だいたひかるさん妊娠報告ニュースに涙

芸人のだいたひかるさんが45歳で妊娠をしたというニュースがあった。
このニュース、どれくらいの人がその本当の意味を知ったであろうか?
思った事を書いていく。

だいたひかるさん妊娠報告

【以下記事の抜粋です】
① 「おかげさまで妊娠していました 今3週と5日だそうで、普通妊娠なら気付かないレベルの初期ですが…受精卵がしがみついて着床してくれました!」と報告。

②「どんな感じなんだろう!? ファイト一発みたいな感じかな!? まだまだ第一関門突破という感じで、高齢なので流産率が高いのも現実なので…」と不安もあるが、「折角の卵を大切に守り、安定期を手前の目標に穏やかに過ごしたく思っております」とつづった。

③続いて「皆さんに応援とご心配いただき、本当にありがとうございました ご報告までに… だいたひかる」と結び、ファンに感謝した。

④2013年、アートディレクターの小泉貴之さんと結婚。14年から不妊治療を始めたが、16年に乳がんが発覚し中断。右乳房を全摘し、19年3月に乳がんが再発。昨年10月、不妊治療を再開するまで放射線治療を受けてきた。

3週と5日での妊娠報告は早すぎでは?とコメントを書いている人もいるだろうが、彼女の歩んできた道を知ればその喜びは想像が出来し報告する気持ちも分かる。

不妊治療中の身に起こった乳がん発覚。
抗がん剤や放射線治療は妊娠中のお腹の子に多大な影響を与えるので出来ない。
よって中には「妊娠」か「治療」を選ばなくてはいけない場合もある。
現実はかなりキツイ。

妊娠は自然のモノと思うな

そもそも「妊娠」が自然に行えるものと考えてはいけない。実の所、妊娠は奇跡と言っても良い確率なのだ。
若い健康な若い男女ですら1回の子作りで妊娠できる確率は約30%とも言われている。
これがマックスとした場合、男女のおかれた環境によって減少。
更に年齢を重ねると減少。
自然妊娠の可能性は年々下がっていく。

また年齢による出産のリスクもある。
統計上または医学上、女性が35歳以上で子どもを出産することを高齢出産としている。
また日本産科婦人科学会では35歳以上の初産婦を高年初産婦として定義している。
高齢出産においてはオムロンが以下の文を掲載している。

【高齢出産のリスク】
●「流産が増え、子どもが無事に産まれる率が下がる」
年齢が高くなるほど卵子が老化し受精卵の染色体異常が増加するため、ダウン症などの発生率が高まります。流産や早産、死産も増加します。

●「病気にかかりやすくなる」
高血圧や尿タンパクなどの症状が見られる「妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)」をはじめ、「前置胎盤」、「胎盤早期剥離(はくり)」などの合併症の発生頻度が高くなります。子宮筋腫や卵巣腫瘍などの婦人科合併症も増えます。 

●「赤ちゃんの発育に影響が出る」
妊娠前から太り過ぎだった妊婦さんや高齢出産の妊婦さんは、妊娠高血圧や妊娠糖尿病のリスクが高くなります。血流が悪いなど、母体の体内環境が悪化するために、胎児が低栄養になり、発育が阻害されてしまいます。 一方、母親がやせすぎなのも問題です。やせている妊婦さんから生まれてくる赤ちゃんは低体重児であることが多く、生まれた時に体重の少ない赤ちゃんは、将来、糖尿病や心臓病などの生活習慣病を発症する可能性が高いということがわかっています。 

●「難産になりやすい」
 高齢でかつ初産の場合、産道や子宮口が硬くなっているため難産になりやすく、帝王切開になる確率が高くなります。若い人に比べて体力も落ちているので産後の回復も遅くなります。また、産後の子宮や体の復古(元に戻る)も悪くなります。 高齢出産は、母体にも、産まれてくる子にも、リスクがあることを知っておきましょう。

上記が35歳を超えた女性の出産においては、誰でも等しく訪れるリスクである。
繰り返すが「誰でも等しく訪れるリスク」なのだ。

高齢出産というのはそれほどリスクが高い。
そして30歳を超えると妊娠率は低下していく。

我らも悩んだ不妊治療

実は私たち夫婦も1人目の時、初期の不妊治療を受けている。
周りが当たり前に出産をする中、子作りを始めて1ヶ月2ヶ月…半年、1年と妊娠の兆しの見えない中、子作りを始めて半年で妊娠しなかった場合は不妊を疑えとの助言から専門の病院に通う事に。
詳しくはまた別の機会で書くが「不妊は女性だけの話ではなく男性も不妊の当事者となる」という事がよく分かった。
それを経験しているからこそ、長男を授かったと分かった時は本当に嬉しく目の前に新たな光が刺した気がした。
抱き合って喜んだ。

だいたひかるさんの決断

話を戻そう。
初めに書いた中で
「2013年、アートディレクターの小泉貴之さんと結婚。14年から不妊治療を始めたが、16年に乳がんが発覚し中断。右乳房を全摘し、19年3月に乳がんが再発。昨年10月、不妊治療を再開するまで放射線治療を受けてきた。」
とある。

妊娠に女性ホルモンは不可欠で、不妊治療では女性ホルモンの値を上げる事もある。現に僕の奥さんも薬で生理周期を正しくし、ホルモン値を上げる治療をした。ただ乳がんなど婦人系の癌は治療によっては生理が無くなるなどの副作用も出る。
癌の治療をすれば妊娠の可能性はほぼゼロ。
対して癌の状態で不妊治療や妊娠をすれば治療を中断する事になるので癌の進行が早まる恐れがある。
同じ境遇の人が僕の知り合いでもいるが「妊娠」か「癌治療」かという厳しい選択を迫られた人もいる。

その中で放射線治療を中断し不妊治療を行い、その結果妊娠までしただいたさんの想いは、多少なりとも近い境遇をした僕や妻は共感が出来る。
そして妊娠という事実は僕らも嬉しい。

人生の主人公は誰か?

自分の人生を舞台とした場合、自分が主人公なのだが子供が産まれると主人公が2人になる。
ダブル主演のはずがいつしか主役の座を明け渡し、自らはプロデュースに回るというのが僕の今の状況だ。

車を買い替える、引越しをするなど、これまでは自分で自分の意思で行えたが全ては子供が軸。
子供が乗りやすいか、子供部屋は作れるか、大学まで行かせるならいくら必要か。
自分の人生であるが主役は子供に変わりつつある。

子供がいなくても幸せという人はたくさんいる。
結婚しなくても幸せという人もたくさんいる。
人それぞれ幸せの価値観はあるのだから多様な考えがあっていいと思う。

しかし子供が欲しいのに出来ないというのは精神的にキツイ。
友達がどんどん出産していく中、自分たち夫婦だけが取り残されたような気がする。

だからこそ不妊治療をし、日々妊娠する可能性が少なくなるの中でも子宝を望むのだ。


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