拳を握れ!!

何も出来ない、何も知らない、更には言葉さえも理解出来てるか解らない我が子。この世に5年しか生存してない、ほぼ動物と言って良い我が子。

恐ければ怯え、恐くなければ勇ましく、本能を揺さぶる事柄には全身で反応する。

毎日、手探りで、1つずつ、少しずつ・・・「今日の正拳突きは良かったぞ!明日はもう少し上手に出来ると良いね!」、そして時には「ヤル気有るのかコラ!誰の為の練習だ!!お前が弱っちぃから練習してんだろうが!!」

何度もこんな事を繰り返し、保育園では虐められなくなった。目を伏せて顔を手で覆うんじゃない!お前の両手は涙を隠す為にあるんじゃない!お前の両手は反撃をする為にある!大切なモノを守る為にあるんだよ!

そして遂に空手の道場へ入門させた日。

それが更なる「虐め克服の道のり」になるとは思いもしなかった。チビッ子の喧嘩ではなく、圧倒的な「才能」との闘いに引きずり込まれる事へ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?