上の表現価値が発生する
もはや何を言ってるのかわからない

なぜNuuがFatigue向きなのか

CnCは圧があるという話をしましたが、そもそも、CnCは防御されずにヒットすれば、相手のアーセナルを破壊するために相手のカード総枚数に-1し、失われたカードは表現価値=0で消費されたことになります。もし防御された場合は相手のカード総枚数に-2し、それらはおそらく表現価値=3で消費されます。いずれにしても、相手のカードが減り、その表現価値も最大ではないのです。
では、Nuuはどうでしょうか。Assassinのアタックアクションカードは、なんとヒットすれば相手のデッキや手札のカードをバニッシュすることができるため、圧もあるうえに必ず相手のカードを消費させることができます

わかりやすく強いAssassinアタック

Arakniもそうでしたが、AssassinクラスはもともとFatigue適正が高いです。しかし、一方で防具は全体的に柔らかく、さらに防御に使うよりは、その能力が必要になるため、初期ライフは最低値に近く、Fatigueには向きません。そのアンバランスさとカードプールの狭さがAssassinの悩みでした。そして、それは優秀な青アタックを複数配られても解決はしていません。
NuuはMysticの強力なアタックリアクションも配られましたが、テーマが青である以上打点は伸びにくく、BruteやNinjaといった本業にアグロで及ぶものではなく、FatigueについてもGuardianには及びません。また、ミッドレンジとして振る舞うことができますが、それはUzuriのほうが上手にできるでしょう!

Nuuの良いところは美人なところだけでしょうか。

では、UzuriなどのAssassinとの差別化はどこでしょう。そうです、Mysticカードです。Mysticのカードはそれらはほとんどが青ですが、実に多様性があり、様々なことができるようになっており、多種多様な戦略を可能にします。さながらTunicBravoのようです。

OnHitアタックを支援し、GoAgainで攻撃回数を増やす
さらに、分割して使えるのでSilitherをアーセナルに保存することも可能

つまり、Nuuはそのスタイルを相手に合わせて変えることで勝利を目指すことができます。アグロが要求されればそう振る舞うし、防御的な動きが要求されればそう振る舞えます。Fatigue戦略とは時間をかけて勝つ戦い方ですが、防御的とは異なります。必要があれば攻撃もするし、防御もする。相手に合わせて相手のデッキを刈り取るのがFatigueなので、様々なスタイルで振る舞うことが求められるのです。

しかしながら、器用貧乏である面は否めません。アグロに振る舞えど、純粋なアグロヒーローには及ばず、Fatigueするにしても専門家のGuardianよりも上手くできるわけではなく、防御的に振る舞えど、肝心の防具の防御値が低いのです。

胴体がTunic、頭が2点、手が1点、脚がこれで、5点しかない!

NuuによるFatigue戦略

戦略と戦術

まず、戦略という言葉の定義から入りましょう。戦略というのはゲーム全体を見た場合に、長期的視野において勝利までたどり着く手法とします。私が、長期的とかプランとか言ったりする言葉ですね。なぜ、戦略という言葉を定義するかというと、戦略に対して戦術という言葉があることと、ゲームを進行させる上で、戦略と戦術を区別したほうが良いと思うからです。

私がこのFABというゲームで使わない言葉あります。それは、コントロールという言葉です。なぜかというと、コントロールが意味することがわからない。このゲームにおいて、相手をコントロールしたりゲームをコントロールすることは原則不可能だと感じているからです。まあ、MagicTheGatheringでいうコントロールの定義の影響を強く受けているからですかね。相手のアタックアクションカードをCounterSpellできるようになったり、相手のハンドを見て好きなカードを捨てさせるという行為が簡単になったりしたら、コントロールという言葉を使いだすかもしれませんね。

話がそれました。レッテルを貼って会話するのは簡単なのですが、自分がはっきりわかってない事象に名前だけつけてわかったような気になるのはマイナスなので、言葉を使う場合は慎重になりたいのです。ただの神経質です。

