見出し画像

身延の美しさ

1.はじめに
 私たちは6月と7月に身延町でフィールドワークを行った。この2回のフィールドワークでは、まず身延町がどんな場所なのか知ることを目的とし、身延町全体を回った。事前調査を行っていたが、実際に訪れてみるとネット上の情報だけでは分からない多くの魅力を発見した。この記事では、フィールドワークで印象に残った訪問先を、平成16年の合併前の中富町、下部町、身延町の3つのエリアから一つずつ挙げていく。

2.西嶋和紙の里(旧中富町)
 中富町では和紙が印象的だった。事前の下調べや車での移動の時にもいくつか和紙に関係する施設を見かけたが、実際に私たちが向かったのはフィールドワークの最初の訪問先である西嶋和紙の里だった。西嶋和紙は1571年の戦国時代からの歴史があり、武田信玄にも技術が認められた。現在西嶋和紙の里では、画仙紙や書道半紙などの書道用品から、可愛らしい和紙の小物や柄のついた鮮やかで美しい和紙など、様々な製品が展開されている。私がイメージする和紙はただの真っ白な紙だったので、見ていてとても新鮮だった。また、全国の和紙が取り扱われており、和紙が伝統として大切にされていることを改めて感じた。今回は紙漉き体験はしなかったが、実際に体験することでさらに良さが分かるような気がした。

3.下部温泉郷(旧下部町)
 旧下部町では下部温泉郷の景観が印象に残っている。下部温泉郷は、古くから怪我や傷の治療に優れた源泉が存在しており、武田家を含めた多くの人々に愛されていた。フィールドワークで実際に訪れてみると、温泉街のレトロな雰囲気や長い歴史を感じる古い建物から、とても落ち着いた印象を持った。病院や整骨院がホテルの間に佇んでいる風景も珍しく、かつての湯治場を感じられた。また、身延町の中でも特に山や川に近いこともあり、自然と触れ合いながら時間を忘れてゆっくりとした時を過ごすことができる魅力があると感じた。私たちが訪れた日は6月の雨の日だったが、何回か訪れて四季折々の異なる風景を見てみたいと思った。

4.しょうにん通り商店街(旧身延町)
 旧身延町ではしょうにん通り商店街が特に印象に残っている。しょうにん通り商店街はJR身延駅前にある全長600mの商店街で、2009年3月に山梨県内の商店街で唯一「新・がんばる商店街77選」に選ばれた。建物の壁は白・黒・茶色に統一され、家紋が付き、和を感じる街並みだったが、通りがきれいに整備されていて観光のしやすさを感じた。みのぶまんじゅうを販売する栄昇堂を訪れた際には、観光客の方以外にも地元の方がふらっと寄って買いに来る様子が見られた。みのぶまんじゅうのおいしさはもちろん、1個70円という安さ、お店の方の親しみやすさが長年地元でも愛される理由だと感じた。商店街には他にも水晶、あわび煮貝など山梨ならではのお土産を購入できるお店があり、県外の観光客の方々にぜひ寄っていただきたいと思った。

5.まとめ
 2度のフィールドワークを通して、身延町の中でも地域によって異なる魅力があることに気が付き、さらに身延町のことを知りたいと思った。また、事前調査で訪問先の写真を見ていたが、実際に現地に足を運んだことでリアルな美しさを目にすることができ、フィールドワークの大切さを学んだ。今後は身延町を見て回って学ぶだけでなく、地域の方々にお話を聞いて理解を深めていきたい。
(担当:上野)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?