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クトゥルフ神話TRPGのオンセで使うCCBとは何なのか

クトゥルフ神話TRPGをオンラインで遊ぶ時、オンセツールに CCB<=50 とコマンドを入力して技能ロールをする人も多いと思う。この記事はCCBというコマンドについてのコラムである。

CCBの想定ケース

CCBを実行すると1D100をダイスロールし、決定的成功とファンブルを5%として技能ロールの成否を判定してくれる。これはルールブック p.149 の「キーパーのツールキット」にある選択ルール「戦闘時の決定的成功とファンブル」を実現するためのコマンドである。CCBのBはBattleのBである。

戦闘用のCCBに対して、通常の技能ロールはCCコマンドの利用が想定される。CCでは決定的成功とファンブルは1%となる。

戦闘での利用を想定しているCCBだが、ハウスルールで通常の技能ロールでも決定的成功とファンブルを5%とし、全ての技能ロールでCCBを使っている人も多いのではないだろうか。私もその一人だ。

そのような経緯もあり、コマンドを簡単に入力できるチャットパレットを生成する際にCCとCCBから選べるようになっていることが多い。私が作成した探索者シート保管所Charaenoでも、コマンドをCCとCCBから選べるようになっている。

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コマンドの裏方

ではCCBやCCというコマンドを誰が実現しているのかというと、 BCDice というソフトウェアだ。ココフォリアユドナリウムQuoridornなど様々なオンセツールで共通したコマンドを実行できるのは、それらがBCDiceを組み込んでいるからである。BCDiceはオンセツールからテキストチャットの入力を受け取り、それがコマンドであれば実行して結果を返す。

BCDiceはどどんとふに組み込まれたことで爆発的に広まった。10年という非常に長い歴史を持ったソフトウェアだ。以前「BCDiceを取り巻く歴史」という記事を書いたので、気になる人は是非読んでみてほしい。

CCBの歴史

今でこそCCとCCBの2つのコマンドがあるが、昔はどちらもなかった。かわりに、1D100のダイスロールで決定的成功とファンブルが5%の判定ができた。

CCBが導入されたのは2015年12月にコマンドについて問題提起されたのがきっかけだ。1D100による技能ロールが選択ルールの処理をしてしまっているのは問題だとの声が上がった。結果、有志の貢献によりCCとCCBの追加が行われBCDiceに採用された。

今でも全ての技能ロールでCCBを使うハウスルールが見られるのは、どどんとふやBCDiceの旧来の仕様が影響を与えているのかもしれない。

まとめ

CCBは戦闘のための選択ルールを実現することを想定したコマンドだ。CCBのBはBattleのBである。この処理はBCDiceというソフトウェアで実現されており、様々なオンセツールに内蔵されている。歴史を遡ってみると、昔はCCもCCBなく、1D100がCCB相当の挙動だった。しかし、それルールブックに準拠していないことが問題提起され、CCとCCBに分離した。その名残か、現代でもCCBを戦闘以外の技能ロールで用いるハウスルール文化が残っている。

追記:CCとCCBについて偽りの記憶を参照していたようです。BCDiceの変更履歴を再確認し、本文を修正しました。

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