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ケニアでボランティア!その3〜アフリカの女性と偏見〜

アフリカの女性、と聞いて何を思い浮かべるだろう。

カラフルな伝統衣装?
頭に重たい荷物を載せて運ぶイメージ?
歌と踊りが上手いイメージ?
どこか遠い国の、まったく違う文化の中に生きている人たち?

ケニアでの2週間のボランティアを元に、私の目で見た女性達の現状を綴っていきたいと思う。

私が派遣されたのはナイロビから車で1時間ほどの、ムロロンゴという町にあるPositive Life Kenya(PLK)というNPO法人。

PLKの活動内容は主に3つに分かれていて、

Community support and outreach
スラムにあるそれぞれの家を訪ねて、近況を聞いたりサポートしたりする活動。
ケニアには前に少し書いたように、キベラスラムという大きなスラムがあるが、キベラは大きい分、たくさんのNGOなどが介入している。
一方でムロロンゴのスラムは、小さい分政府の目が行き届かず、‘forgotten slum’と呼ばれ、PLKはそのうち7つのスラムで草の根的な活動を続けている。

Schools for children
貧しい家庭に生まれる→子供は教育を受けられない→その子供の家庭も貧しい
のサイクルを断ち切るために、安価かつ目の行き届く教育を提供するためのプロジェクト。
全寮制の学校と、スラムの中に位置する学校があって、全寮制の方は家庭に問題のある子供が主に通っている。

**Women empowerment **
スキルトレーニングの場で、一年半の裁縫、アクセサリー作りのコース。

私と他2人は、主にcommunity outreach に参加し、2週間で約16人の女性に話を聞いた。

その中で、もっと色んな人に知ってもらいたい!と思った話や経験を、この場で書いていきたいと思う。

ケニアでは、街を歩いていれば普通に銀行で働く女性もいるし、キオスクなんかにも女性は普通にいる。
それでも、女性を縛る文化的束縛は特に貧しい家庭で根強い。

たとえば、
シングルマザーは売春婦だと思われるし、
性教育の遅れからHIV/AIDSの罹患者も多い。
たとえば夫が浮気したり、妻や子供に暴力を振るったとしても、それは妻が悪いということになる。

日本だったら大問題になりそうなことが、普通に行われている。でも声を上げる文化がない。

スラムで訪れた Roseという女性は、2人の子供の母親(うち1人は亡くなった姉の子供)だが、8年も暴力を平気で振るう夫と暮らしている。

彼は自身で稼いだお金を家族に渡さずに自分の道楽に使うくせに、妻がそれを責めたり、働きに出たりしようとすると暴力を子供の前で振るう。

でも彼女は、離婚に踏み切れずに、いつか現状が良くなると信じて留まっている。
それでも私たちが訪ねた時、彼女はいっさい笑わなかった。

いっしょに同行して、彼女のスワヒリ語を英語に直してくれるBettyは、文化的な縛りの強さを私たちに強調した上で、PLKに離婚を推進する権利はないと言った。

文化は外部の力で変えられるものではないし、変えていいものでは無いと思う。
文化に遅れてるも発展してるも、優劣もないと、私も思っている。

確かにそうかもしれない。
それでも、「文化だから仕方ないね」と、何もしないのも違う。文化的な縛りに負けずに、自分を大切にすることを呼びかけるのが、Positive Lifeに繋がるんだろう。

長くなりそうなので続きは次のブログで。
(思ったより重暗くなってしまった…)

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