v.508 2023年 9月26日 インプレ 23mm F1.4 DC DN | Contemporary

軽めのインプレを。

シグマさんからフジXマウント用の超望遠ズームレンズ「100-400mm F5-6.3 DG DN OS | Contemporary」と、同じくXマウント用の大口径単焦点レンズ「23mm F1.4 DC DN | Contemporary」が9月21日に発売されました。
フジXシリーズ用のシグマレンズ拡充が進んでいますね。
大変に喜ばしいことです。

100-400mm F5-6.3 DG DN OS | ContemporaryについてはWebカメラマンでインプレ公開予定です、というか納品も終わっていますので、そのうち公開されるでしょう。
23mmF1.4コンポラについては私は担当じゃないっぽい感じでしたが、気になってたので100-400と併せて試用させて貰ってます。

てか、コシナさんとこのNOKTON50mmF1.2 X-mountの記事がまだ公開されてないのよね。忘れてるのかな?

シグマのXマウント用の特集ページはコチラ ↓

製品ページはココ ↓


このレンズ、Eマウント版はチラッとだけ触れたことありますが、性格が分かるほど使ったワケでは無かったので、初見です。


X-T5 + 23mmF1.4 DC DN | Contemporary
f/1.4ね

取り敢えず体力測定がてらパチリ。
この画角のレンズでやりそうな距離感でフリンジとか周辺部の具合とか、ボケ感を見てます。
解像って意味だと、良く写ってるね。35mmF1.4アートの初代ってもう少し硬いイメージあったような・・・。ボケはちょっとウルサイかな。
絶対に周辺にフリンジ出るだろ、って思ったけど頑張ってますね。

X-T5 + 23mmF1.4 DC DN | Contemporary
これもf/1.4ね

今度は寄ってパチリ。
寄った方が綺麗な気がするね。
まぁまぁ意地悪したけど、フリンジは相当頑張らないと出ないな。
やるね。
それにしても、最近のレンズってどれもヌケが良いね。以前のように、どこかくぐもったようなザラザラした描写のレンズは見かけなくなりました。フレアもなかなか出ないね。

X-T5 + 23mmF1.4 DC DN | Contemporary
f/2.8

開放絞りで平面撮ると、四隅はちょいと甘いかな?って気もしますが、絞れば良いだけのこと。四隅を睨みつけるような写真の撮り方しないので、少々写っていなくても気にしない人間です。もちろ30万とかするレンズがそんな感じだと、ひと暴れするのもやぶさかではありません。とは言え、APS-C用の単焦点レンズで周辺写ってないってこと、最近だとほぼ無いね。ZのDX用のヤツ、27mmだっけ?あれはちょっとだけ美しくないね。でも目くじらを立てるようなクラスではないので、100%イチャモンです。
軽くて良いレンズでっせ。

話を戻して、歪曲はほぼ無い気がします。
マジな事を言えば、歪曲の補正は撮影距離によって滑らかな線形で行われているワケではなく、階段みたいなステップのある補正データでやってるようなので、時には「ちょっと曲がってるかな?」くらいの歪曲が残りますが、ヒジョーに些細なことです。そういう事を気にするなら純正使いましょう。

一眼レフ時代にはOVFで分かるレベルの歪曲でも有り難く高級レンズを使っていた時代の人間なので、まっすぐ写り過ぎていて「おぅ、CGみてーに真っ直ぐ写るな・・・」というのが正直な感想だったりもします。


X-T5 + 23mmF1.4 DC DN | Contemporary
f/1.4だぞ

光源ボケ入れた時の口径食チェックね。この画角だし、口径食はこんなモンだと思いますよ。

↓ 真ん中の200%だ!!

f/1.4だから、かなり頑張ってます。

開放&至近端って条件だけど、解像感と柔らかさのバランスが良い感じ。
X-T5ってワリとレンズに厳しいので、頑張りすぎなくらいだな。良い意味で、6万くらいのレンズの実力じゃねーぞって感じ。
AFの精度も良かったね。

