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【岡山公演】角野隼斗全国ツアー2022 “Chopin, Gershwin and… “(ネタバレ回避版)

はじめに

 ツアー初日の岡山公演、行って参りました!

 今回は「ネタバレ回避版」と題しまして、プログラムの詳細はボカしつつ、全体の感想や、角野さんのトークについて、覚えている限り、喋っていこうと思います。

 レポをどこまで書いて良いのか、めちゃくちゃ悩んだんですが、これから他の地域の公演に参加する方に、新鮮な驚きと感動を味わって欲しい、と言う気持ちも、やっぱりあるんですよね。

 最大限、ネタバレ回避に気を付けますが、完全には難しいので、真っ新な状態で聴きに行きたい方は、今、そっと記事を閉じて下さいね。
 プログラム以外はわかってもOKな方は、続きをどうぞ!

現地到着まで

 今回の会場となる岡山シンフォニーホールは、岡山駅から徒歩でも二十分かからない位で着いちゃう(しかも、駅から一本道! 方向音痴気味でも迷わない! 素敵!)、とっても交通の便が良い所なんですが、何と、路面電車が前を走っているんです!

 生まれてこの方、乗ったことのない乗り物、浪漫をくすぐられる……!
 岡山電気軌道さんが運営されている、この路面電車、岡山駅の地下街「岡山一番街」から乗ることが出来ます。

 いや、これは乗るでしょ! 折角だし!

 ICカードで乗れる安心感。
 システムはバスに似ていて、降りたい駅が近付いたら、ボタンを押して、運転手さんにお知らせ。

 徒歩でも近い距離なので、あっという間に着いちゃいましたが、楽しい乗車タイムでした♪
 いくつになっても、初めての体験ってワクワクしますよね。

 ちなみに、岡山駅から岡山シンフォニーホールまで伸びている一直線の道路、名前が「桃太郎大通り」と言うそうです。
 ネーミングがめちゃくちゃ可愛いんですけど!

公演について

 全国ツアーのタイトルには、ショパンとガーシュウィンの名前が入っているので、二人の曲を演奏したことについては、ふわっと語っても、ネタバレにはなりませんかね?

 ざっくり紹介すると、前半がショパン、後半がガーシュウィン、自作曲が合間に違和感なく挿入されているプログラム。
 角野隼斗と言う方が持っている、色々な表情の演奏を見せて頂けたような、そんな印象を受けた公演でした。

 プログラムにはお馴染みの演奏もありましたが、彼の演奏は毎回、新鮮な驚きと共に、耳に飛び込んで来ます。

 過去最高を更新し続ける男

 きらりと光る才能をお持ちであれど、それを絶えず磨き続けられてるからこその演奏。
 人知れず、めちゃくちゃ努力されているんだろうなと思い、何か目頭が熱くなりました。

ショパン

 ショパンの演奏は、最初に単独で、明るくノリノリな曲を弾かれた後、大きく二グループに分けた、別の世界を見せてもらったようなプログラムでした。
 照明の明るさが演奏に合わせて変化し、ムードを高めていたのが印象的。

 第一グループでは、夢の中にいるような雰囲気から、ダイナミックな演奏へ。
 第二グループは、穏やかな演奏から始まり、切なげなメロディの後、ドラマティックに展開し、穏やかに締め括り。

 前半最後の曲は、ショパンコンクールでも弾いておられたもので、角野さんの感情がとても籠っていたように感じました。
 まさに、息を呑む演奏。

 短編映画を二本観たような、日常から隔絶された別の世界へ誘われていたかのような、不思議な時間でした。

ガーシュウィン

 間に二十分の休憩(調律師さん登場!)を挟み、後半はガーシュウィン。

 雰囲気は打って変わって、楽しげなムードの曲からスタート。弾いている本人もどこか楽しげに見えます。
 二曲目は、ニューヨークの夜の街がイメージで浮かんで来るような感じ。
 そこから自作曲を挟んで、みんな大好きなあの曲で締め括り!

 プログラム最後の曲の演奏前のトークがまた、茶目っ気たっぷりで素敵でした。

「皆さんお分かりかと思いますが、僕は即興を入れるので、元の曲は15分ですが、どれだけ伸びるかは皆さん次第です(笑)。
 皆さんとセッションしながらやるつもりで演奏するので、よろしくお願いします!」
 みたいなお話をされていたかと。

 こんなこと言われたら、テンション上がっちゃいますよね! 盛り上げ上手!

 でも、冷静に考えて、その場の空気を読み取って、即興で演奏に反映させるって、凄いことだよね。本当に。

 聴き終わっての感想ですが……いやはや、進化っぷりが半端無かったです。
 格好良すぎた……最高!

アンコール

 鳴り止まない拍手。
 アンコールで、何と三曲も弾いて下さいました!

 一曲目は、ポーランドの友人が弾いていて、自分も弾きたくなったと言う曲。

 二曲目は、よく即興を混ぜて弾かれる、YouTubeにもアップされた、あの曲。

 時折、笑顔で客席を眺めながら弾いている姿が、印象的でした。

 演奏を始める直前、「この曲だけは、撮っても良いですよ」と言われて、みんながスマホを出そうとしたら、もう演奏を始めているではないですか!
 良いよと言った一秒後に演奏を始めるとか、ドSすぎる(笑)。

 みんなが慌てて電源を入れて、カメラのレンズを向ける様子を、悪戯っぽい顔で眺める角野さん。
 そう言う所も好きなんですけど……!

 三曲目は、キラキラ感溢れるあの曲。
 彼こそがピアノスターだ、見よ! と言う格好良さ。

 この後も会場の拍手が収まらず、すごい熱狂ぶりでした。

 それを見て、写真に収めようと思われたのか、角野さんの影からスマホを持ったスタッフさんが、しゃがみながら移動して登場
 客席を向いていて、それに気付かない角野さん。

 みんなが拍手をしながらくすくす笑い出し、何だろうとキョロキョロした角野さん、後ろを見てびっくり(笑)。「え、いたの!?」みたいなリアクション。

 その後、気を取り直してピース。
 Twitterに写真が載っていたので、リンクを貼っておきます。

トーク

 記憶があやふやな部分もあり、順番とかバラバラになっていますが、雰囲気だけ。

「二年以上前だったかな……岡山はストリートピアノを弾いた所。
 その時、TSCテレビせとうちさんに、シンフォニーホールと言う立派なホールがあるから、弾きに来たらと言われたんですが……
 当時は二千人もの規模のホールを、自分に薦めるなんて、何を考えてるんだろうと思ったんですよね。でも、今日は完売して……ありがとうございます」

「去年は、ショパンコンクールなど、色んな経験をさせてもらえた年になったので、それを皆さんにお届け……
(ここで噛んじゃって、自分の頬を叩く)
……お届けできたらなと思います」

「僕は演奏で人を幸せにしたいと言うのが一番にあるんだけど、去年はそれだけじゃない一年だった。
 それはドキュメンタリーとかでちょっとバレてるかと思いますが(笑)。
 音楽はそれだけじゃないですよね。
 人を幸せにしたいんだけど……自分も楽しく音楽が出来ればと思います」

さいごに

 ここまで、読んで下さって、ありがとうございます。
 雰囲気だけでも伝わったら、うれしいです!

 チケット買えなかった方も、配信もあるので是非!

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