私と「光」

 アルバイトの面接を終えた私は近くのスーパーで買ったグレープジュース片手に面接の内容を振り返った。志望動機はこう答えてこれが駄目だったとか、自分の得意なことはもう少し言うべきだったとか、職歴に関してはちゃんと伝えられたとか。それでも、今まで面接で落ち続けた私は自信がなかった。
 グレープジュースを飲みながら落ち込んでいると一匹のお散歩中の犬がやってきて、私の太ももに足をのせた。そっと犬をなでた私の目からは水滴が落ちた。その犬は、温かかった。私を慰めてくれた気がした。私は前を向くことを誓い、グレープジュースを一気飲みした。

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