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昭和42年男のカルチャー日誌

2024年2月24日(土)昼中「国立新美術館:マティス 自由なフォルム」を来館鑑賞。マティスは小生お気に入りの画家。昨年5月、東京都美術館で開催された「マティス展」も二度に亘り鑑賞しました。
今回はマティスの画歴の中では、どちらかと言うと大病後の後期にウェイトを置いた企画展でした。
本企画展に関する感想を開始する前に、国立新美術館の入れ箱としての印象ですが、大型の展示品を活かすのに、十分な空間を有しており、その利点を十分生かした展示方法が結構多くて、心憎いと思ったり思わなかったり。
過去数年間に亘り同館にて以下の様な企画展を
①     「イブ・サンローラン」展
②     「テート美術館」展
③     「ルーブル美術館」展
④     「ダミアン・ハースト」展
⑤     「メトロポリタン美術館」展
⑥     「庵野秀明」展
⑦     「ファッションインジャパン」展
⑧     「佐藤可士和」展
⑨     「ミュシャ」展
来館鑑賞してきましたが、①②④⑥⑦⑧⑨の様な巨大な絵画や大量の服飾品をインスタレーション気味に配置した際、当館の特性が十分発揮されてる気がします。
企画展前半は、彼の絵画や彫像が相応の数、紹介されていました。

絵画や彫像も紹介されていましたが、東京都美術館の企画展に比べるとやや物足りない気もしてしまいました(スミマセン)。但し、彫像の中に、結構印象深いものもあり、「蛇女」は胴体部分のグニャリ感が萌えました。

都美術館の「マティス」展でも展示作品にも似た様な作品がありましたが、ポール・シニャック風な作品が印象深かったです。

今回の企画展では中盤から、前述した通り、本館の潤沢な展示空間を余んなく生かした展示エリアが現出し始めました。
まずは、「舞台装置から大型装置へ」エリア。
マティスが舞台装置と衣装デザインを手がけた「ナイチンゲールの歌」が紹介されていました。あと、彼の十八番である「ダンス」を主題とした巨大なエッチング?もありました。

切り紙絵も結構巨大なものが展示されていました。
「花と果実」は渋谷駅の岡本太郎作品ばりの巨大な切り紙絵でした。

本展のアイコン作品である「ブルー・ヌードⅣ」も予想よりも大きかった。事前想定サイズと実物のズレといった点において、マティスは大き過ぎるし、フェルメールは小さ過ぎると言える様な言えないような・・・。

ヴァンスのロザリオ礼拝堂の1/1スケール?で再現したエリアも素晴らしいインスタレーションでした。都美術館でも再現していましたが、この点については新美術館に軍配を上げざる負えないのが現状でしょうか?


マティスの多種多様な仕事を味わうには最適な空間でした。二次元で掴み切れない魅力が満載です。是非是非、来館鑑賞をお薦めします。
前日の2024年2月23日(金)午前中には「パナソニック汐留美術館:フランク・ロイド・ライト世界を結ぶ建築」を来館鑑賞。

2024年2月16日(金)は会社帰りに「アーティゾン美術館:マリー・ローランサン ―時代をうつす眼」を来館鑑賞しました。

2023年3月に渋谷Bunkamuraミュージアムで、同画家の企画展を鑑賞しましたが、渋谷が商業的な面にフォーカスを当てた内容に対し、本企画展はアカデミックな面を強く押し出した内容かと思いました。
後述の2企画展も夫々独特な内容を纏っており、来館鑑賞もお薦めします。


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