仕事じゃないので、チェックはこんなモンで。
何となく理解した!と思ったので、自分の使い方をしたのが↓

X-T5 + 23mmF1.4 DC DN | Contemporary
f/2.0

ワリと好き。

AFはXF33mmF1.4R LM WRみたいなレンズを使ったことある人だと、満足度は低いかな。遅いワケじゃないけど速くもないってところ。AF-Cのレスポンスも同様で、一瞬「ん?」っていう間が生じる事がありますが、サードパーティだしね。フジの言語をシグマ語に翻訳して動かしているので、時には齟齬もあるでしょうよ。価格を考えると上々です。
シグマレンズはXシリーズでも安定動作(←スゴイよ)するので、ほとんどの人は気にならないと思います。

ってことで、結構良いレンズだと思いました。


ちなみにフジにはXF23mmF1.4Rっていう、個人的にはバケモノだと思っているレンズがあるのだけど、比較するような撮り方では遜色ないんじゃないかな?って感じ。
だから、見方によってはコッチで良いじゃん!ってのもアリ。
どうでも良いだろうけれど、豊田的に写りが好きなのはXF23mmF1.4Rだな。このレンズは艶っぽい写りをするのよ。何をもってツヤとするかには触れませんがね。
シグマは端正というか淡白。自分色に染めたいならシグマかもね。
ま、触れてみてピンと来た方を選べば良いと思います。
AFはシグマのが良い気はします。XF23mmは古参だからAFの距離計のピッチというか、モーターの制御がちょっと粗いと思っています。
これは、1mを100cmで表現するか1,000mmで表現するかって違いだね。mmで制御した方が明らかに高精度でしょ?

最後に。
貰った資料によると、このレンズは35mmF1.4 DG HSM | Art(初代のヤツね)の性能をAPS-C用に凝縮したって事でした。
一応だけど、シグマのレンズ名称の命名規則について35mmF1.4 DG HSM | Artと23mm F1.4 DC DN | Contemporaryを例にカンタンに触れておくと、35mmF1.4ってのは焦点距離と開放F値ね。開放F値の後ろにDGとかDCって表記がありますが、DGはフルサイズのイメージサークルをカバーしまっせって意味で、DCだとAPS-Cフォーマット対応ってこと。
HSMって書いてあるとAFモーターとして超音波モーター載ってます!って意味です。最近だと超音波モーターが大正義ってワケではないから、そこまで気にしなくても良いです。最後のArtとかContemporaryってのは製品ラインを表していて、アートが描写性能を重視して設計された製品ってことを示していて、一方のコンポラは、普段使いに丁度良い性能とサイズのバランスってことを表しています。ま、開発コンセプトの違いであって、製品の優劣を表しているワケではありません。詳しい話はメーカーページを読み込んで下さい。

狙ってる性能と想定している使い方の範囲が異なるから、チャート撮って比べるのはオカチメンコよ。普段から複写するのであれば別だけどね。
好きか嫌いか、ピンと来るかどうか、そういう基準で選ぼうね。
あと、特定の距離で素晴らしい実力があったとしても、苦手な距離や条件があったりもします。そういうのを引っ括めてレンズの魅力なので、魅力を存分に楽しんで、使いこなしてみて下さい。
長年使ってるレンズでも「え?お前そんな表情も出来るの??」みたいな事があるので、たくさん使ったげてください。

選べない!!って場合には、自分の使い方を想像してみて。
日常的に持ち歩くならコンポラのが都合が良いと思うし、かと言って体力有り余ってるならArtを普段使いするのもアリです。
40代のオジサンの意見としては、機材はコンパクトな方が長時間遊べます。一方で、性能重視はホームランが出た時の気持ち良さが異常です。
なので、理想は両方持っておくか、経験しておくことがオススメです。
高いには高いなりの理由があるし、仮に失敗した時にも言い訳が出来るからね。「最高の機材を投入してもダメだったんだ、仕方ない」ってね。

それは冗談として、良いものを知っていれば、最高ではないけれど頑張っているものについて、正しい向き合い方が出来ます。この価格帯でこんなに頑張っているんだ!ってね。したら愛着湧くよ。


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