変化の激しい時代に生き残るために必要な「起承転結人材のタレントマネジメント」
物語に起承転結があるように
組織が変化していく様子をはじまりからおわりまでを物語としてとらえてみると「起承転結」があるように見える
そしてその物語を作り出している人は
一人ではなくて
複数人が物語をつむぎながれていく様子がみえてきて
よーく見てみると、
人のタイプに起承転結それぞれあることに気づかされる。
どんなタイプかをざっくり書き出してみると、
「起」タイプの人はいままでにない発想をもっていたり、社内外をよく行き来していて、世の中の動きを察知して、「うちの会社はもっと変わらなくちゃいけない」と感じとれる人
「承」タイプの人は、「起」タイプの人が話していることをより具体化していく人。職場に分かりやすく展開したり、納得感や共感を得られるように、言葉を選び、テキスト化したり、資料を作っていける人。
「転」タイプの人は、「承」タイプの人がつくりあげ、切り開いてきた道を整備して、その組織に定常化できるように仕組みの精度を高めていける人であり、さらにたくさんの人に広めていける人
「結」タイプの人は、「転」タイプのひとが 広めてきたことを規律として自分自身も守るし、他の人にも守らせようとする人。
どれが正しいとか、良いということではなくて、それぞれタイプがあるということ。そして、そのタイプの人がそれぞれ「自分のタイプらしさ」を発揮できているかどうかがとても重要だと思う。
▼組織に圧倒的に少ない「起」タイプ
「起」タイプは、ぼくの感覚的にいうと、ほんの数パーセントだし、しかも声を潜めていることが多い。
例えば、「起」タイプの人が「会社はもっと、この方向性でいかないとダメだ」といったところで、「転」や「結」タイプの多い組織にいると、異端児扱いされてしまう。
うまい具合に「承」タイプの人がそばにいればいいのだけれど、いないと声を潜めるか、会社を離れ、感性の合う別の会社へ流れていってしまいます。
組織が組織でいられるのは、「転」や「結」タイプの人が、規律をまもり、着実に堅実に仕事をこなし定常化できているからなのだけれども、そればかりだとこの変化の激しい時代には難しい。「変化に即座に対応できる感度の高い存在」は希少な存在で、必要だし、そういう存在をを受け入れる組織文化も必要なのだと思う。
もしも、組織の中に「起」タイプがいないとするならば、社外のつながりからアイデアをもらえる「起」タイプの人とのつながりをつくっておくこともこれからの時代には必要なことなのかもしれない。
▼「育成のあり方を見直す」 という例でみてみると
社内外をよく行き来している人は
自社の弱点にも気がつきやすい
たとえば、
「起」タイプの人が、
「他の会社では、先輩後輩の関係がよくて、教育に時間とお金をしっかりかけている。けれどうちの会社はそこが弱いよね」ということに気がついたとします。
それをそのまま、「うちの会社の先輩後輩の関係が良くないから改善のために何かやりましょう!」と言ってもなかなか賛同してもらえない。(=起タイプが、転タイプを説得しようとしているけど賛同してもらえない。)
「言っていることはわかるんだけど、日常業務をとめたり時間をさいてまで育成に時間がかけられないよね」と、その話しは終わってしまう。
そこで「承」タイプの人が、 「職場からでてくる問題の原因はここだよね」とか、「将来的に生産性があがるからいまのうちにやっておくべきことだよね」と分かりやすく伝えることができれば、トライアルで実践できる可能性があがる。
そこで、いい流れがつくれれば、「転」「結」タイプへと繋ぐことができるのかもしれない。
▼起承転結人材をマネジメントする
組織にはそれぞれのタイプがいる。
まずはお互いがどのタイプなのかを把握することが必要。
そして、「起」タイプのそばには「承」タイプの人を配置する必要がある。
「承」タイプのひとがトライアルでやりたいことが生まれてきたとしたら、それらを実験的に、小さくできる「場」をつくれることも大事になってくる。
それらがおおよそ良い結果になれば、「転」タイプの人に、「どうやったらこの組織の中に定常化できるか?」を考えてもらい仕組化を目指す。
そして、「結」タイプのひとにそれらが脱線しないように規律を守るにはどうしたら良いかを考えて最終的に組織の中におと仕込んでいく。
仕組化がキレイに出来上がったときに、それらを破壊しもう一度作り替えていく流れをつくって新陳代謝をうながすことが、これからの時代には必要なことなのかもしれません。
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