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東京フィルハーモニー交響楽団 ニューイヤーコンサート2022(1月2日)

 年始にコンサート、大好きな角野隼斗さんの演奏!
 いやはや、テンション上がりまくりでした!

 専門的な話だったり、全体の流れについては、すでにみなさんが色んなレポを上げて下さっているので、私は自分の感じたことを、エッセイ風に、思い出として書き残しておこうと思います。

 感情の赴くままに書いていくので、とっ散らかった文章になるかと思われますが、優しい目で読んでもらえるとうれしいです(笑)。
 大分、内容に偏りがありますが、その辺りもご容赦下さい!

プログラム

2022/1/2(日)
会場:bunkamura オーチャードホール

出演者
オーケストラ:東京フィルハーモニー交響楽団
指揮:角田鋼亮
ピアノ:角野隼斗
司会:朝岡聡

J.シュトラウスII/喜歌劇『こうもり』序曲 作品362

お楽しみ福袋プログラム
ボロディン/歌劇『イーゴリ公』より”ダッタン人の踊り”

チャイコフスキー/ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調
作品23より第1楽章

チャイコフスキー/『くるみ割り人形』より“金平糖の踊り”(アンコール)

エルガー/行進曲『威風堂々』第1番

お楽しみ福袋プログラム
J.ウィリアムズ/『スター・ウォーズ』よりメイン・タイトル

ラヴェル/ボレロ

抽選
ヨハン・シュトラウス1世/ラデツキー行進曲

全体の感想

 オーチャードホールはシューボックス型を採用した、国内最大規模のホールとのこと。
 座る位置によって聴こえ方に違いはあるかと思いますが、前方右手辺りだと、クリアに聴こえる印象でした。
 でも、音が耳に刺さらず、程良くまろやかな感じ……感覚的なものを言葉で表すのって難しいですが、何となくでも伝わったら嬉しいです。

 開演前は受付前と舞台上で二度、獅子さんが登場して正月気分を盛り上げ、休憩時間も、舞って下さいました。
 三度目は、途中、蝶々が寝ている獅子さんの周りをヒラヒラ飛ぶのですが、わざと眠りを邪魔しに、耳元や鼻先に寄って行ってるのでは、と言った感じだったので、見ていて面白かったです。
 煽る蝶々。獅子さんが飛び起きたら、襲われる前にちゃんと逃げきる、逃げ足の速さ(笑)。

 オケの皆さんが登場すると、皆さん、とってもカラフルな衣装! 指揮者の角田さんは何と紋付羽織袴姿!
 角田さん、トークでは、袴で下半身は安定するけど、羽織で腕が動かしにくかったとのこと。
 でも、指揮はエネルギッシュで、オケの演奏はパワフル。終盤に向けて、どんどん盛り上がって行き、全曲聴き終わった後は、身体にエネルギーが充填された感覚でした。
 年明けから元気をもらえる、素敵な演奏を聴けて感謝!

チャイコフスキー/ピアノ協奏曲第1番 第1楽章
金平糖の踊り

 私が彼の演奏を初めて生で聴いたのは、昨年二月、サントリーホールでのラプソディー・イン・ブルー。
 かてぃんチャンネルに上がっているものです。
 あの頃は、演奏前はひっそりとした雰囲気で、いざ弾き始めたらオーラが爆発! と言った感じでしたが、今回は演奏前からオーラが漏れ出してる印象(当社比)でした。
 ショパコンを境に、何か立ってるだけで、スターのオーラが見えるようになった気がします……!

 そして、前回のチャイコンは、ショパコンでお忙しい中と言うこともあってか、どこかピリッとした、緊張感漂う音色で……でも、それがまた男前でカッコ良くて、痺れたのですが、今回は穏やかに、のびのびと弾いておられたように見えました。
 元々の透明感のある音が、より柔らかく、色彩豊かになった印象。
 曲が進むにつれて、どんどんノって行って、オケと、曲と一体になって行くような演奏で、惹き込まれました。
 盛り上がって、ここからって所で終わっちゃって、残念! 第二、第三楽章も出来れば聴きたかった……!
 また角田さんと、是非とも共演して欲しいです。

 本当に、聴くたびに音色が進化されて行くお方で、凄い。最高を更新し続ける男!
 だから、生音を何度でも聴きに行きたくなるんですよね。

 そして、演奏後、鳴り止まない拍手。
 角野さんは舞台裏でペットボトルの水を半分一気飲み(司会の朝岡さん情報)した後、舞台に戻られて、みんなへのお年玉代わりに、「金平糖の踊り」を披露して下さいました。

 冒頭の入りが「春の海」の演奏だったので、舞台上の皆さんも、客席の皆さんも、思わず笑顔に。
 茶目っ気たっぷりに弾き始めたかと思ったら、うっとりする音色を響かせ、しかし、時折ジャズっぽい角野節が微かに顔を覗かせたり……即興性溢れる演奏も、角野さんの大きな魅力で、これも生演奏が聴きに行きたくなる理由の一つ。

 音と戯れるように、楽しそうに演奏する姿を見ていると、何だかこちらも幸せな気分になって来るんですよね。
 だから、弾き姿だけでも、目を奪われてしまう。

 間のトークでは、ショパコンにも話が及んでいました。
「本番前までは色々考えたりもするけれど、いざ舞台に上がったら、ありのままでいる」
 そのことを、ショパコンで学んだと。
 とても深いコメントでした。

 後、角野さんの演奏は、音色の一音一音を丁寧に弾かれていて、とても生き生きして感じる、って所も、触れておきたい点。
 他の方が曲を弾いたら、「あぁ、クラシックを弾かれてるな」って思うんですけど、彼には、何故かそこに新鮮な息吹を感じるんですよね。
 昔の曲が、作曲当時の熱を帯びて蘇る、みたいな。
 これ、言葉で上手く伝わるかわからないんですが、私の精一杯の表現だと、そんな感じなのです。

 ……この感覚を、感動を、たくさんの人と共有したい。

福引きコーナー


 その後、福引きのコーナーがあったのですが(お正月らしくて素敵!)、最後に、指揮者体験の抽選があって、くじ引きをする役で、再び角野さんが登場
 ドラムロールの音に合わせながら、かなり焦らして引いたのは、面白かった!

 当選された方の指揮に合わせて、みんなで手拍子!
 角野さんも舞台袖に残って、みんなと一緒に手拍子されていました。
 角田さんが時折、客席に合図を出し、拍手の音量を調整したり……楽しかったなぁ。

 会場のそこかしこから笑い声が聞こえる、とても温かい雰囲気で、こんなコンサートが増えて行ったら良いなと思いました。
 クラシックを生で聴いたことがない友達でも、気軽に呼べそうな感じ。

 ちなみに、今回の福引き、何故かほとんどの当選者が、一階の後方座席に集中しており、その辺りに福の神さまが座っておられたのでは、と思わずにはいられませんでした(笑)。

 胸から言葉が溢れ出るままに、喋って来ましたが、こんなに長いレポをここまで読んで下さって、ありがとうございます。
 思いの持って行き場に、noteがあって良かったです。こんな沢山の言葉を、胸の中にずっと抱え込んでいたら、健康に悪そう……なんつって(笑)。

 あまりにも楽しい時間だったので、帰宅中に「あれは夢だったんじゃないか」と思いかけていたんですが、鞄の中で、入場時にもらったサイリウムがまだ光っているのを見て、現実だった証拠がちゃんとある、とほっとしました。

 年始に本当に素敵なひと時を過ごせたことに感謝です!

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