国際情勢を語り合う会(2019/06/11)

毎週開催している国際情勢を語り合う会の内容を備忘録もかねて記しておきます。実際に話していた内容にその後発生したことやちょっと調べたことなども入ってます。

①香港デモ
香港で、犯罪容疑者を中国本土への引き渡しを可能とする条例改正案に反対するデモが発生。これだけだと大した問題ではないように感じますが、これにより、中国に批判的な活動をする人の取り締まりが可能となり、言論・報道の自由が認められない事態につながるため、大規模なデモとなりました。

デモの規模は主催者発表で103万人が参加とされてます。香港の人口739万人から考えるといくらなんでも盛ってる感じがします。警察発表は24万人なので、それくらいなら納得感のある数字ですが。
2014年の大規模デモ(雨傘運動)は主催者発表51万人に対して警察発表10万人ですので、だいたい雨傘運動の倍くらいの参加者のイメージでしょうか。ちなみに雨傘運動は79日間と長期間にわたりました。

なぜこういったことが起こるのかというと中国本土と香港とで制度が異なる「一国二制度」に原因があります。1997年に香港がイギリスから中国に返還されたときに50年間(2047年まで)は高度な自治を保障するということで引き続き言論の自由は保障されてきました。ですので、先週には中国本土では絶対開催が不可能な天安門事件30年の追悼イベントが開催されています。中国本土のように最初から言論の自由を認めていなければそのまま統治可能ですが、一度自由を知っている人たちを抑えこもうとするのはやっぱり無理があるようで、デモにつながっています。
中国本土では天安門事件は30年経って知ってる人も少なくなり、なかったものとすることにできそうで、同じ感じで香港も50年もあれば一国一制度に統一できると考えたのかもしれませんが、一筋縄にはいかないようです。特にデモ参加者には若者が目立つため、デモ参加者が高齢化により自然消滅といった時間による解決は難しそうです。


②米中貿易摩擦
今週大きなニュースは出ていませんが、今月末大阪で開かれるG20で米中首脳会議が実施されるかが注目されます。トランプ大統領は開催したい意向のようですが、中国は焦って開催するほど追い込まれていないので開催するかは明言していません。

経済制裁の一環でグーグルがファーウェイにソフトを提供しなくなったニュースが出たときはファーウェイは厳しい戦いになると思われましたが、ファーウェイはすでに独自OSも開発しており、むしろ販路が減るグーグルのほうが困る事態になりそうです。

米中貿易摩擦は当初アメリカの方が優位かと思ってましたが、最近では中国のほうが優位に見えます。ハイテク製品を製造するのに不可欠なレアアースをアメリカに輸出しないとすると結構効きそう。

中国はアメリカと対峙する一方でロシアとは接近しており、習近平国家主席が訪ロし、2兆円規模のビジネスをまとめた模様。

今年貸与したパンダも一緒に見に行っており緊密さをアピール


③戦闘機F35墜落原因
日本の戦闘機は老朽化してきており、F35に置き換えていくことが決まってましたが、新しく調達する機体が墜落事故を起こしていたため欠陥機ではないかとの話も出ていました。
1機146億円で100機以上購入するため、1兆円以上の大型案件であり機体に原因があると大問題になりかねませんが、今回機体原因ではないとされました。
今回原因とされた空間識失調(バーティゴ)は自分の上下が分からなくなる状態であり、ベテランパイロットでも発生します。自分は上昇していると思っているのに実際は下降しているような状態です。機体原因だと主張している人で根拠を明示している人もいないので空間識失調が原因だろうと思われます。

優秀なパイロットを失ったのは日本の損失でもあり、ご冥福をお祈りいたします。




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