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はじめての焔聖騎士【遊戯王マスターデュエル】

マスターデュエルで2月7日の新パックで強化された焔聖騎士
「焔聖騎士デッキをこれから使ってみたい」「焔聖騎士デッキを触ってみたけど展開の仕方が全然わからない」という人向けの基本的な展開解説をまとめました。
具体的なデッキ構成や展開ルートは他の記事や動画を見てもらうとして、ここでは各カードの紹介と、展開の考え方的な部分を解説していきます。
焔聖騎士のことを何も知らない人にも分かりやすいよう心掛けて書きましたので、参考にしてください。

焔聖騎士は何をするデッキか?

焔聖騎士デッキでは、下級の焔聖騎士モンスターからシンクロ召喚を行い、最終的にシャルル大帝の成立を目指します。

展開していく上での関門として、聖剣を巡る王姫アンジェリカをシンクロ召喚する素材をどうやって揃えるか、焔聖騎士帝シャルルをシンクロ召喚する素材をどうやって供給するか、という点がポイントになります。
これらのシンクロ召喚を成立させるために、テーマ外カードを織り交ぜながら展開を行っていきます。

登場するカード群と全体の流れ

焔聖騎士デッキでは、焔聖テーマとテーマ外カードを織り交ぜて初動・展開を行い、最終盤面にはシャルル大帝に加えてその他の制圧・妨害カードが並びます。

初動と展開は焔聖テーマカードだけでも可能ではありますが、1枚初動がなく、展開力が心許ないため、テーマ外カードの力を借りて展開していきます。

他テーマ出張

出張パーツには、エクスパラディン、ベイゴマックス、御巫、罪宝、イグナイトなどのギミックを採用可能で、この辺りは構築によって幅があります。
出張ギミックについては本記事では詳しく説明しませんが、これから解説する基本展開を補助する目的で採用したりしなかったりする、と思っておいてください。
キリビ・レディもテーマ外カードですが、単体で差し込んで焔聖騎士の展開の一部として機能します。

イゾルデ

戦士族デッキのお供、聖騎士の追想イゾルデです。
任意の戦士族2体でリンク召喚できて、1枚サーチ、1枚墓地送り、1枚リクルートと3枚分のアドを稼ぐ化け物です。
初動札を展開に必要な焔聖騎士カードに変換することで、焔聖騎士展開に繋げていくことが主な役割です。

また、イゾルデともう1枚で賜炎の咎姫をリンク召喚することができ、咎姫を墓地に送ることで最終盤面に1妨害を追加できます。

バロネス、ゴッフェニ

焔聖騎士の展開にうまく絡めることで、最終盤面にフルール・ド・バロネスゴッドフェニックス・ギア・フリードを出すことができます。
シャルル大帝と合わせて、これらのモンスターを並べることで、強力な制圧盤面を敷くことができます。


これが、焔聖騎士の目指す理想盤面です。

万能無効×2+魔法罠無効+相手モンスター破壊

展開の要所解説

まずは展開の骨組みを理解するために、以下の図の各モンスター(アンジェリカ、ローラン、シャルル、シャルル大帝)の作り方を見ていきましょう。

要① アンジェリカ

アンジェリカはレベル5のシンクロモンスターです。
焔聖騎士の下級モンスターはレベル1とレベル4がいますので、この組み合わせでシンクロ召喚していきます。

★1のチューナーと★4の非チューナー、もしくは★1の非チューナーと★4のチューナーをフィールドに用意する必要があります。

リッチャルデットは★1のチューナーです。
通常召喚、もしくは他の何らかのカードの効果(イゾルデの特殊召喚効果、キリビ・レディによる手札からの特殊召喚、聖剣装備魔法の②効果、咎姫の蘇生効果など)で場に供給できます。

リナルドは★1の非チューナーです。
そのまま通常召喚したり、他のカードの効果で特殊召喚することで★1非チューナーを供給できます。
一方、自身の①効果で特殊召喚した場合は★1のチューナーとなります。また、リッチャルデットの①効果で手札から特殊召喚した場合も、★1チューナーになります。

オリヴィエは★4のチューナーで、通常召喚か他のカードの効果で特殊召喚することで、場に★4チューナーを供給できます。
自身の①効果で特殊召喚した場合は、★1チューナーになります。

