個人への給付金

私の給付金は結局、家族の「生活費」として親に徴収されることになった。
あぁ、愛しの10万円。
君がいたらさぞワクワクできたろうに(使い道は思いつかないけれど)。

ん、
徴収・・・・?
この言い方は違うな。

もともと今回の給付金は自分の口座ではなく、世帯主の口座に家族全員の給付金が振り込まれることになっている。
そう、最初から私にとっては触れられもしないお金だったのだ。

個人に配ってくれや!
と私は以上の動機でそう思っていた(なんとも短絡的だと思う)。

しかし実際のところ、私よりはるかにこの問題を抱えている人がたくさんいることに気づいていなかった。


特に重要なのはこの部分だ。

今回の給付金は、DV被害で別居している配偶者などを例外として、受け取る権利のある「受給権者」を住民票の「世帯主」に限定しました。
個人に権利はあるけれど便宜上、世帯主が家族の分をまとめて受け取る形とは、根本的に違います。

たとえば世帯主が家族の分まで遊興費に使い込んでしまったとして、返してほしいと配偶者が世帯主を裁判に訴えたらどうなるでしょうか。受給権が個人にあれば返してもらえそうですが、今回は受給権が世帯主にあるため難しいでしょう。

まさかの世帯主が、家族の給付金を使い込んでも裁判には勝てないのである。

特に家族内でトラブルを抱えている場合(DV被害等で別居中など)は世帯主が家族の給付金を私用するケースが考えられる。

確かに個々人に配るより家族単位に配るほうが簡単なことは理解できるが、多様化する家族のありかたから今後給付の仕方を変える議論が必要だと思う。

先週ぐらいに個人口座のマイナンバー登録義務化を目指すと政府が提案していたが、このような理由で個人給付を進めるにあたっては良い考えだなと考え直した(個人情報の取り扱いは別として)。