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コロナ書記 1月8日

1月8日。昨晩、父親の熱が下がらないということで、救急車で病院に運ばれていった。LINEでやりとりはできていたので、元気は元気だとは思っていたが、入院まで行くとは思っていなかった。

思いたくはなかったが、嫌な感覚は横切った。年齢もあるし、病気も一回やっている。症状としては発熱だけということだが、心配は心配だ。
ホテルの前から救急車が出ていくのを、部屋の窓から眺めているしかなかった。自分がかかるより、これが一番辛い。皆様も充分警戒を。

寝起きの体温は、36.4。酸素値は98。

朝の配膳を受ける。

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高校の時、人生で2度と食べないと心に誓った菓子パンが出てきた。これは誓いに沿ったほうがいいのか、それとも食欲を優先させたほうがいいのか。(当然食欲であることはわかっている)
こういう無駄な思考時間も、時には大事だったりする。
ひとまず横によけておく。バナナとヨーグルトだけで持つように、体はセッティングしてある。この場合誓いに沿ったというよりも、体が反射したという感じか。10年以上辞めてきたことは、体に染み付いているらしい。

朝食後の体温は、36.6。酸素値は99。絶好調の数字を叩き出している。

今日もメッセージ、投げ銭サポートに感謝している。
最後まで本当にありがたいことだ。
退所したら焼肉ともつ鍋(自宅)の資金にする。

短編を書き、5000字が目前の中、お話の膨らみが尋常じゃなくなってくる。
そんなつもりもなかったのだが、勝手に物語が成長していってくれるのは嬉しいことだ。

朝のメディカルチェックを受ける。特に何もない事を伝えると、この後13時〜16時の間で、先生から最終診察のお電話が入りますとのことだった。えらく幅広いなとは思ったが、こちらが対応すればいい話だ。
それが、医療従事者の方々の負担を減らす一つのパーツになる。

寝巻きで使っている私服のスウェットがクタクタになってきた。
体温計を首元から突っ込んだり、洗濯もままならないからだろう。
レギュラーで使っていたのになあとも思いつつ、この着慣れた服だったから、夜もゆっくり寝られたのかもしれない。療養中の洋服は、気分を上げるためにもきっと大事だ。

昼の配膳を受ける。

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お弁当も、あとは夜の1回だけとなった。間違いなく来週の自分を作ってくれるのは、この10日間で食べたお弁当たちだろう。品数は、ひとり暮らしをしている時よりずいぶん接種したはずだ。米もここ数年で一番食べている気がする。人間っぽい暮らしをしているなあと思う。

そろそろ荷物をまとめ始める。そんなに大荷物ではないが、掃除くらいはしたいため、早めに部屋をまとめることにする。

そんな中Twitterに取材コメントが届く。ホテル療養の様子を取材させて欲しいとのことで、世に出るかはわからないが、世の中に発信できるのならという思いで心よく受けさせてもらった。誰かの役に立てば幸いだ。

ホテル最後の思い出に笑っておこうと思い、Amazonプライムを漁る。
めちゃくちゃ面白い番組を発見し、この番組で療養を納める。

夜の配膳を受ける。

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最終日にして、カレーがきた。まさかこういう展開があるとは。(カレー好き)しかもご飯がほんのり暖かい。
10日ぶりに、熱の入ったご飯を食べている。
最後にして物理的な温もりを感じられるとは思ってもいなかった。
ここにスプーンがあれば最高だった。箸でカレーを食す。

夜のメディカルチェックを受ける。
食後の体温は、36.5。酸素値は98。
退院おめでとうございますとのことで、色々注意事項を受ける。
ゴミは自分で捨てていってください。シーツも廃棄。電話があるまで玄関に行かないでください。朝は看護師の最後のチェックがあります。などだった。
最後まで徹底されている。
看護師さんにもお礼を言う。何もしてないですとのことだったが、あなた方の存在そのものがありがたいんですよと思いながら、本当にありがとうございますとだけ言っておいた。

コロナ書記も、もうすぐ終わる。

メッセージ、投げ銭サポート、本当にありがとうございます。

本日も医療従事者の方々に、心からの感謝を。

最後に自分がホテル療養でお世話になった作品を紹介する。
ご参考までに。


投げ銭の場所です。 本当にありがとうございます。