オジエは★4非チューナーです。
リッチャルデット効果で特殊召喚した場合はチューナーになりますが、★4非チューナーとして使うことがほとんどです。

テュルパンは★4非チューナーです。
①効果により、手札・墓地から特殊召喚できるため、場に出しやすいカードです。
後の展開でシャルルのシンクロ素材に使うことが多いため、アンジェリカの素材にするために①効果を使ってしまうのは極力避けたいところです。(後から★4非チューナーを場に供給する手段があれば問題ありません)
また、あまり使いませんが、③効果により非チューナーをチューナー化して無理矢理シンクロを成立させることもできるので、アドリブ展開時に役に立つことがあります。

この他にも、★1非チューナーのアストルフォローラン、レベル4非チューナーのモージがいますが、展開で使うことが少なく、そもそもデッキに入っていなかったりするので、ここでは紹介を省きます。

似たカード、似た効果でチューナーだったり非チューナーだったりチューナに変わったりするので、とてもややこしいですね。
初動札から★5シンクロを成立させるための組み合わせを考えて場に供給する必要があり、ここが焔聖騎士デッキを回す上で一番難しい部分かと思います。
しかも、後の展開のことを考えて、少なくとも★4非チューナーを供給する手段は残しておく必要があり、さらにバロネスやゴッフェニを立てたければそれぞれの条件を満たしておく必要があります。
この辺りは、何度も回して覚えていく必要がある部分かと思います。

何はともあれ、出張パーツやイゾルデなどを駆使して★1と★4のシンクロ素材を場に用意することができれば、第1関門は突破です。

アンジェリカを召喚すると、フィールド魔法の大聖剣博物館をサーチすることができます。
入館料1200円で装備魔法の剣を1本プレゼントしてもらえるお得な入館券です。

要② 騎士導ローラン

アンジェリカを作ることができたら、次は焔聖騎士道ローランを作っていきます。
と言っても、これはとても簡単で、アンジェリカを対象に取るだけで良いです。

具体的には、アンジェリカを作った時に墓地に落ちた★4モンスターの効果で、アンジェリカに自身を装備しようとします。
すると、急に対象に取られてびっくりしたアンジェリカは、自身を一時的に除外ゾーンに逃がしながら、デッキから墓地送りをしつつ、ローランを特殊召喚します。

この時、墓地に送るカードは、次の展開に使うテュルパンが第一候補で、既にテュルパンが墓地にいるなら、後で回収するためにゴッド・フェニックス・ギアフリードを墓地に送っておきます。

ここで召喚した騎士導ローランは、この時点では何の効果も発動しません。
(シンクロ召喚ではないので、①効果は起動しない)
そのまま、次のシャルルに繋げていきます。

要③ シャルル

シャルルは、★9のシンクロモンスターです。
新パックで強化される前は、これが焔聖騎士の最終到達点で、破壊効果を持ったエースモンスターでした。
強化後は、さらにシャルル大帝へと進化します。

さて、先ほどまでの展開で場に用意できた騎士導ローランは、★5チューナーです。
したがって、場にはあと★4非チューナーが必要になります。

大抵はテュルパンを自身の効果で場に出すことになるかと思います。
オジエ召喚時の墓地送り、アンジェリカの効果起動時の墓地送りのどちらかで墓地に送っておくのが良いでしょう。
それができなかった場合には、聖杯の継承焔聖剣デュランダルで手札に引き込んでも良いです。


テュルパンを特殊召喚するためには、何かしらの装備カードをモンスターに装備しておく必要があります。アンジェリカからもらった大聖剣博物館で装備魔法を入手できるので、それを使いましょう。

テュルパンが使えない場合は、オジエ(またはモージ)を何らかの手段で場に出しても良いですが、自身では特殊召喚できる効果を持っていないので、他のカードとの組み合わせが必要になります。

要④ シャルル大帝

シャルルを作れたら、自動的にシャルル大帝が出せるようになります。
シャルル大帝は装備カードを装備したシャルル1枚で出せるリンク1モンスターです。
シャルルの素材として墓地に送られた騎士導ローランを、自身の墓地効果でシャルルに装備させ、それを素材にシャルル大帝をリンク召喚します。

