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支援職向け団体を1年半運営して最近思う事

支援職向け団体を立ち上げたのが2019年7月(くらい)、そろそろ1年半になるということで、あっという間さにしみじみしつつnoteを書いております。
前職cotreeを着の身着のまま退職し、その後手探りで独立。当初設定した「支援職の価値を最適化する団体」というビジョンを片手に掲げつつ、ほぼ全てにおいてギリギリの綱渡りをしながらなんとかやっております。

昨年末に前職の同僚と食事をした際「徳田さんがこんなに早く活躍するとは思わなかった」と、そこそこ失礼な逆説的評価をもらいましたが、活躍などとは程遠く(ほんとうにギリギリです)、周囲の方々の純粋なご厚意などでここまでやってこれております。
改めて、思いつきでボコボコLINEやメッセージを送ってしまっている皆様に厚く御礼申し上げます🙇‍♂️

コロナ禍を迎え、1年前までやっていた臨床心理士スナックや交流会などは引き続きお休み中。
ここ1年で活動の中心は研修会開催へ。全く予定外ではありましたが、録画配信のお申し込みを多くいただき、実施できる規模を少しずつ拡大することができています。

最近の事業成果

2020/10/24 
クライエントの安心感・安全感を深めるオンラインワークショップ
~ポリヴェーガル理論と身体心理学を通して~

お申し込み数 100名

安心安全ワークショップ


2020/11/29
心理職のための楽しく学ぶ感情理論研修会
〜感情理論から見たカウンセリング〜

お申し込み数 125名

災害支援1枚チラシ (4)


2021/2/20
コロナ禍で学ぶ災害支援とチーム医療
〜最前線を支える心理職の現場レポートから学ぶ〜

お申し込み数 150名

災害支援1枚チラシ

大規模会、小規模会、録画配信のみの会など、形態は様々ですが、大規模企画については概ね広報がいい感じになっています。おかげさまでバリエーションのある実験的な研修会を行えるようになってきています。
数値的成果を重視しているわけではないですが、持続性のある事業が理想ですし、たくさんの方に受けていただいたことは、何よりも嬉しいことです。

これから取り組みたい事


支援職の学びのインフラを整える
支援職にとって必要な学びが、類まれな運を持ってして初めて手に入る状況であることは、由々しき事態と言っても言い過ぎではないと思っています。
僕自身カウンセラーとして支援に従事する中、「もっと学ぶ必要がある」と常に掻き立てられてきました。だけど、学べないんですよね。お金がなかったり、どこで学べるかわからなかったり、受けたいやつほどすぐ定員に達したり。必要不可欠な学びにたどり着くまでが、長く遠い。
この状況が多くの被支援者さんに影響を与えていることは、言うまでもないですね。
研修の企画をする際、特に最近は、災害支援のような、より緊急性や重要性の高いトピックを選択しています。この流れは、今後も大切にしていこうと思っています。

社会との接続を強める

"心理・生物・社会モデルと言いますが、そのうちの心理学的な治療文化と生物学的な治療文化がこれまでの精神医学と臨床心理においてそれぞれメインストリームを占めてきました。現在の課題はそれらを「社会」の観点から問い直すことです。"

現代思想ー精神医療の最前線「討議セルフケア時代の精神医療と臨床心理」より抜粋

たまに聞くのが、「支援職は一般常識に疎い」的言説。
一概にはっきりと言えないまでも、例えば、「セクシャルマイノリティの相談も私はしっかり対応しますよ!」という支援職の方が、レインボープライドの時期を知らなかったり、ここ数年のセクシャルマイノリティやジェンダー関係の社会的動向を知らなかったり(例えば3/17に歴史的判決が出た事等)って、思いの外発生しがちな気もします。

当事者性を重視するあまり当事者目線から逸脱するというパラドックスだったり、周囲のニーズがキャッチアップできず支援者だけ浮いてしまったりなどは、引用した、「社会の観点からの問い直し」という捉え方の大切さを物語っているように思います。
今後開催していくLGBTQ研修会や愛着研修会は、このあたりの課題感を背景に企画しました。
社会そのものでサバイブし続けるクライエントへ支援を届けるため、できるところから取り組んでいこうと思います。

最後に

最近個人的な考えをまとめて発信できていないと思い、久しぶりにnoteを書いてみました。
お話枠を作ってみてちょっとずつ申し込んでもらっているんですが、

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事業の考え方や働き方、今後のメンタルヘルスにどうコミットするのかなどをご質問いただく機会が最近出てきて、発信することで誰かの参考になるといいかなぁと思ったところもnoteを書いた要因の一つでございます。

社会との接続や、他業種との接続(心理職とビジネス畑の方とか、心理職と支援職とか)が、Assembleのコミットする役割なんだろうかねぇ、と思いながら過ごしている最近。
やれるところからちょっとずつ取り組んでいこうと思っていますので、今後ともお引き立てをよろしくお願いします🙇‍♂️

Assembleとは
​​支援職の価値を最適化する団体
目的は、心理職を含む支援職の価値を最適化することです。
主な活動は、多角的な学びの場の提供(勉強会や研修会の企画・実施)、多職種の交流の場の提供(交流会の実施)です。
一人では実施困難な課題にも、様々な人が集まり組み合わされることで実施可能になる、そんなことを思い、「Assemble」と名付けました。

AssembleHPより

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