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現役で居られる理由

自分がまだこうやって選手として現役でいられるのは、やはり彼女の支えがあってだからこそだと思いました。
海外でプレーした後、日本に帰ってきた時に4~5チームからオファーを頂いたのですが、それでも中々所属先のチームが決まらずにいました。
自分自身は、ここで現役引退をしようと考えていて、そのことを彼女に伝えると彼女は自分の顔を見て涙を流しながらこう言いました。
「何でそう言うことを言うの?あなた、海外でプロサッカー選手としてプレー出来たのも努力してきたからこそでしょう。あなたは知らないと思うけど、あなたがチームの全体練習が終わった時に毎日遅くまで残って自主練習をしている所をこっそりと見ていました。練習から帰って来た後に「海外の選手は体が強いから当たり負けしないような体を作らないといけない。」と言って毎日休まずにジムに行って体を鍛えている姿とかを見てきて私は初めて応援したいという気持ちにさせてくれたのはあなたです。だからまだあなたにはサッカー選手として元気でプレーをしている姿が見たいので、今ここで現役引退をしてほしくない。いや、することは絶対に私が許さない。でも一つだけ言わして。現役生活を終える時は、何一つ悔いが無くてやりきってからして下さい。悔いが残ったまま現役生活を終えてほしくないから。そこだけ約束して。でも今は本当に選手としてプレーをしている姿をまだまだ見たいからそう言うことは言わないでほしいし、聞きたくない。私の涙が止まらないのはあなたがそう言うことを言ったからね。」と彼女は自分を抱きしめながら言いました。
彼女の言葉には、かなりの重みを感じて自分自身の胸に突き刺さって来ました。彼女が泣いている姿、今までこういうことを思ってくれていたというを聞いて考えていると自分自身も涙が出てきました。
その言葉を聞いて彼女のためにもまだまだ現役で頑張っていかないといけないと思いましたし、彼女に悲しむ思いをさせたらいけないと自分自身の胸に叩き込みました。
今まで現役生活を送っている中で彼女の手料理は格別に美味しいですし、毎日体のことを第一に考えてくれて作ってくれてとても感謝の気持ちで一杯です。それから一度も体調を崩したりケガをしたことがありません。
いつも料理を作ってくれて食べた後は必ず彼女に「いつも健康面のこと、体のことを考えて作ってくれてありがとう。これからも一緒に支え合いながら頑張っていこうね。」と感謝の気持ちを伝えています。
後、彼女とはいつまでも切れない赤い糸で結ばれている。

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