シャルル大帝をリンク召喚したら、今墓地に送ったシャルルを自身に装備させることで、シャルルの効果をコピーします。
これで、焔聖騎士の展開は終了です。

イゾルデの使い方

戦士族デッキには欠かせないイゾルデですが、焔聖騎士においては、主に以下の役目を担います。
 ①初動で揃えた戦士族2体を焔聖騎士の展開に必要なモンスターに変換
 ②装備魔法カードを墓地経由で活用できるようにする
 ③賜炎の咎姫へとリンクを伸ばす

特に①の役割が大きく、様々な初動札から★5アンジェリカのシンクロ召喚へと繋げるための橋渡し役になります。
そのため、ほとんどの場合は先にイゾルデを立ててから、アンジェリカを召喚していきます。
(イゾルデを経由せずに★5シンクロが可能な手札の場合は、イゾルデを立てずにアンジェリカを先に召喚するルートもあります)

イゾルデの効果と使い道を順番に見ていきましょう。

リンク召喚、①サーチ効果

まずは場に何かしらの戦士族を2体用意します。
2体でリンク召喚すると、召喚時効果として①の戦士族サーチ効果を発動できます。
制約によりこのターンは全く使用できないため、次ターンで使う前提でゴッドフェニックス・ギア・フリードなどをサーチするか、手札コストにするだけの使わないカード(初動にしか使わないカードなど)を手札に加えましょう。

②墓地落とし&特殊召喚効果

②効果を発動し、装備カードを1枚墓地に送って、★1戦士族モンスターをデッキから特殊召喚します。
状況により、リッチャルデットかリナルドを特殊召喚します。

墓地に★4(非チューナー)モンスターがいる状況なら、リッチャルデットを特殊召喚し、効果で墓地の★4モンスターを蘇生することで、★5シンクロが可能です。
ただし、蘇生効果を使うと戦士族縛りが付くため、後述する咎姫を出したい場合には、蘇生効果の発動タイミングに気を付けましょう。

墓地に★4モンスターがいない場合には、装備カードを墓地に送ってリナルドを特殊召喚します。リナルドの特殊召喚時効果で、墓地の装備カードを回収できるため、イゾルデ効果で墓地に送った装備カードを即回収できます。
以下の流れでアンジェリカ召喚まで繋げられます。

①イゾルデの効果で装備魔法デュランダルを墓地に落としてリナルドを特殊召喚
②リナルドの効果で墓地のデュランダルを回収
③デュランダルをリナルドに装備して効果発動、デッキからオリヴィエを手札に加える
④オリヴィエの効果で自身を特殊召喚(オリヴィエは★1になる)
⑤イゾルデとオリヴィエで賜炎の咎姫をリンク召喚、墓地のオリヴィエを蘇生(オリヴィエは★4で蘇生される)
⑥★1のリナルドと★4チューナーのオリヴィエでアンジェリカをシンクロ召喚

オリヴィエは効果で特殊召喚時★1になりレベルが合わない
咎姫をリンク召喚してオリヴィエを蘇生すると★5シンクロにつながる

咎姫リンク召喚

効果を使い終わったイゾルデをそのままにしてはもったいないので、賜炎の咎姫の素材にすることで活用していきます。
リッチャルデットまたはリナルドを特殊召喚した後に咎姫を召喚して、素材にしたばかりのリッチャルデットまたはリナルドを蘇生することで、実質無料でイゾルデが咎姫にランクアップします。

イゾルデでリッチャルデットを特殊召喚する場合は、戦士族縛りがつくことに注意して、咎姫で蘇生してからリッチャルデット効果を使うようにしましょう。

①イゾルデ効果でリッチャルデット特殊召喚
 ※この時リッチャルデットの蘇生効果は使わない(戦士族縛りが付くため)
②イゾルデとリッチャルデットで咎姫をリンク召喚
③咎姫効果でリッチャルデットを蘇生、リッチャルデット効果で墓地の★4モンスターを蘇生
④リッチャルデットと★4モンスターでアンジェリカを特殊召喚

イゾルデから出したリッチャルデットは効果を破棄
咎姫で蘇生したタイミングで効果を使用する

最終盤面強化のために

ここまでで、シャルル大帝を出すまでの流れは解説できましたが、最終盤面にはあとフルール・ド・バロネス、ゴッドフェニックス・ギア・フリード、墓地に咎姫をそろえたいところです。
それぞれの出し方を紹介していきます。

