「どうなるのか」なんて追いかけないよ。よわねこの歩き方＃２

立ち止まったはずなのに。胸の内を覗き込んだはずなのに。もう、走り出している。目の前に掲げられるプラカードに目を奪われて。次々と出発する列車に心がざわついて、急き立てられる。

これから「どうなるのか」「何が起きるのか」。世界に答えが溢れている。不確実な時代に、確かなことは一つ。「何が起きようと世界は続く」。ならば、「どうしたいのか」が、唯一の地図じゃないか。

誰の予測にも縛られず、安易に同調せず、立ち止まり、問い続ける。誰かの期待に応えるのではなく、ほとばしる情熱を求めて、こころの声に耳をすませる。「どうしたいのか」が、聞こえてくるまで。

物欲なんかじゃ、もう、ごまかせない。食欲なんかじゃ、もう、やり過ごせない。抜け出すチャンスなんだ。手にするチャンスなんだ。加速された環境変化が、胸の内の「ボク」を呼び覚まそうとしている。

別れを恐れず、無理解にめげず、踏み出そう。はじめよう。「ボク」の道を。「ボク」の旅を。「どうしたいのか」を問い続けながら。