広い視野なんて都合のいい目隠しだろ?

スカイダイビングに行ってきた。

死ぬまでに空から飛び降りて鳥みたいに景色を見てみたかった。

埼玉県にできる施設があると聞いて、2ヶ月前から友達と予約して待ちに待ったスカイダイビングだった。

施設と言ってもプレハブ小屋が2,3軒並んでいるだけだった。時間になったら10分ほど講習を受けて、小型飛行機に乗り込み飛び降りるらしい。

時間を待つまで、スカイダイビングなどを飛んだ人や海外に行った人が言う「世界観が変わった」や、「もっと広い視野で見たら僕達なんてちっぽけな存在」と言った言葉を楽しみに、時間を潰してフライト時間になった。

何があっても責任は取りません!と書かされる紙に名前を書いて講習を受け、飛行機に乗り込んだ。

運がよく、飛行機のコックピットに座らせてもらうことができ、脳内でブルーハーツの月の爆撃機を再生しながら上空に期待が持ち上がった。

どんどん地上から離れていき、さっきまで見ていた景色が小さくなっていく。それにつれて耳が痛くなるので何度か耳抜きをした。

景色が小さくミニチュアみたいになっていくにつれて、「僕の生きている世界の広さ」や「普段抱えてる悩みの小ささ」なんて考えていた。気分は有頂天を超えて、哲学的になっていく。

10分ほど経つと、そろそろ飛び降りると告げられて準備をしてその時を待った。

ついに飛び下りる

3.2.1とインストラクターに告げられて、飛行機から飛び降りた。 その瞬間人生で感じたことの無いような風を感じて落下していく。

思ったより怖くはなくて、どんどん小さい世界が本当の大きさに近づいていく。

さっきミニチュアに見えた世界は僕の住む世界だった。

60秒足らずで3000mくらい落下していたらしく、パラシュートが開き、ゆっくりと滑空していく。
遠くの方にスカイツリーが見えて、インストラクターさんに今、あれと同じ高さだよ。高い高いって言うけど、意外とそうでも無いんだよって笑った。

その後はゆっくりと、ただゆっくりとさっき居た場所まで戻って着陸した。

体験した感想として、とても思い悩んだ時とか、きっと救ってくれる体験になると感じた。

でも、遠くから見れば小さく見える悩みなんて当人からしたらやっぱり大きいし、今の僕も小さな悩みや孤独に押しつぶされそうになる。

だから、今日も音楽を聴くし曲を書いてギターを弾く。

僕の作った歌で、貴方の悩みや孤独に寄り添えたらいいな。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?