大佐の左腕になりたい話

ロイ・マスタングをご存知だろうか。

名作「鋼の錬金術師」に登場する、アメストリス国軍大佐であり焔の錬金術師。

私の好きなキャラクターランキング不動の1位である。
漫画もハガレンだけじゃなくて他のものも読んでるし、映画や小説などのコンテンツに触れてきた方だと自負している(多い方じゃない)けど、10年近く経ってもこの人に勝てるキャラがいない。それくらい不動の地位を築いている。漫画としてもハガレンが一番好き。
彼氏(現旦那)と付き合い出した頃、どんなタイプが好きなの?と聞かれて迷わず「マスタング大佐」と答え、「二次元か…」と遠い目をされた記憶がある。

なぜそんなに好きなのか?
別に好きなものに理由はいらないと思うんだけど、せっかくのキナリ杯に何か面白さを添えられたら、と思って考えてみることにした。

実は、ハガレン連載をリアルタイムでは追っていない。完結後に初めて読んだ。周囲に読んでる人もあまりいなかったせいか。大学生になって、暇だからと読んだこの漫画にめちゃくちゃハマった。キャラがみんな見せ場があって、強いだけじゃない弱さもある人間っぽさが良くて、しかもストーリーがとにかく面白い。読み始めてから一気に全部読んだ覚えがある。
そして、学生の頃に読んだ時と、人の親になってから読んだ今では感情移入の仕方が全く違う。エド寄りだった年齢がイズミくらいになったから当たり前だけど、違う見方ができる名作。読んだことのない人は、今からでもぜひ。

他の作品にも言えることだけど、私はいわゆる原作厨で、原作以外のメディアミックスにはマジで興味がなかった。なのでアニメも見たことがない。そもそもアニメを見る習慣がなかったせいか、本の方が好き。実写化は聞かなかったことにした。なぜミッチーじゃなかったのか。

なので原作以外のマスタング大佐は全く知らない、という前提で話を進める。
簡潔に、大佐のどこが良いかを挙げてみると
①強い
②優しい
③野心がある

主にこの3つの要素が大きい。これだけじゃないけど、これらが揃えばもうだいたいカッコいい。正直、顔はあまり重要じゃない。でもこのへんの要素が揃うと、自動的にイケメンスキルが発動する。

ちなみに、この3要素は「私の好きなキャラクターランキング」上位キャラはほぼ全て満たしている(と思われる)。
大佐以下はほぼ順位が付けられないのだが、
うちはサスケ(NARUTO)
堂上篤(図書館戦争)
ブラックジャック
リヴァイ兵長(進撃の巨人)

あたりか。これでもう好みがある程度わかってもらえそうな気がする。
NARUTOは中盤までカカシ先生がぶっちぎりトップだったけど、終わってみたらサスケだった。革命言い出したあたりどうしようかと思ったけど。

なかなかの強者である彼らを差し置いて、トップの大佐は何が凄いのか。

まず、強い。

二つ名である「焔」を操る錬金術師。
火属性。この時点で強い。ワンピースなら火拳のエース。NARUTOならサスケやイタチ。強い。
空気中の水分量を調節し、塵を燃やしているらしい。(伝われ)そもそも、錬金術師はめちゃくちゃ頭がいい。そのへん計算しながら戦っている。ここでも2億ポイント。有能。You know.
その性質から、近距離・遠距離戦や、大人数も相手にできるオールマイティぶり。ソシャゲならぶっ壊れ性能と言われかねない。この戦闘力を買われ、戦争にも利用されてしまうが、これが野心の強さにも繋がっていると思う。

その2、優しい。

強いやつにありがちな傲慢さがない。かといって謙虚でもない。自分を支えてくれる仲間を大事にしている、上司の鑑。部下を大事にするあまり、無茶をして部下に怒られるまでがセット。かわいさ極まれり。

部下の話をすると、リザ・ホークアイ中尉との暗号会話シーンが作中で一番好き。2人とも頭が良すぎる。あとスーツも似合うし社交的。女好きと見せかけて情報収集に事欠かない。スマートさが大渋滞している。あと関係ないけど29歳らしい。年齢詐称では…その年で大佐…いろいろ偉い…

大事なポイント、野心がある。

意外と、主人公以外でこれがキチンと描かれるのは珍しいのではないかと思っている。
大佐は大総統になるという目標を掲げ、そこに向かってひたすら進んでいく。先ほど述べたように傍から見るとスマートでクールな印象だけど、ところがどっこい激情家で情に厚い。「僕の恋人はこの国さ」っていうタイプの人とはまた違う、自分の目的のためといいつつ巡り巡って人のためになるやつ。(ごめんなさい最近のコナンうっすらとしかわからない)
そして原作では最後にそれっぽい描写があり、実際大総統になったと思われる。口先ばっかりじゃない人はカッコいい。

なかなかに長文な上にだいぶ気持ち悪くなったけど、普段あまり好きを呟かない私が思いを綴ってみた。大佐の右腕になりたいなんて贅沢言わないので、左腕か、爪の先くらいになりたい人生だった。こんな大人になりたい。

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