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#41 世界遺産訪問記(百舌鳥古市古墳群・2023/11/5)(3)

今回も引き続き百舌鳥・古市古墳群の紹介です


いたすけ古墳

20.いたすけ古墳

履中天皇陵古墳と御廟山古墳の間に位置する古墳で、3段の墳丘を持ち南側には造り出しも設けられており、墳丘長も146mある比較的大きな規模の前方後円墳です
1955年に宅地造成による破壊の危機に直面しましたが、住民による保存活動で国の史跡に指定されたという経緯を持っています
南側の濠に残る橋桁は宅地造成の際に架けられた橋の名残だそうです

善右ヱ門山古墳

21.善右ヱ門山古墳(ぜんえもんやま)

いたすけ古墳の南東側の包みに接する形で築かれた方墳で、いたすけ古墳の陪冢と考えられています
周囲には濠が巡らされた形跡はなく、墳丘は2段で築かれたいたことが発掘調査で分かっています
1段目と2段目の間の平坦面には円筒埴輪が巡らされていたようです

御廟山古墳

22.御廟山古墳(ごびょうやま)

3段の墳丘と203mの墳丘長を持つ前方後円墳です
墳丘の周囲には2重の濠が巡らされていたそうなのですが、現在外側の濠は埋没しています
発掘調査の結果、円筒埴輪だけでなく囲型埴輪や家型埴輪など様々な形象埴輪や土器その他の土製品が見つかっており、これらは造り出しで行われていた様々な祭祀の証拠と考えられています

ニサンザイ古墳

23.ニサンザイ古墳

百舌鳥古墳群の南東端に位置する前方後円墳で、墳丘長300mの規模を誇り日本で7番目の大きさ、百舌鳥古墳群では3番目の大きさとなります
発掘調査の結果で、下段のテラスには円筒埴輪が隙間なく並べられていて、北側の造り出しには須恵器の大甕が据えられていることが分かりました
また、濠からは多様な木製品が見つかっておりニサンザイ古墳における祭祀の一端を示しているものとなっています

反正天皇陵古墳

24.反正天皇陵古墳(はんぜいてんのうりょう)

百舌鳥古墳群の北端に築かれた前方後円墳で、3段の墳丘と西側の造り出しを備えています
現在の濠の周囲にはもう一重の外濠が巡っていたのですが、遅くとも14世紀頃には埋められてしまったようです

世界遺産とは関係ないのですが、昼食の古墳カレーをいただいた花茶碗のご主人が「この前、『はんぜいさん』まで行ってきたよ」とおっしゃっていたのが印象的でした
地元の方に根付いた身近な存在として古墳群があるということを感じましたね

今回の反正天皇陵古墳までで、百舌鳥古墳群のご紹介が終わりとなりまして、引き続き古市古墳群の方になります

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