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なぜアメリカ在住の専門家が重宝されたのか?

私の実家は大手新興宗教の会員だったのですが、新興宗教の代表というのは海外の聞いたこともないような町の名誉市民称号や、海外の大学の名誉博士称号を授与しまくります。町や大学に寄付をして感謝状のような形で授与しているだけなのですが、「世界中から評価されているすごい人」のように思わせることが出来ます。寄付してるから授与されてるだけだと知っている会員も、称号の中身がどのようなものか知っている会員もほとんどいない上に、「海外の人は素直に良いものを良いと認めるけど、日本は島国根性で良いと認めない」と、私の母親をはじめとした多くの会員は真顔で言います。団体の素晴らしさを認めない日本人を仮想敵として、会員同士の団結を強くするという目的も名誉称号の取得にはあります。

海外で認められている、というのに日本人は非常に弱いです。
コロナ騒動以降、頻繁にニュース番組にリモート出演するアメリカ在住の日本人専門家も、肩書きに「ハーバードなんちゃら大学院」と付いていればそれだけで視聴者はすごい人なんだろうと思い、「アメリカに認められているアメリカ在住日本人の発言」は日本在住の日本人医師が言うよりなんだか凄そうな気がする。日本在住の外国人医師という逆パターンもありました。「アメリカ国立研究機関 博士研究員」と聞いても誰もどんな機関なのかわからないけど凄そうに感じるとメディアの人間は分かって出演させています。アメリカ在住の専門家が「危険な事態だ」と言えば日本の医師が言うより危険そうに感じ、アメリカ在住の専門家が「このワク◯ンは素晴らしい」と言えば日本の医師が言うより素晴らしそうに感じる。

「ハーバード流~」、「スタンフォード式~」といった本もタイトルにそう付いているだけで凄そうな気がする。お菓子によく付いているモンドセレクションも応募している大半は日本の会社。「機関の中身はよくわかんないけど海外で評価されてるマークが付いてたら付いてない商品より選ぶ」ということを日本の企業は分かっていて、わざわざお金を出して応募しています。

デルタ、オミクロン、クラスター、ブレイクスルー、ブースターショットといった聞き慣れない横文字も日本人が過剰に怖がったり信頼したりする言葉です。昨年春は「N501Y感染拡大中」と書かれた大型トラックが都内を走っていました。アルファ株、ベータ株といった呼び名よりさらに専門的で、得体の知れない不気味な印象を受けるアルファベットと数字の組み合わせを連呼する。現在のオミクロンも早速「亜種が広まっている」と言って、今までのものをBA.1、亜種をBA.2と呼び、一般の人にはBAが何を意味するのか、今までと何が変わったかもよくわからないまま、それでもなにか今までより怖そうな印象を受ける専門的な言い方をメディアが広め、マスクをしない人や感染を怖がらない人を仮想敵として叩くようなニュースを多く流しました。

新聞に挟まれる「開運財布」、「開運ブレスレット」などのチラシは今も健在なのでしょうか?私が子供の頃はよく見かけ、子供ながらに「胡散臭すぎる」と思ったものですが、こういうチラシには「財布を購入したら宝くじが当たって喜んでいる家族の写真」などと一緒に「どこの機関の誰やねん」と突っ込みたくなる謎の研究機関・協会の肩書きのついた謎の外国人が、いかにもそれらしいように見えて全く謎の理論で開運効果が科学的に証明されたとか、財布を持つと体に変化があったと語る文章が載っています。下の画像の文章も突っ込みどころ満載ですが、「科学的に証明されている」も日本人に何かを信じさせるのに効果的で、それを海外の立派そうな人が言っていればなおさら良いのでこのような画像が使われます。


a波?γ放射線?

もちろんこの開運博士は研究員ではなくただ白衣を着せられたエキストラで、アメリカ在住の感染症の専門家がインチキだなんて言うつもりはありませんが「メディアに使われるその使われ方」は似たようなもので、「権威っぽい人出しとこう」てな感じで使われているように私には見えます。アメリカから日本の現状を語る専門家が「今度ABEMAニュースに出ます」とか「報道ステーションに少し出ます」とは言いますが、アメリカの番組に出演しましたというのは聞いたことがありません。

私たちはこの2年間何を見せられたのだろうかと、考え込んでしまうことがあります。


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