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初めて心通じるきっかけ

「お~い!そこで止まっといていいよ!俺が持っていくから!」

ある日の夕方、ごみを台車に乗せてゴロゴロと置き場まで運んでいた時、同じ住宅に住んでいるオジサンが声をかけてくれました。(オジサンは洗面器とかを小脇に抱えていたから、たぶん近所の温泉に向かう途中だったと思います)

「えっ?」

僕が何事かと戸惑っていると、オジサンは僕のほうにやってきて台車に乗せてあるごみを(洗面器を抱えているほうじゃない右手で)掴むと、そのまま置き場まで持って行ってくれたんです!

「あっ…すいません…わざわざありがとうございます。」

「いいんやいいんや!気にせんでいいけん!」

本当に自然っていうのか…目が合ったから仕方なく…とかじゃなく…

台車に乗せてゴミ出し
台車に乗せてゴミ出し

(オジサン…変わったよな~)

ごみを抱えて歩いていくおじさんの後姿を見ながら、そんなことを思う僕。

実は、このオジサン…少し前はものすごく怖い存在でした。

「車いすに乗っているからと言って…若いんだから自分でやれ!」

そんなことを言われたこともあります…

「そんなこと言わず…」

それを、必死になだめていたのは、隣にいつも寄り添っていた奥さんでした。

オジサンが変わったのは、その奥さんが、数年前に体を壊して車いすが必要になってからです。

よく駐車場で、オジサンが奥さんの乗った車いすを押す姿を見ました。
お店で買い物をしている時にも見かけたことがあります。

僕みたいに車いす操作に慣れているわけではないので、お二人とも大変そうでした

そういう時に、決まって奥さんは…

「車いすに乗って何でもするからすごいね~」と、オジサンに聞こえるかのような大きな声で僕のことを褒めてくれました。

おそらくですが…

身近な人に車いすが必要な人が現れたことで、車いすマンの生活が少しわかってきて、奥さんと僕をだぶらせることで、僕への見方が変わったんじゃないかなと思います。

人って、同じ境遇になって初めて心通じる?理解できる?ことってあるのかもしれませんね!


いかがでしたか?

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僕が書くすべての記事(手紙)は、長い時間かけて継続して書いてきた記録や、そうでなかれば得られないであろう考え方や貴重な体験を基にしています。いただいたサポートは、その評価だと捉えさせていただき、それを糧に今後も多くの記事を書いていきますので、どうかよろしくお願いします。