架空ラーメン② 沼袋ダッチワイフラーメン タケ&ワイフ
ダッチワイフが従業員として働いているラーメン屋があるということで行ってきました。
というのも以前治験のバイトをしている時に高校時代の先輩(タケ先輩)と偶然再会。ゼリーを1日3回飲んでレポートを提出するだけで200万もらえるという内容の治験だったのですが
そのバイトの休憩中先輩が
「俺今度ダッチワイフちゃん達とラーメン屋やるんだ、食いに来てよ!」
ちゃん付けするところが相変わらず先輩らしいなと懐かしみながら、高校を卒業したあとどうしてたのかと話を聞いてみると次の様なあらましです。
高校の頃からタケ先輩のダッチワイフ狂ぶりは凄まじく、二年の時の修学旅行では新幹線代と宿泊費を2人分払うという条件で京都までダッチワイフ(なつきというそうです)を連れてきた強者。
高校を卒業してからは夜勤の工場で勤務しながらたまに治験をやり、なつきの洋服やメイク道具を買い揃えなつきをどんどん綺麗にしていったそうです。
タケ先輩の勤務態度が評価され会社での役職も順調に上がっていき、給料も増え、なつきもどんどん綺麗になっていきます。
役職が北関東ブロック長までいった頃、2体目(あけみ)3体目(ちか)と順調に買い揃えていきます。
8体目のダッチワイフを買い揃えた時、自分を含めた9人で野球チームをつくりたいと思ったタケ先輩は社会人の草野球リーグに参加。
「沼袋ゴールデンダッチワイフス」は沼袋リーグに旋風を巻き起こして伝説のまま解散。
という、タケ先輩とダッチワイフ達の怒涛の人生。
で、今度はふとラーメン屋を開きたいという流れになったそうです、なんとも先輩らしい。
初、沼袋上陸。日高屋のある通りを抜けて、住宅街に入っていきます。、、、見えてきました『タケ&ワイフ』
中に入ると頭にタオルを巻いてOの字に口が開いたダッチワイフどもが湯ぎりやレジ打ち、皿洗いなどに励んでいました。客の入りも上々の様です。
「吉川ちゃん!来てくれたんだ、好きなの頼んでよ!」
タケ先輩はダッチワイフと僕にだけちゃんをつけて呼びます。
注文を聞きに来たダッチワイフ(あけみ)にネギダッチワイフラーメンの麺固めと瓶ビールを注文し、本棚にあったぼのぼのを読みながら待ちます。
ふと厨房を見るとタケ先輩となつきがいちゃつきながらも見事なコンビネーションでラーメンを作り上げていきます。
髪が若干薄くなり、皮膚もカスカスになったタケ先輩。それに比べてどんどん妖艶さを増していくなつき。歳を取らないダッチワイフと人間の老いという対比を厨房内でまざまざと見せつけられ、若干勃起しながらも時間の有限性、人間の生命の儚さを考えながらネギダッチワイフラーメンとビールを煽ります。
「ご馳走様でした、先輩また来ます」
「う〜ん、ちょっとラーメン屋飽きてきたんだよね〜、でもまた連絡ちょうだいよ!」
タケ先輩のフロンティアスピリット、見習わないとなぁとまたより一層ラーメンレポートに力が入ります。今度はどんなラーメンが待っているのか。
先日タケ先輩とLINEしたところ、今はラーメンの売り上げでたくさんダッチワイフを買い集め、ダッチワイフで月に届く高さの塔を造るのが目標だそうです。月に一番近いところでなつきにプロポーズするそうです。
…てっきり結婚してると思ってました。
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