[ 中学の数学 ] 奇数と奇数を足すとなぜ偶数になるのかを証明しよう。
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目的
奇数とは2で割り切れない数です。偶数とは2で割り切れる数です。
奇数と奇数を足すと,必ず偶数になります。$${1+3=4}$$, $${1+5=6}$$, $${1+7=8}$$ と必ず,そうなります。
しかし,「必ず」と言い切っていいのでしょうか。心配なので証明しましょう。
証明
これまで,$${1+3=4}$$, $${1+5=6}$$, $${1+7=8}$$などと具体的に考えてきました。具体的に考えて,確かにそうだなと思ったら,次は一般化しましょう。一般化とは,限られたものだけでなく,できるだけ多くの数について考えることをいいます。
それぞれ次のように文字で表します。
$$
2n+1
$$
$$
2m+1
$$
m は整数です。2で割り切れないということは,2で割ると1余るということですから,上のようにかけます。ふたつを足し合わせて,変形します。
$$
2n + 1 + 2m + 1
$$
$$
2n + 2m +2
$$
$$
2(n + m + 1)
$$
このように,2で割りきれる形に変形できました。ですから,奇数と奇数を足すと必ず割り切れること,つまり偶数になることがわかります。
考えてみよう
同じように,偶数+偶数が必ず偶数になること,奇数+偶数が必ず奇数になることも証明できるので,ご自分で試してみましょう。
また,同じように,偶数と偶数を掛けた場合,必ず偶数になること,偶数と奇数を掛けた場合も,必ず偶数になります。そりゃそうだと思えるひとはいいですが,わたしのように本当かなと思おうひとはご自分で本当かどうか試してみましょう。
より学びたい方
わたしが好きな先生です。
中学2年生くらいから読むことができます。
遠山 啓 (著)「算数の探険9 数は魔術師(数の性質) (算数の探検)」(日本図書センター)
遠山 啓 (著)「数の不思議」(SB Creative)
小学校6年生の算数の知識があれば,読み始められます。
吉田 信夫 (著)「ガウスとオイラーの整数論の世界」(技術評論社)
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