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フィールドワークで感じた山村の空気感

はじめに

 前期に2回早川町でフィールドワークを行った。ゼミが始まったばかりのころは、早川町は研究室で調べるだけの存在だったが、実際に現場に出て活動していく中で、かなり身近なフィールドになってきたと感じる。自分がどんな分野に興味があるのかなども前期の間で定まってきたので、このタイミングで私が早川町で感じてきたことをまとめる。

人という資源

 この2回のフィールドワークでは早川町で活躍されている方々にお話を伺った。皆さんの活動分野は様々で、硯作りの修行や焼き畑農業を復活させる活動、ラフティングの運営や町営の宿泊施設であるヘルシー美里の運営など、自分のしたいこと、得意なことを活かしている人たちだった。全員が早川町への思いを持っていて、各自の活動の根底には早川町の課題を解決したいという思いがあるように感じた。例えばラフティングを経営されている大窪さんは、昔のように川の水や生物環境が豊かになり、川で生計を立てる人が増えてほしいという思いを語ってくださった。私はこういった人たちが集まる早川町に魅力を感じ、人口が日本一少ない町でも、人のパワーのある町だと感じた。
 それと同時に活力のある人たちはどこの市町村にも一定数いて、実は表に出る機会がないだけではないかという仮説も自分の中で生まれた。今回はインタビューという形でその人たちの思いを掘り起こして聞くことができたが、地域に求められるものはこういった人たちのパワーに着目し、発信、集まれる場所なのではないかと新たに考えるようになった。
 

コミュニティ

 人の思いやパワーについて述べてきたが、人と人のつながりも地域を構成しているのだと感じた。例えば、集落に女の子が生まれた時には地域みんなでお祝いをしたり、地域の行事では区長が住民に直接声かけをして人を集めたりすることがあるそうだ。私はこういったお話から、地域の人たちの距離が近いことに驚き、地方都市の住宅地である私の地元では想像もできないと感じた。
 山村の自治活動は生きるために必要な仕事であり、お祭りは私の地元とは風習が大きく異なっている。これらの点は私の地元とは大きく異なる部分で、私は新しい世界を見ているようで興味深かった。住宅街では家が集まっているという感じがするが、山村では集落として共同体を形成しているというイメージが感じ取れて、今後もっとコミュニティの空気感を味わいたいと感じた。

まとめ

 実際に早川町へ行って、お話を聞くことで山村の生活や人の活動、コミュニティの空気感などを感じ取れた。今後は地域のコミュニティについてもっと調べていきたい。(担当:山口)


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