さて、戦術というのは戦略に対して、短期的な思考と選択で戦略につなげるもの、戦略に合致する細かなプレイの集合体と定義します。

Fatigueという戦略を達成するために、相手のカードを無駄遣いさせる戦術を考える。その内容は、CnCPummleを狙う、打点の大きい武器を多用する、1枚で7点の打点を出せるカードを使う(EnlightenStrikeなど)、強力なOnHit効果(攻撃がヒットしたときに良い効果を発生させるもの)を持つアタックを使う。という感じです。

打点を上げるより手札を失わせる効果が本体

こうして、戦略、戦術、ひとつのプレイを区別することで勝利への道程の解像度があがってくるかと思います。CnCPummelを決めることは単一のプレイでそれは戦術としては、そのなかのひとつに過ぎず、戦略ではないということです。現在採っている戦略に合致している戦術であれば手段は問わないし、その戦術内のプレイが全てうまく行かなくても良いんです。戦術がうまく行けばいい。そして、戦略が正しければ良いのです。

アグロはわかりやすい戦略なので、戦術も持てる攻撃手段全てが該当するし、そのなかで最も効率よく高打点が狙える行動を取ればいい。一方でFatigueは目に見えにくい戦略なので、戦術においてもその有効度を打点などの基準で測れない。2枚の手札でターンを開始したときに、2枚で7点の攻撃ができたとしても、2枚をピッチしてダガーを2回振るべきかもしれない。

しかし、戦略と戦術への理解度が上がれば、もっと自信をもってダガーが振れるようになるはずです。Titan'sFistもそうだったので。なので、戦略と戦術という言葉を定義することは重要なのです。

ま、よくわかってないんですがね。

我々は雰囲気でカードゲームを遊んでいる

Nuuデッキリスト(Guardian仕様)

私のNuuのリストをおいておきます。Assassin視点ではなくGuardian視点で組まれているので、NuuはGuardianです。

利点はTagetを取る必要がない

Fatigue戦略を中心に、中盤まではグダグダと全方位をごまかしながら過ごすことになります。本来は、自分のデッキをシャッフルするのはスタッキングが崩れるため、弱い行動なのですが、後半に向けての布石のために、一度シャッフルします。超越した内なる気をニ周目よりも前に引き戻したいからです。また、1.5周目を始めることで最終盤のスタッキングをより強く組みたいのもあります。なので1.5周目を始める前は不要なカードをきって、デッキをスリムにしましょう。

これを最大限使い回すことで相手の弱体化を狙う

このカードMask of RecurringNightmaresの強さは2つあり、ひとつは単純に相手のカード総枚数-1、もうひとつは相手のターンを手札4枚で迎えさせないとい効果です。Fatigueの欄でも言いましたが、このゲームは攻撃が一番強い行動で、手札4枚を使って攻撃するのが一番強いのです。しかし、その万全の攻撃を行わせなくするのが強いのは、Frostbiteが証明しています。つまり、NuuはOldhimなのです。

手札を4枚持たせないという強いケツイ

かなりのカードが相手の手札を強制的に減らす効果を持っており、いくつかのアタックは十分な圧を持っているので相手は防御にカードを削られることになります。アーセナルを脅かすカードもあり、相手は十全に自分のターンを迎えられず最高の動きができない状態で縛られます。これは言い換えるとイニング表現価値が最大化できないということであり、Fatigue戦略に合致しする戦術と言えます。

これも手札を削るが、アーセナルに強力なアタックを置かれる場合も
Codexから持ってきて強いカードNo1

CodexOfFrailtyは1枚で汎用性が高く、DeathTouchの援護もあり強力な行動を少ない手札枚数で実現します。これは、こちらの表現価値を高くすることができます。DeathTouchの単純な価値は5点でヒットすると7点まで伸びます。また、当然ながらLeaveNoWitnessesを使うことで相手のアーセナルを消してCodexOfFrailtyを強力にプレイできます。いずれも高い圧を持っているのでFatigue戦略に合致しています。

