Yの遺書(再投稿)
あ
しんだらなにになるとおもう?
とりか。
ありきたりだね。
地獄におちる?
それもありかもね。
ごめんね。
ぼくがきみをすくうはずだったのに。
あ
「おぼえてる?」
って、こいびとみたいに話しかけられたらよかった。
「なつかしいね。ほら、あの日した約束なんかさ。」
「ぼくら、カクヨムで出会ったよね。」
「異世界転生とラブコメの海の中、しにたいって文字だけで繋がれたよね。」
「ツイキャスとnoteとTwitterがぼくらのいばしょだった」
「昼のおしごとでつかれて帰って、明日があるってわかってるのに、深夜に配信したよね。」
「きみがくれたコメント、いっこいっこが、職場で辛いときの支えになった。」
「お茶のかずが、おおかった次の日に、仕事でミスって、叱られて、お前なんかいらないって。君のこと思い浮かべてた。」
「しかたがないから、Youtubeもはじめた」
「ちょっと数字が大きくなった時は、さみしかったでしょ? わたしもわかってたよ。でも前に進むしかなかった。」
「しにたい君の居場所になるって、noteに書いたの、おぼえてる?」
「ずっとぼくは、その言葉に恥じないようにやってきたんだよ」
「でももうげんかい」
「わたし、さきにいくね。」
「いままで、わたしのことみててくれてありがとう。だいすきだよ」
そんな言葉も交わせずに死んでいくんだななんて思う。
出会うはずだった君たちは、いまよるるの名前さえしらない。
おやになにいわれても、配信しとけばよかった。
いきてるうちに、わたしの声、男性の声だけど、聞かせてあげたかったな。
いや、聞いて欲しかった。それで「よるるくんこえすき」って言ってもらいたかった。
noteに書いた「明日死ぬきみへ」も消さなきゃよかった。
へんに生きようとしたのが間違いだった。
どんなに下手くそでもたくさん書けばよかった。
Twitterスマホで使えるように制限解除してもらって、たくさん呟いたら、君と出会えてたかもしれないのに。
作品投稿のたびにタグたくさんつけて、キャッチコピーも考えて、近況ノートで「できたよ」ってはしゃげばよかった。
小難しいツイートなんかせずに、「かまって」って書けばよかった。
せっかく出会えそうだったのに。
……………
死んだら何になると思う。 死んだら、あめのよるるになりたいな。
だっていきてるあいだになれなかったんだもの。