推し活を惜しむべからず

今日のお話は放送大学のへぇ!から

放送大学のテレビ録画をせっせと消化しているこの夏。
夏期期間としてぎゅっとまとめて放送しているので気になるものを片っ端から録画しては、自分の興味やレベルと合う番組を探している。

面白く感じるものもあれば、見ているだけで眠くなってくるものもあり、自分のアンテナって正直で面白い。

テレビやラジオで聴講できるとはいえ「大学」なだけあって、体系的に、入門から専門までレベルで分けられているので、本をひたすら読んでもちんぷんかんぷんだった内容が10時間ほどのテレビでスッと理解できるようになったものもあり、学び方がたくさんあるって本当にありがたいなぁとしみじみしている。

今思えば「何が?」という感じがしなくもないが、なんだかちょっとテレビで見るのに勇気がいったのだけど、失うものはないな!えいやっ!と見てみてよかった。なんなら入学してちゃんと単位を取ろうかと思い始めている。単位を取らなくても引き続きテレビやラジオから学んでみたい。新しい世界が広がっていそうで、学習欲のムクムクが止まらなくて、ちょっと(いや、だいぶ?)わくわくしている。

今日は、その、本では全然だめだったけどテレビ見てスッと理解できた乳幼児の発達心理学から、感じたことを書き綴ってみようと思う。

こどもにとっての親の存在について考える

腹を痛め子を産むと、ひたすらにお世話をする日々が始まる。目の前の赤子は意思表示こそするものの、自分でその欲求を解決することはできない。だから、昼夜問わずひたすらにお世話をする。

そうやってお世話をしていると、親と赤ちゃんとのコミュニケーションが深まってきて、「身体的なお世話をしてくれる人」だけでなく、「心を満たしてくれる人」にもなる。

それはつまり、親は、その名の通りこどもにとっての「なくてはならない存在」になることを意味する。親子関係が深まるのである。

子どもが自立へ向かうためには、親の存在が欠かせない。

子どもがだんだん親から離れた世界を知るためには

心理的に安全安心な場所でパワーチャージして→ちょっと外の世界に出てみて→そこでのダメージを安全な場所でリカバリーして、また外の世界に行く

ということを繰り返していく。

はて?と思う方もいるかもしれないが、こういうシーンはよく見かけるのではないのだろうか。

母と子で公園に行くとたくさんのお友達が遊んでいる。しばらくお母さんにギュッとしがみついていたが、少しずつ慣れて遊び始めた。少しチャレンジな遊具やお友達とのやりとりがあるとまたお母さんの元へもどってきてしがみつき、なだめてもらう。
そして、しばらく時が経つとまた一人で遊び始める・・

これはまさに、「お母さん」という心理的安全な場所でチャージしている状況である。このとき、こどものパワーチャージに欠かせないのが「お母さんが安全な場所で、お母さんが不安定でないこと」である。

どういうことか。

お母さんがこどもを虐待をする・お母さん自身が不安定な状況であると、子どもはお母さんのもとへ来るがお母さんが心理的安全な場所ではないため、いつまでもパワーチャージされずにお母さんにずっとしがみつく状況になる。
園や別の保育者などの心を満たせる安全な場所が他にあればよいのだが、すべての家庭がそうでないのも事実。

お母さんがイライラ不安定→こどもが親にしがみつく→離れない→親はさらにイライラ不安定→こどもが離れない→以下略・・・という負のループ。

コレを脱するには虐待はだめだとか鬱はよくないよね!そういうことを言いたいのではなく(いや、もちろんないほうがいいに決まっているがそれだけでは解決しないのが現実)、お母さん自身の心の安定を積極的に取りに行ってほしい。

お母さん自身の心が安定していれば、こどもは自分をパワーチャージしてまた親の元を離れることができ、お互いが自分に集中できるのだ。

親はまず自分の心を満たしたほうがいい

これはよく聞く「シャンパンタワーの法則」にも通ずるものがある。簡単に言えば自分が満たされていて初めて他者を満たすことができる、というもの。

親子関係で言えば、親が満たされて初めて子どもも満たすことができるということ。

ママのリフレッシュ大事!とよく聞かれるのはまさにこれで、自分が自分らしくリラックスした状態にしてストレスを軽減し、自分を幸せで満たすことには自分だけではなく家族にもいい影響がある。

出かけてショッピングを楽しんで髪の毛のメンテナンスをして・・ということを必ずしなくてはいけないわけではなくて、「今、自分ががやりたいこと」を全力でやってほしい。なにもせずゴロゴロしてもいいし。
(わたしは超大型書店に入り浸り、巨大な文房具売場をじっくりウロウロしたいです笑)

ざっくり言えば、あなたの「推し活」をしてほしい。

わたし、シャンパンタワーの法則と聞いても「ふーんそうなのかー」とあまりピンとこなかったのだけど、子どもから見た心理的安全な場所の大切さが分かってからはしっかり自分のやりたいことやって満たしていこう!と思えるようになった。

(それは実に浅はかで、心理的安全な場所だと子どもが親を離れて自分に集中する時間が生まれる=私も自分に集中する時間ができる=結果win-winなのでは?!という利己的な発想だったりもする)

そもそも推し活ができるような心身状態でないならば、それを脱することを目標にしてほしい。夜間の頻回起きがあるとかずっと抱っこじゃないと寝ないとか、そういうのはかなりの確率で改善できる。

育児のイライラもアイデアなのか新しい考え方なのか、何かしらの工夫で今の状況を改善できるはずだ。一人に相談して打開策なし!なら、別の人や媒体に相談することも考えよう。じっとしていては何も進まない。

親がぶっ倒れそうな、手を上げてしまいそうな育児はおそらくどこかに障壁が存在している。相談することや行動することを恐れないでほしい。大丈夫。

あなたの勇気は、必ず、あなたの味方になる。

親の安定はこどもの安定した自立を促す

いずれにせよ、こどもは大きくなったら親の元を離れ自立していく。その小さなチャレンジが今からはじまっている。親は世話しているので、子どもひとりでは何もできないから手取り足取り世話をし、そばを離れてはいけないと思いがちだが、時には自分でチャレンジしにいく背中を見守ることも必要だ。

虐待なんて考えられない、むしろ子供といると心が満たされる、目に入れても痛くないからずっとずっとずっとずっとそばにいたいと思う親もいるだろう。それぞれの時期でこどもが学べる・感じる世界が違うので、ぜひ、少しずつ、こどもの世界を教えてあげてほしいなと思う。

虐待をしてたり、精神的に不安定である自覚がある場合、自分ひとりで解決することを手放し、親しい人、近しい人、行政、NPOなどの支援に長けている民間団体、あなたがピンときたこの人なら!という人、誰でもいいので救いの手をだしてほしい。

それぞれが自分の足で生きていくためには、それぞれの時間が必ず必要だと思っている。

だから私はこうやって子どもが寝たあとに自分の頭の中身を書き出してみたり、だらだらっと本をめくってみたり、自分のやりたいことをやるようにしている。家事もあるしやらねばならないことや制約だってたくさんあるけど、そればっかにはしないと決めている。

本を読もう、アウトプットしよう、ということではないよ。(いや、一緒にやってくれたらわたしはとてもうれしく思うんだけどね)わたしの、あなたの、「自分らしさ」「自分がいきいきできる瞬間」つまり、「推し活」をどんどんやっていこうではないか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?