日本で育ちアメリカでボケるということ
僕は日本で生まれ30年近くを日本で過ごしました。それから海外に出て、それ以降は日本に数週間帰ることはあっても、基本は海外(主にアメリカ)で生活をしています。
アメリカで知り合ったご年配の日本人の方から以下の話を聞きました。
国際結婚も大変よ。知り合いのカップルで、夫が日本人、妻がアメリカ人の方がいるんだけれども、夫がボケちゃってね。英語を忘れてしまって夫婦で会話ができなくなっちゃってるんだって。夫の方は昔はドクターをしていて、とっても頭のいい人なんだけれどもね。そんな人でもボケちゃって日常の会話ができなくなっちゃうんだから、大変よねぇ。
その話を最初に聞いた時は
そんなバカな・・・?
そんな話、今まで聞いたことない。
なんて思っていましたが、その話はずっと僕の頭の中の隅っこに残っていました。
そんな中、先日ライトハウスで以下の記事を拝見しました。
記事にアクセスできなくなるかもしれないので、スクリーンショットを貼っておきます。
記事の中で、このようなくだりがあります。
日本人の高齢者で少なくないのが認知症を発症されている方です。英語を忘れてしまい、日本語が話せる人が周りに少ないと、会話ができなくなり、症状が悪化していきます。それを防ぐためにも、認知症への理解と母国語でコミュニケーションが取れる介護サービスの利用をお勧めします。
記事にあるように、介護サービスのプロがこのように仰っているのですから、年をとるにつれてだんだんとボケていき、母国語ではない言語(英語)を忘れてしまうのは本当のようです。前述の日本人の知り合いから聞いた話は本当にあり得るんだなぁ、と改めて認識しました。
自分も今となっては40歳を過ぎ、老後のことを考え始めたところですが、老後をこのままアメリカで過ごすのか、日本で過ごすのかは本当に迷うところです。
日本は儒教の影響もあって「ご年配の方を敬う・大切にする」という考え方や文化があると思いますが、アメリカにはそういった考えはありません。むしろ「年取ったやつはダサいやつ」「頭の回転が鈍いやつ」といったような扱いを受けます。もちろん、ご年配の方でもいつまでもシャープで現役で活躍されている人もいて、そのような方はいつまでも大切に扱われますが、基本、年を取るにつれて段々と差別をされていきます。
アメリカでは、仕事だけでなく友達関係や家族同士でのつながりでも能力主義が徹底されているので使える奴、使えない奴で扱いを変えたり、態度を変えたりするのは当然です。日本の考え方からするととても考えられないことですが、アメリカではそういった考えを持った人が多いです。
以上のような事情を踏まえ、このままアメリカで老後を迎えてボケてしまっていいのかな、と言う一抹の不安があります。アメリカではボケてらんないんですよねぇ・・・。ボケてると利用されるだけ利用されちゃうので・・・。日本だとボケていても周りの人が気を使ってお世話をしてくれたり、認知症の方を対象とした介護施設に入ることも可能だと思うんですけれども。。。アメリカでボケるリスクは、今の所、ちょっと計り知れないです。
ボケないように、毎日の食事や運動、睡眠に気を配っていますが、「これをしておけば絶対にボケない!」という予防法や「これであなたのボケも治ります!」といった治療法がない限りにおいては、想定されるケースを考えておく必要があると思っています。
仕事をリタイアして老後の生活という段階に入るにはまだまだ数十年先ですが、今からどういった形で老後を過ごすのか、どこで老後を過ごすのか、を考えないとなぁ、と思わせる記事でした。
執筆して下さった小杉寛さん、どうもありがとうございます。
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