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French kiss (加藤いづみ) #私を構成する42枚 より

#私を構成する42枚
より18枚目の紹介は加藤いづみの『French kiss』(1995年)です。

私は高校卒業後、1年ほどレンタルビデオ・CDショップでバイトをしていました。
サブスクなどない時代、映像や音楽作品は主にレンタルをしてましたので、ショップはそこそこにぎわいを見せていました。
セルCDも扱っているところが多いので、私の趣味の多くはその空間にあったわけです。

そして、そこで働いている人たちの中には、かなりのマニアも一定数おりまして、そういった人からの影響を少なからず受けます。

そんな中、この『French kiss』が発売されたのですが、販宣用ポスターを見てジャケ買いしたのがこの作品です。
加藤いづみというシンガーは代表曲に「好きになってよかった」(1993)がありますが、その時は特に関心を示していませんでした。

彼女の声がとても好きで、ハードロック&メタル三昧だった当時の私にとってオアシスのような、数少ないポップスの一つでした。

ラジオも聞くようになり、ライブにも足を運ぶことになります。
初の渋谷公会堂は彼女のライブでした。
私の隣のファンの方が「好きになってよかった」の演奏後、「いや~何度聴いてもいい曲だなぁ~」と声に出して感動していたが印象に残っています。

女性ボーカルもの、という意味で”ボカロ系”を使用した音楽を制作する私にとって、加藤いづみとの出会いは重要であることは確かです。

そしてこのアルバムはきっかけという意味で選択しましたが、自分好みのアルバムはその次に出した『Sad Beauty』です。
これまでは高橋研という方が主に作曲、プロデュースしていましたが、これは上田ケンジという方に代わり、曲調ががらっと変わります。
マイナー調の曲が増え、加藤いづみのイメージが180度変わるくらいの衝撃です。
ジャケットからもそれは伺えます。

この1曲目で完全にノックアウトされました。

そしてこのバラードの美しさ!

もっと認められていい作品です。

最期に、『French kiss』からも1曲。やはりこれでしょう。