v.532

おはこんばんちわ。

α7CR + FE 50mmF1.4 GM
f/3.2 クリエイティブルック:ST
錆とシャッターと影は大好物です

毎度おなじみになりつつある、インプレ記事のよもやま話になります。
今回は↑で取り扱いましたソニーのFE 50mmF1.4 GM。
良いレンズというか、見事なバランス感覚のレンズって感じでした。
500g台なら軽いと思ってしまった自分が悲しいですが、使っているとサイズ感を忘れてしまう不思議がありました。
体感で本レンズの倍のコイツ↓が

同じスペックってのが信じられません。

ちなみにLUMIX S PRO50mm F1.4はそれはそれは本当に本当に素晴らしい写りです。誤植でもミスタイプでもなく、大事なことなので2回書きました。
持ち歩くか?って言われたら、自分なら否だな。
仕事なら喜んで使うけど、そうじゃない場合は防湿庫のボスに任命してしまいそう。

描写の良いレンズの魔法は、三大欲求ほど夢中にさせてくれるものではない、っていうと怒られそうですが、運用上の都合(重いとかデカいとかAFがヘボいとか)で簡単に醒めてしまうものです。

時々「ごめんね。ちゃんと使うからね」って、ご機嫌取りをして自分から素敵な魔法に掛かりに行っとかないと、魔法に対する自身の感度が悪くなっていって、いざ使っても「良いけど、なんでコレ使っとんじゃろか?」と、唐突に終わりを迎えてしまうものなので、レンズとのお付き合いは難しいです。


FE50mmF1.4GMは撮ってる時の印象が本当に素晴らしくて、存在感が希薄。まずAFが無。駆動時の振動をここまで低減出来るのだな、と感心するくらい動き出しから停止までがスムースです。それでいて申し分なく速い。速いというか軽くてレスポンスが素晴らしい。
AFの軽い重いで言えば、RF50mmF1.2は動き出しが「ヨイショ!」って感じで重量物を頑張って動かしている感じがあります。そういう頑張ってる感が、本レンズについては一切無い。
65歳以上だと耳くっ付けてAF動作させてみても聴こえないレベルじゃないかなぁ。
振動もほぼ無いので手に動作感がやってきません。

結果として、AFは影に徹しています。
動作の起こりを手や耳では感じられないので、気付けば合焦している状態。
これには感動しました。
AFが遅いと「動いてるな」って意識が働くのだけれどね。
学生の時に剣道の段位の激しく高い先生に打ち込まれた時の、ズドンとイカれてから「あっ」って感触を思い出しました。

そんなこともあって「辻切りみたい」というワードをインプレ本文では用いています。

前に触った時は「素晴らしく良く写る」とは思ったのだけど、使い勝手とかそういうところにまで眼が行かなかったので、じっくり向き合ってみるのは大事だね。

α7CR + FE 50mmF1.4 GM
f/1.4 クリエイティブルック:ST
ちょっとイジワルしたけど無問題
風でギンギンに揺れてたけどAFがハンパなかった
撮影開始から21コマ目の出来事
α7CR + FE 50mmF1.4 GM
f/3.5 クリエイティブルック:BW
眼がヤラれるじゃないか?ってくらいの切れ味
大根おろせそう
α7CR + FE 50mmF1.4 GM
f/3.2 クリエイティブルック:NL
かと思いきや、こんなに柔らかくも撮れちゃう
あら、アナタそんなに守備範囲広いのかい??
α7CR + FE 50mmF1.4 GM
f/4.0 クリエイティブルック:FL
淡々とした感じにも撮れる
α7CR + FE 50mmF1.4 GM
f/1.4 クリエイティブルック:ST
神の毛並みの質感が凄いですが、
こういう感じの背景を背負っちゃうと
「まぁうん、そうだな」
みたいなボケになることもあります

背景の処理が悪いんだけどね
それにしても50mmって感じがあまり無いです
α7CR + FE 50mmF1.4 GM
f/2.8 クリエイティブルック:BW
この日の2万歩記念にパチリ
レンズが500gとちょっとしか無いので頑張れました
別途、Sigma50mmF1.2 DG DN | Artと
X-T5 + XF16-55mmF2.8 R LM WRと56mmF1.4 DC DNコンポラと
三脚(マンフロットのBefree)をドンケのF-1Xで
朝5時半から15時過ぎまで持ち歩いていました
肩が逝かれるかと思った
リュックならもう少し楽なんだけど、機材取っ替え引っ替えするから
リュックだと面倒なのよ


