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ただいま家出中#004 隣の家からテレビの音が聞こえてくる暮らし

梅雨入りして天気が不安定な日が続き、急に仕事に呼び出されそうだったので、なんとなく自宅作業が多くなっていた。近場で、ロードバイクなしで、行ったことがなさそうなところはないかな、と探して決めたのが三浦半島の三崎だった。近場といっても都心から2時間はかかるんだけど。

宿泊する前日に宿を管理している方から、近所に高齢者が住んでいて、テレビの音や大きな声を出したりすることがあるので気になる場合は耳栓を持ってきて、との連絡が入った。音のことより、その人の方が気になる!若干の不安を抱えながら向かうことにした。

宿泊する家は三崎漁港のすぐ近くの住宅地の中にあるんだけど、しっかり確認しながら歩かないと見つけられない。人の家の敷地内を通ってるんじゃないかと思う路地を抜けていく。家の前に立って一番最初に気がついたのがどこかから聞こえてくるテレビの音。この音を頼りにきた方が間違いないんじゃないかと思う大きさだった。

部屋に入って窓を開けるともちろん聞こえてくるテレビの音。確かにでかいな。でもこの場所にあってるんじゃないかなと思うってしまうのが不思議だ。叫び声がないからそう思うのかもしれないけど。

その日は涼しかったのでエアコンをつけずに窓を開けたまま眠りについた。翌朝、目が覚めたのはテレビの音でだった。結構早い時間からNHKが聞こえてくる。でも、不快じゃないのが不思議だ。そのうちNHKの朝ドラが始まった。セリフまでは聞き取れないものの、誰の声かはわかる。そしてほぼ一日中聞こえる。

懐かしい感じがするのはなぜだろう。子供の頃、暑くなってくるとエアコンではなく窓を開けっぱなしにして、扇風機で涼んでいる家がよくあったように思う。夕方になると、野球中継の音が聞こえてき、試合の流れに一喜一憂しているオヤジの声も聞こえてくる。その記憶と重なるのかな。

滞在中に叫び声が聞こえてくることはなかったので仕事もでき、三崎の散歩も楽しむことができた。結局、滞在最終日に急遽呼び出しをくらい、早朝の出発となり、久しぶりの通勤感覚を味わくっことになった。

三崎で宿泊したのはADDressの三浦B邸。3組が宿泊できる広い家。キッチンもリビングも広く快適だった。近くの京急ストアに行くにはぐるっと回ることになるんだけど、近道がある。隣の家の軒先を通る近道を見つけられたらちょっとだけ便利になる。

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