山梨県立大学・箕浦ゼミ
早川町の子供たちの学校生活
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早川町の子供たちの学校生活

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1. はじめに

 早川町には早川北小学校、早川南小学校の二つの小学校と早川中学校の三つの学校があります。子どもたちは主にスクールバスを利用して通学しています。
 今年度のゼミの活動では早川子どもクラブの手伝いをさせてもらったり、早川の学校に通っている子供たちへのインタビューを行ったりしました。
 早川の学校は、どの学校も複式学級を解消した学年ごとの少人数学級による教育や、早川という環境を活かした教育が特徴的です。この記事では、子供たちへのインタビューを元に、早川の学校生活について書いていこうと思います。

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2.早川町ならではの教育

 11月28日に行った中学生の子を対象にしたインタビューでは、早川北小学校出身の子が一人、早川南小学校出身の子が二人の、計三名の方たちに話を聞くことが出来ました。小学校時代を振り返ってもらっての話や、早川町での普段の生活など様々な話をしてくれました。
 小学生へのインタビューは12月19日に行われた子供クラブの活動の中で行わせていただきました。早川北小学校の子が二名、早川南小学校の子が三名の合計五人の方に話を聞くことが出来ました。こちらも学校での過ごし方や普段の生活などの話をしてもらいました。また、小学生とはインタビューだけでなく子供クラブの活動でも関わることができ、早川町の子供たちの様子を知る良い機会となりました。

2-1.少人数学習について

 前述したとおり、早川町の学校では少人数学習が大きな特徴となっています。児童数が少なく、本来であれば複式学級となってしまうところを町単教員を採用することで解消しています。この複式学級の解消は早川町の方針となっています。
 まず少人数学級での学習についてどう思っているか、小学生の子たちにインタビューをしました。これは早川子どもクラブの手伝いをさせてもらった際に、参加していた小学5年生の二人に主に聞いたことになります。少人数学級について、「先生が一人一人に対応してくれる」という点で普段の授業では少人数であることの利点があるという話をしてくれました。反対に、「もっと人が多い方が良いと思ったときはある?」と聞くと、「話し合いの時には、もっといっぱい意見があった方が良い」と答えてくれました。
 また、低学年の子からは「掃除が早く終わるからもっと人がいた方が良い」という意見が出され、少人数学習は子供たちにとって基本的に良いものであるということが分かりましたが、同時に不便だと思っていることも聞くことが出来ました。

2-2.BEANSについて

 まず、早川北小学校ではBEANSという自然観察活動が特徴的です。これは小学校三年生から、学校の近くにある野鳥公園で地域の自然を探求する活動です。この活動では自分で決めたテーマを研究し、その成果を地域の人や保護者に発表するところまで行います。
 話をしてくれた子はBEANSという授業が好きだと言っていて、個人的にも調査を続けるほどだと言っていました。「BEANSの活動を通して、どんな力が身につけられたと思う?」と聞いたところ、「条件を付けて調べる方法などの知識がひろがった」「日常生活の中で見つけたものなどをどうなってるんだろう、って疑問をもってそれを調べるのが楽しくなった」という回答をしてくれました。

2-3.総合学習について
 

 次に、早川南小学校では総合学習で早川について調べる授業があると聞きました。これもBEANSと同じように小学校3年生から行う授業で、テーマごとに班を作って発表まで行うものです。七面山やトロッコ、猟のことなどテーマはそれぞれ違っているようです。
 七面山は日蓮宗の霊山で、登山客が多く来たことで早川町の宿場が栄えたという歴史があります。トロッコは早川町の林業において重要なもので、自動車道が発達するまでは木材を運ぶために活用されていました。総合学習はこういった早川町の歴史や文化に基づいた学習を子供たちが主体となって行っているものです。
これについては小学生、中学生共に話を聞かせてもらいました。「総合学習をして良かったことは何だと思う?」と聞いたところ、「早川町について調べたいことが増えていく」「分からないところとかも知れてよかった」「発表できる機会があって良い」という回答をもらいました。

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3.まとめ

 実際に子どもたちとインタビューという形で話を聞いてみたところ、早川町の教育は子供たちに良い影響を与えているという印象を受けました。子供たちの中には学校の活動において、マイナスな意見が出ることもありましたが、小学生の内からBEANSや総合学習などの研究・発表の機会がある授業を行っていることは子供たちの将来に役立つと感じました。
 インタビューをしていて、早川の子供たちは自分の心情を言語化する能力が平均よりも高いだろうと感じました。特に学年が上の子ほどその傾向は強いと思われます。私はこれは学校の活動によって鍛えられた能力なのではないかと推察しました。北と南、どちらの小学校も発表を伴う研究活動をしていて、これによって力を付けることが出来ているのではないでしょうか。自分でテーマを設定するということは、自分の中にある知的探求心を育てることに繋がり、これは日常生活でも応用の出来るものです。また、発表をするということは自分の考えたこと、及び分かっていることを言語化して相手に伝える能力が育つため、早川の子供たちは私たちのインタビューに明朗に答えることが出来たのではないかと考察します。
 もちろん、全てが良いという訳ではないとは思いますが、早川ならではの教育は子供たちの将来に繋がるものであると考えられます。

(文責:藤巻)

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