v.531
例によって、インプレ記事の宣伝とその四方山になります。
すげーレンズが出たぞ、ってのが正直な感想。
本文中に吐露していますが、個人的にはここまでハイパーな性能じゃなくても写真を楽しめる性質です。
それでもなお「Oh…」と。
現行品では最高性能に達していると思っているZ 50mm F/1.2Sとドッコイとまでは言わないけれど、コイツを100点としたら98点くらいまでは来てる気がします。
Zは、写りだけで言えば、デカいだけあるって感じのブッ飛んだ写り。
コイツを超えるのは当分出ないだろうね。
発売後1年くらいは、このレンズを持ちあるいて、撮って背面モニタで確認する度にニコニコしているユーザーを見る機会がありました。
その気持ち、分かります。
でもね、その笑顔を守るために1.1kgの足枷と単体で15cmっていう狂ったサイズを必要としているってことは忘れないでほしい。
ま、こういう企画の製品は今後早々出てくるとは思えないので、気力体力が充実している内に体験しておくことは有意義だと考えていますよ。
大口径レンズあるある、ですが、シャッター速度は1/8000秒では足りません。1/32000秒とか欲しい。
こういう大口径レンズの作例撮る時は、朝5時過ぎにお家でて8時くらいまでに撮れるだけ撮っとかないと明るさ的に出来ることが限られてしまうというトラップがあります。曇ってればまだ良いんだけれども。
フルサイズ機の大多数は大口径レンズを自由に楽しめる仕様になっていないので、無邪気にこういうレンズを買ってしまうと「意外と期待したように使えない」っていうシーンが多いことに気付かされます。
一方で室内運用が多い人だと「こういうレンズを待ってたんだ!」って思うハズ。
まぁ、スペック的にDusk till dawn(映画のタイトルにもあったね)とか室内で撮るのに本来は適したスペックだと思います。
サードパーティレンズはレンズ通信に制約がある(速度とか)ので、出来ることが限られています。いわゆる純正レンズのアドバンテージは通信をフルに使えて、さらに言えばより細かなレンズデータ(各種補正や制御に使う)を持たせることが出来る点にあります。
これは自社製品の価値を担保するためです。
営利企業なので至極当然というか、むしろ自社製品の利益を担保してない戦略で勝負してたら不安です。
そうしたハンデがあるので、サードパーティはサイズや性能、使い勝手やスペックなどで特色を出してファンになってもらおうと努力しています。
ってことを頭に入れて、このレンズに触れてみると
「おうおうシグマさんよ、やってくれたな」っていう気持ちになります。
細かいことを言えばAF制御は純正のが良いです。
例えばローコントラストシーンだと純正のが明らかにスッと合焦する場面があったりします。
だけど、評価してやろうって気持ちじゃなければ気付けないくらいのところまでは来てると思いました。
ってことで、ハイパーなレンズでした。
注意点としては、700g超っていうレンズ重量は、皆さんが思っている以上にジワジワと絞ってくる重さです。
数字だけ見てると
φ81 mm × 108.8mm / 745g
って大した事ないように感じますが、感覚が狂っていますので正気を取り戻して下さい。
でも、よくこのサイズに収めたなっていう感動もあるレンズ。これは20万するね。あと3-4万高くても納得。
あそこが作ると2,590ドルで、国内販売は駆け出し39万円(税別)くらいしちゃいそうね。
毎回思うのだけど、シグマはどうやってこういう価格を実現してるのだろう??
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