フルール・ド・バロネス

バロネスは★10シンクロモンスターで、焔聖騎士デッキにおいては★9のシャルルと★1チューナーの組み合わせで出すことができます。

シャルルは、シャルル大帝まで展開できていれば、すぐに用意することができます。
シャルル大帝はリンク召喚時の効果で墓地のシャルルを装備できます。その後、フィールド魔法大聖剣博物館の効果で装備状態のシャルルを場に出すことができます。
★1チューナーについては、リナルドを手札から特殊召喚するのが最も簡単です。それを見越して、展開途中でリナルドを手札に引き込んでおくと良いでしょう。
大聖剣博物館の効果や、イゾルデでリナルドを特殊召喚した際の墓地回収でデュランダルをサーチしておくと、デュランダル効果でリナルドをデッキから手札に加えることができます。

シャルル大帝召喚時にシャルルが装備され、大聖剣博物館で特殊召喚できる
手札からリナルドを自身の効果で特殊召喚することで、★1チューナーがそろう

その他、リッチャルデットを何らかの手段で出すか、オリヴィエを自身の効果で★1として特殊召喚などでも良いです。
いずれにせよ、アンジェリカをシンクロ召喚する際と、バロネスを出す際と★1チューナーが2回必要になるため、それぞれどの手段で用意するかをあらかじめ考えながら展開していく必要があります。

もし2回目の★1チューナーを用意できなかった場合は、シャルルに装備カードを装備することで、2枚目のシャルル大帝を出すこともできます。
シャルル大帝の魔法罠無効効果には名称指定がないため、2枚目のシャルルを出すことで妨害を追加できます。

ゴッドフェニックス・ギア・フリード

ゴッフェニはフィールドか墓地の装備カードを1枚除外することで、手札から特殊召喚できます。
焔聖騎士の展開をしていれば、装備カードは自然と墓地に落ちていますので、ゴッフェニを手札に握ることさえできれば、出すのは簡単です。
直接サーチは難しいので、一旦デッキから墓地に落としてから、手札に回収しましょう。

墓地落としの方法としては、オジエの召喚・特殊召喚時効果と、アンジェリカが対象に取られた時に発動する効果の2つがあります。そのうち1つは、テュルパンを墓地に落とすなど焔聖騎士の展開に使用したいため、もう1つの余った方の墓地送りを使いましょう。
オジエが展開に絡まない場合は、墓地送りが1回しかできないため、その場合はゴッフェニを出すことは諦めましょう。

墓地からの回収には、リナルドの特殊召喚時効果、装備魔法の焔聖剣ジョワユーズ効果、焔聖剣アルマスの墓地送り時効果が使えます。
いずれも焔聖騎士の展開の中で、ついでに使える効果のため、他に使い道がなければゴッフェニを回収しておくと良いでしょう。

賜炎の咎姫

咎姫を墓地に用意するのは簡単です。
まずは、先ほど説明した通り、効果を使い終わったイゾルデから咎姫をリンク召喚します。
そして、焔聖騎士の展開でシャルルを召喚した後、シャルル大帝の召喚条件を満たすために墓地のローランをシャルルに装備しますが、この時にシャルルの効果でフィールドのカードを1枚破壊することができます。この効果で咎姫を破壊し、墓地に送ります。
これで、咎姫による墓地からの妨害を用意すると同時に、咎姫の炎縛りを解除してバロネスが召喚できるようになります。

おわりに

さて、焔聖騎士の展開を各カードや部分ごとに解説しました。
初動札からの順を追った説明はできていないので、その辺りは他の人の記事や動画を見てみてください。

私自身、焔聖騎士は触り始めたばかりで、記事や動画を参考にデッキを回してみたのですが、展開を間違えて最終盤面に必要な素材が揃わなかったり、後の展開を考えている間に時間がなくなってしまったり、回すのが難しいと感じました。
そこで、自分の頭の整理を兼ねて、各カードの役割、展開の各ポイントで何が必要なのかをまとめてみました。
デッキ構築やルート解説を見る前に、この内容をある程度頭に入れておいた方が、理解がしやすいのではないかと思います。

私はまだ全然使いこなせていませんが、触ってみて非常に魅力のあるテーマだと思いました。
記事を書きながら理解が深まったので、構築や展開を工夫して楽しんでいきたいと思います。

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