記事中の比較したぞ!って部分の大きい画像です

FE 50mmF1.4 GM
f/2.0
記事ではこれをこのレンズのワーストとしています
FE 50mmF1.4 GM
f/4.0
ちなみに絞るとこんな感じ
開放でも、絞り込んでも、程度は一定で撮影誤差範囲内って印象でした
Sigma 50mmF1.2 DG DN | Art
f/5.6
こちらも掲載カット
シグマは真ん中にフレアがあって
というか、GMでもあるっちゃあるのだけれど
GMより程度がホンの少し悪い感じ
Sigma 50mmF1.2 DG DN | Art
f/2.0
ドッコイって言っても良かったかな?とは思いますが
絞り込んだ時のフレアはGMのが少ないのでソニーの勝ち!
と不毛な比較を行いました
どちらも優秀です
2000年頃まではシグマのコーティングがそれほど良くなかったから
本当にシグマのコートは良くなったなぁ・・・と。

シグマの人じゃないんだけど、ずっとシグマレンズ使ってたから
こういう撮り方する度に胸の奥にジンと来るものがあります。
FE 50mm F1.4 GM
Sigma 50mmF1.2 DG DN | Art
100%表示
フリンジと背景のボケ描写に違いがあるぬ
フリンジ出ててもモノクロだと輪郭が少し柔らかい表現になったりするから
完全に悪者ってワケでも無いのよ
シグマは純粋に凄いなって思うけれどもね
左下の120%表示だったかな
個人的にはどっちでも良いやって感じ
過去のテストでZ50mmF/1.2Sは同じシーンでちゃんと点でボケてたから
「狂ってやがる・・・!」
って思いました。
非点収差?コマ収差?サジタルコマフレア?
光学設計者にこういう写真みせた時に表現が異なる場合があったので、それ以来
インプレでは「点が点として写らない」みたいな感じに表現するようにしています。
信じ難いことですが、ファームウェアで程度が改善する場合がありました。
どのレンズかは秘密です。
FE 50mm F1.4 GM
こっちはシグマ
f/1.2にしたところでそれほど変わりません
左下の拡大です
ソニーのが硬いというかボケのカドが出ていて
シグマはキレイに消失している感じが分かりやすいかな。
だから何だ?って感じだけどね。
不毛なことをやっているという意識はありますよ


比較は不毛です。
スペックは近似していてもコンセプトが異なると異種格闘技戦になるからです。基本的に全く同じコンセプトの競合製品は無いと思います。

だからね
「よりリーズナブルなレンズで、高いレンズ並の描写」
みたいな売り文句を見てると言いようのない悲しい気持ちでいっぱいになります。

レンズに限らず、高い方が良いっていう訳では無くて、高いには高くなる理由があって高価なわけで。
安価に出来るのも理由があってそうなっています。

本人が気に入って使っているのであれば、そこに貴賎はなく等しく素晴らしいものです。金額じゃないのよ。

お小言はこのくらいで。
FE 50mmF1.4 GMは繰り返しになるけれど存在感というか主張がほぼ無くて、どう気を付けても趣味に走ってしまうレンズでした。
スナップで気にせず撮った写真の70%が縦位置になってしまったので、これはイカンと縦位置禁止令を発令。いつもとは違うコースを選び、電車も降りて3駅以上歩き、それでも気付けば縦位置になってしまう始末。
これは本当に恐ろしいレンズです。
シグマは「あれもやりたい。こう撮ったらどうだろう?」みたいな掘り広げる感じがしました。

50mmF1.4 GMは掘り下げる系のレンズなのかなぁ。

自戒を込めて、ここで供養します。

α7CR + FE 50mmF1.4 GM
f/2.5 クリエイティブルック:ST
よしf/2.5にするか、パチリ
じゃねーし!
って撮ってから自分にツッコミ
α7CR + FE 50mmF1.4 GM
f/1.4 クリエイティブルック:NL
ピントが浅い方が少し雰囲気が出るか?パチリ
また縦位置・・・
α7CR + FE 50mmF1.4 GM
f/2.2 クリエイティブルック:IN
これはこれは、雨戸も大変に好物(よいもの)ですな
パチリ
あ、、、、
α7CR + FE 50mmF1.4 GM
f/2.5 クリエイティブルック:ST
これはもはや義務。撮らざるを得ない
で「あっ」と項垂れて、冒頭の横位置のシャッターを撮るに至っています。
α7CR + FE 50mmF1.4 GM
f/2.8 クリエイティブルック:NL
この頃には
あまりにも淡々と撮れすぎてしまうことが
趣味に走ってしまう原因なのでは?と。
α7CR + FE 50mmF1.4 GM
f/2.8 クリエイティブルック:ST
補正切ると糸巻き型の歪曲出るなー
とかのチェックをするだけの意識は保っていたようです
α7CR + FE 50mmF1.4 GM
f/2.8 クリエイティブルック:SH
室外機、パイプにダクト、給湯器、レンガを塗りつぶしたと思しき壁面
全てが好物
出入り口真上に室外機って、完全にトラップ
α7CR + FE 50mmF1.4 GM
f/2.8 クリエイティブルック:NL
補正効かせたら歪曲はほぼ完璧に真っ直ぐだなー
っていうのは言い訳で
ただただ好物をパチリ

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