1コストで+4点の及第点リアクション

VenomousBiteは強さだけなら及第点程度でそれほどではありません。しかし、Nuuが使うことで、擬似的なアグロとして振る舞うべきタイミングでHissと並んで1ターンの打点を大きく底上げできます。ダガー1点+ダガー1点+アタック4点+毒蛇4点、あるいはダガー1点+アタック3点+Hiss3点+CodexからDeathTouch6点など、10点以上を作ることができ、打点が必要な盤面で無理やり打点を作ることを可能にします。GuardianにおけるRoseです。しかも取り回しの良い防御値3のRoseが弱いわけがない。もちろん、普通にOnHit効果を持つ攻撃を通すために使ってもよいのです。

これの打点を上げると楽しい

また、もともとAssassinはミッドレンジヒーローなので、2枚の手札で動くのが得意であり、Mysticもそれを後押しするように、Nuu向けのカードがあります。

3人とも使うだろうけど、Nuuが一番うまく使える説を提唱したい

青ピッチでダガーを振って、残りでLevelsOfEnlightenmentをプレイし、打点にすると1点5点となり及第点、ドローにするとアーセナルを作り出し、GoAgainでアグロに動けます。ダガーを2回振ることで、2点5点+ドロー(2リソース浮き)で表現価値の底上げも可能です。Nuuはわりとアーセナルにおけるカードを多いのですが、これのドローは攻撃時なのでリアクションを引くとこれに乗せることが可能なのでこれは見た目よりもさらに強いカードです。スタッキングが完璧ならドローとGoAgainを選び、上からアタックアクションを引いて無から打点を生み出すこともできるのです。

防御値Null問題を解決する・・・かも

NuuはFatigue戦略に必要な防御力が足りていません。デッキに防御値のないインスタントや内なる気が多く含まれており、万が一の装備も頼りないうえに、頭と胴体は死ぬまで防御に使えません。特に内なる気がデッキを占める割合が増大する終盤ではこの問題は顕著です。しかし、これは青いインスタントに防御値を与え、内なる気であれば引いたカードを次の防御に当てることも可能です。終盤に限れば、VictorのTestOfStrengthに近いものがあるので、Guardianカードです。きっと、たぶん。

ゲームを閉じれるカードな気がする

Nuuはその頭のために内なる気をそれなりに作ります。そのためにこれが最後に輝くタイミングがあるはずです。15点でも十分です。ただし、これのためには、多くのライフを持っておく必要があります。これをアーセナルに置くと、手札3枚でターンを迎える必要があります。Fatigueされている相手であっても、そこまで打点は下がってないでしょうから、Nuuの欠点である単純なライフ不足のもとで、理論上は強いカードですがそれを活かせるほどにライフが残るかどうかは、腕次第なのかなと思います。

Fatigueしきって勝つのであれば大技は不要とは言えますが、内なる気と中盤までにアタックアクションカードで攻撃する関係上、Anothosを握るGuardianとは違って、Nuu自身のデッキもかなり痩せ細ります。その欠点を解消できる可能性があるので、ロマン砲とかそういうのではなく、現実的に運用すべきカードだと考えます。

NuuのDynamo

残念ながら、おそらく必須です。目標は4点分で可能な限り維持します。Nuuの持つライフの少なさを補える可能性のあるカードなので。ただし、公開されたのが遅かったので本格的に試せてはいません。

NuuはVictor同様に前途多難

まず、最初の問題として、Victorが直面する問題と同様の問題が立ちはだかります。それはEnigmaです。人気も高い彼女に対してNuuは相当な不利マッチアップを迫られるでしょう。そして、Zen。純Guardianならば、防具の硬さという初期ライフの多さで戦える相手ですが、残念ながら防御の薄いNuuでは厳しいマッチアップになる可能性が高いです。噛み合いが悪く、インスタントが2枚あるようなときに猛攻を受けると簡単にライフが溶けてしまいます。

さいごに

EnigmaやZenだけでなくNuuも十分に未来のあるヒーローではあると思います。また、Assassinクラスとしても、Uzuriとは明確に棲み分けができるうえに幅広いスタイルに対応しており、強いヒーローである条件は満たしていると言えます。まだ、霧隠れの秘境発売前の前評判の段階ではありますが、Nuuは挑戦するには良いヒーローであると感じているので記事にしました。

それでは、乱筆乱文失礼いたしました。最後までお目通しいただきましてありがとうございます。


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