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加害者はいとも簡単に被害者に成り代わる


「あなたのせいで私の心はひどく傷ついた」

自分が加害者であるにも関わらずそのように相手を加害者に仕立て上げ自分を被害者とする人がいます。

人は良かれと思い相手に対し思いやりの心から気遣うことがあります。

しかしながらそれらの気遣いは必ずしも相手にとって喜ばれるものではなく、逆に相手にとっては時に不快なことや有り難迷惑なものである場合があります。

そんな時、たとえ自分にとって有り難迷惑なことであったとしても「その好意に対して有難う」と、それをしてくれた相手に対して笑顔で言える人間がどれくらいいるでしょう。

「あなたは私に対してこんなに酷いことをした」

「あなたのせいで私の心はひどく傷ついた」

そのようにして受け手は自分が被害者であるとしそれをした者を責めることがあります。

ですが、実際の受け手の自分は被害者などではなく行為者の好意を汲み取れず単に自分の気持ちを優先して相手を責め立てる加害者であることがあります。

ここで気の弱い従順な人は受け手の勢いに流され「自分は悪いことをした」と自責の念に囚われてしまうことがあります。

確かに受け手に対する配慮が足らなかったというようなことも時にはあるでしょう。

ですが、受け手の心には問題はないのでしょうか。

仮に受け手である自分が気分を害したとしても、その行為者が自分に対する配慮や好意、気遣いから出たものであったなら受け手は迷惑な顔をせずに笑顔で「有難う」と何故言えないのでしょう。

「あなたは私に対してこんなに酷いことをした」

「あなたのせいで私の心はひどく傷ついた」

仮にそうだとしても、その行為者があなたに対する配慮や気配りの気持ちなど好意からしたことであれば、それに対し「有難う」と

そう言える人間が一人でも増えることを願わずにはいられません。

加害者はいとも簡単に被害者に成り代わり、そして本来は被害者である者を加害者にすり替え、仕立て上げ、そして責め立てます。

これらに対し両者共に負の感情を抱かず正しい見識を持ち、そして私たちが受け手となる時には愛と感謝を忘れないようにしたいものです。



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